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ちゃんとお客様をお客様じゃなく、◯◯様として話せてる?

ちゃんとお客様をお客様じゃなく、◯◯様として話せてる?

ふと、駅前なんかでお話している政治家の事を思い出して書いてみました。
今は選挙シーズンではないですが、選挙が始まるとよくある光景が、

「えー、ご通行中の皆さま、私は◯◯でございます・・・・」

みたいな形でお話されています。
でも、あれって「ん?自分のこと?」と思わないのでほとんどの方が振り返らないですよね。
(余程、有名な政治家でしたら別でしょうが)

人は「あ、これ自分のこと?」と思えば聞き手は感情移入して聴いてくれますし、
「うん、そうそう、この人よくわかってるじゃん」と頷いてくれます。

例えば、今だと消費税が上がってどこの会社の社長さんも商売結構、苦労してます。
もし、そうした社長さんやお店のオーナーに語りかけるんだったら、もし、私が政治家だったら、

「えー、消費税が上がり9月の中間納税をどうしよう、と悩んでいる社長さんや果物屋、八百屋のオーナーの方に私は話しかけてます」と
言ってみたとしましょう?

そんなに通行中の人にそういう人がどれくらいいるか分からないですが、
誰も聞かない100人に語りかけるんだったら、耳を傾けてくれる5人に語りかけたほうが、絶対票になりそうですよね。

私たちのサービスでも同じだと思います。

「お客様」だったり「皆様」だったりするとみんなに対して話しかけているように聞こえるので
「自分のこと?」とは思いませんので、振り返ってくれません。ですので、どれだけ良いことを話していたとしても
よくて話半分になってしまいます。

冗談だと思いますが、歓楽街のキャバレーの呼び込みのお兄さんが
「ちょっとそこの人!」と言っても、大部分のサラリーマンは振り返ってくれなかったけど、
「そこの、30台位の芸能人の◯◯と似ているお兄さん!」と呼んでみたら、下は20代の人から上は50代のおじさんまで振り返ってくれたそうです(笑)。

それくらいに、特定の「あなた」に対しての声はみんなに対しての声よりも相手を振り返らせるだけのパワーがあるという例ですね。

この話を私たちに当てはめるとどうでしょう?

私たちのカウンセリングでも、自社の商品説明よりもお客様の未来のイメージを伝えることを重視するのは何故でしょう?
その方の10ヶ月後のイメージを具体的に話せるようになるためには、そのお客様の英語の目的だけじゃなくてお仕事の内容、趣味、ライフスタイルなど全てに興味を持つ必要があります。もし、これを漠然と「10ヶ月後には海外旅行行けるくらいの会話力になります」と一般論を話してしまうとどうでしょう?

それは、「ご通行中の皆様」に話しかけていることと同じ結果になります。つまり、響かないわけです。

あるいは、普段のレッスンでは?

レッスンが終わって、お客様がコンシェルジュデスクにお越しいただいた時、単に大勢のお客様の1人として
見てしまうと、単に次回のレッスンのご予約を伺っておしまいです。きっと、お客様もただ一人のコンシェルジュとして応対しておしまいです。

ですが、もし、レッスン中の一瞬の時間に「どんな人かな?」と興味を持って
お客様のことを履歴など30秒でいいので見ていたらどうでしょう?

きっと、一人のお客様ではなく具体的な◯◯様として接することができますよね。
その中で、その◯◯様のことを考えたひと言がちょっと出ただけでも、◯◯様は、きっと、

「あ、この人、私に対して話しかけてくれている」

と分かってくださります。
最寄りの駅の話でも、あるいは、レッスン中に出てきた小さな小ネタでも良いでしょう。

そうなれば、その次会う時にはもっと深い会話も出来るかもしれないですし、◯◯様も私たちのネームプレートを見て
「あ、この人は◯◯さんというんだ」と覚えてくださるかもしれません。

そうなれば、今まではコンシェルジュとお客様の関係だったのが、
コンシェルジュの◯◯さんと、お客様の◯◯様という、具体的な一対一の人間関係になり、
お客様もより私たちのファンになってくれます。

私も居酒屋で飲んだり食べたりする時は、極力、お店の人と話してその時にお店の人の名前を覚えて
固有名詞で話しかけるようにしています。そうすると、そのうち、お店の方も私のことに興味を持って名前を覚えてくれて
一対一の関係になることができます。

慣れてきたり日常に謀殺されるとこうした地道なことを忘れてしまいがちですが、
あらためて、思い出してみましょう。