Monthly Archives: 11月 2014

初日を思い出す − (基本の「型」に忠実なことと素直さのスキル)

先日、ふと思ったことです。

どの会社でも、その会社の作り上げてきた業務のフローややり方というものがありますよね。
きっと、そのフローややり方というのは当初それをゼロから構築した人は、その時の情勢やビジネスモデル、顧客層を
鑑みながら、すごい試行錯誤をして創りだしたものだと思います。

ところが、実際に運用という側面で見てみるとその基礎にもとづいて行えるかというのは
なかなかむずかしいものです。やはり、私たちは一人一人異なる人間ですから。

特に、私たちは仕事に慣れてきたりするとこの基礎の型を忘れてしまいがちです。
学生時代、運動してた方は分かると思いますが、はじめに基礎がないとそこから努力してもどうしても限界があります。
また、はじめに基礎をやっていても、慣れてきて上手になると、「型」を忘れてしまい、成績が悪くなることもあります。

そんな時に大事なことってなんでしょう?

イチローさんなんかは、ひたすら「型」の見直しをするそうです。
彼のように独自の型を自ら作り上げてきた天才的な人には、それができるのでしょうね。

では、私たちのような普通の人間だと?

初日を思い出してみること。
これが、一番手っ取り早いと私は思っています。

誰にでも、初日はありますよね。

1日目って誰でも緊張します。
1日が終わると、「本当に、自分はここでできるだろうか?」と思うこともあります。
ところが、2日目、3日目と時間が過ぎると「あ、なんとかなる」と思い始めます。

これは習慣化の良い部分なんですが、一方で、慣れからくる「型」の忘却という悪い要素もあります。
これは、私たちの仕事だと電話対応での話し方、営業成績など色々なところに出てきます。
はじめの頃は、電話一本すごく緊張して、ガチガチだったりしますが今はそんなこともないでしょう。
これは、良い点と良くない点両方あります。もちろん、電話対応がガチガチよりはこなれている方が安心感はあるでしょう。
一方で、こなれることから来る言葉の乱れなどの悪要因もあるかもしれません。

それでは、ちょっと変だなと思った時にどうするとよいでしょう?

そんな時は、頭の中で日にちを遡ってみてはじめの頃を思い出してみましょう。
きっと、緊張して不安があった自分の姿がある一方で、多分、今よりもずっと知識の吸収に貪欲で、何よりも素直だった自分を思い出すと思います。

私も、営業って人生でこの会社がはじめてでした。
どちらかと言うと、営業って体育会出た筋肉系の人がする仕事で、自分はもっとかっこいい仕事がいい、
なんて思ってるバカでしたから(笑)。

ただ、一つ当時、会社をはじめたばかりの自分にあったのは素直だったことだと思います。
サラリーマン時代のつまらないプライドもすっかりなくなりましたので(笑)とにかく、貪欲に
いろんな心理学の本を読んだり、この人が営業の世界では有名、と聞けばダメ元で会ってもらったり、セミナーに出たり・・・・。

で、読んだり聞いたりした時「それは、うちの会社には当てはまらないよ」と勝手に思うこともありますが、
まずはやってみました。やると、良いことも悪いことも含めて結果というフィードバックが出ます。
そうすると、何がbではうまくいって、うまくいかないかという因果関係に気づきます。
そんなことをしてるうちに、今の「型」ができていったのだなとふと思い出したりしながら書いてみました。

これは、実は、家族などとの関係でもあてはまります。
身近な存在だからこそ、人間はケンカもするし、ぶつかることもありますし、時には愛蔵交じるのが家族というものです。
だからこそ、たまにはじめの頃を思い出す。ご両親だったら、自分の子供の頃とかですね。
そうすると、まず気持ちが新鮮になりますし、感謝の気持ちが再び出てきます。

私は社会人に唯一必要なスキルは何?ときかれたら、昔だとビジネスの基本スキル(会計とか、マーケティングとか)と
答えていたかもしれませんが、今なら間違いなく「素直さ」と答えます。

素直な人は、どんどん吸収しますのでどんなスキルでも身につけられますからね。
「もし、ドラえもんがいたら何が欲しい?」と言われたら「もしもボックス」と答えるのと似ています(笑)。