
Enough is as good as a feast は、「必要なだけあれば、あり余るほど持つのと同じくらい満足できる」という意味で使われる英語のことわざです。単語だけを追うと意味は取れても、実際の会話でどこまで強く響くのか、誰に向けて言ってよいのかは別問題です。
この記事では、日本語訳を一つ覚えて終わりにせず、単語から意味を組み立てる考え方、自然な使用場面、避けたい使い方、類似表現との違いまで整理します。最後には、ことわざが出てこないときに基本語で言い直す「しゅみすけ式」も用意しました。
Contents
Enough is as good as a feast の意味
基本の意味は「必要なだけあれば、あり余るほど持つのと同じくらい満足できる」です。日本語では「足るを知る、十分はごちそうに等しい」と訳せます。ただし、いつでもこの訳語に機械的に置き換えられるわけではありません。中心にあるのは、不足していない状態の価値を認め、過剰を求め続けない節度の考え方です。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 基本訳 | 足るを知る、十分はごちそうに等しい |
| 中心のニュアンス | 「最低限で我慢」ではなく、目的を満たす十分量には価値がある |
| よく合う場面 | 食事、買い物、仕事量、貯蓄、暮らし、時間配分 |
| 注意 | 本当に不足している人へ我慢を押しつける表現にしない |
しゅみすけ(大山俊輔)
単語から「なぜその意味になるか」を理解する
enough は「十分な量」。この文では名詞の代わりに単独で主語になっています。as good as は「〜と同じくらいよい」、a feast は「ごちそう・宴」です。直訳すると「十分な量は宴と同じくらいよい」。量の多さそのものより、必要が満たされた満足を評価します。
ことわざは、単語の辞書訳を並べるだけでは不自然に見えることがあります。しかし、各語が作る場面を頭に描けば、丸暗記の負担が減ります。大切なのは日本語の決まった訳ではなく、話し手がどんな判断や教訓を短く示しているかです。

ネイティブが感じるニュアンス
やや古風で落ち着いたことわざです。日常会話で頻繁に飛び交う表現ではありませんが、節度、満足、持続可能な暮らしを語る文章では味わいがあります。
自分の選択について言うと自然です。他人の給与、食事、医療、生活必需品が足りないときに「十分でしょう」と言えば、現実の不足を軽視するため不適切です。
言いやすい相手・言いにくい相手
家族や友人と「これ以上買わなくてよいね」と合意する場面に合います。立場の強い人が弱い人へ節約を迫る言葉としては使いません。
ことわざは「結論を短く添える」
会話では、ことわざだけを突然投げるより、まず事情や自分の判断を普通の文で説明し、そのあとに短い結論として添えると自然です。相手を言い負かすためではなく、状況を整理するラベルとして使うイメージです。
よく使われる形と文法
Enough is as good as a feast. が定型です。enough は形容詞・副詞・代名詞のように働けます。この文では「十分なもの/量」を表す代名詞的用法です。比較構文 as + 形容詞 + as により、enough と feast の価値を同程度と評価しています。
発音するときは一語ずつ強く切らず、意味のまとまりで区切ります。全文を引用する場合は現在形のまま使うことが多く、主語や時制を自由に変える普通の説明文とは少し性格が違います。「ことわざを引用している」と考えると語順を保ちやすくなります。
自然な例文:どんな場面で使う?
例文1:食事
I’m full; I don’t need dessert. Enough is as good as a feast.
お腹いっぱいなのでデザートは要りません。足るを知る、ですね。
自分の満足を表す自然な場面です。
例文2:買い物
This phone does everything I need. Enough is as good as a feast.
この携帯で必要なことは全部できます。十分ならそれでよいのです。
最新機種を追わない選択です。
例文3:仕事
The report is clear and accurate. Let’s stop polishing it—enough is as good as a feast.
報告書は明確で正確です。磨き続けるのはやめましょう。十分なら立派です。
完璧主義を止める判断です。
例文4:家庭
We have enough chairs for everyone, so we don’t need to buy more.
全員分の椅子があるので、これ以上買う必要はありません。
ことわざを使わない直接表現も自然です。
例文5:旅行
A small room is fine; we’ll spend most of the day outside. Enough is as good as a feast.
小さな部屋で十分です。日中はほぼ外にいますから。足るを知る、です。
目的に合う十分さを評価しています。
例文6:学習
Ten focused words a day are enough. Enough is as good as a feast.
一日10語を集中して覚えれば十分です。多ければよいとは限りません。
継続可能な量を選びます。
例文7:予算
We reached our savings goal. We don’t have to sacrifice every pleasure.
貯蓄目標に達しました。楽しみを全部犠牲にする必要はありません。
節度は過度な我慢とも違います。
例文8:贈り物
One thoughtful gift is enough; we don’t need a huge pile.
心のこもった贈り物が一つあれば十分です。山ほど要りません。
量より目的と気持ちを重視しています。
短い会話で使う
A: Should we order another three dishes?
さらに3皿注文しますか。
B: No, this is plenty. Enough is as good as a feast.
いいえ、これでたっぷりです。十分ならごちそうと同じです。
このように、前後に具体的な事情があると、ことわざの意図が伝わります。初対面や仕事の場では、断定が強すぎないように I guess、sometimes、as they say などを添える方法もあります。
類似表現との違い
| 表現 | 違い |
|---|---|
| Less is more. | 少ないほうが設計・表現上よいという逆説。enough は必要量への到達が中心 |
| Enough is enough. | 「もうたくさんだ」と限界や怒りを示す。満足のことわざとは別 |
| Waste not, want not. | 無駄にしなければ不足しない、という節約と将来への備え |
| call it a day | その日の仕事を切り上げる具体的な定型表現 |
似た表現は日本語訳が重なっても、焦点が異なります。「今回、何を評価したいのか」を先に決めると選びやすくなります。ことわざを使う必然性がなければ、意味を直接説明するほうが誤解は少なくなります。
日本人が間違えやすいポイント
- Enough is enough と混同しないこと。後者は不満や中止の宣言です。
- 「少ないほどよい」ではなく、必要量を満たしていることが前提です。
- 他人の不足を外から判断しないこと。まず本人の必要を確認します。
- feast を fast と発音・綴り間違いしないようにします。
知っていることと、自然に使えることは別
ことわざは読んで理解できれば十分な場面も多く、会話で無理に使う必要はありません。相手との距離、話題の重さ、冗談が通じるかを見て選びましょう。特に忠告や批判に聞こえる表現では、普通の説明文のほうが柔らかく安全です。
出てこない時の「しゅみすけ式」簡単な言い換え
この古風なことわざが出ないときは、「必要なものはそろっている」「これ以上はいらない」と目的を直接言います。
- This is enough for me.
私にはこれで十分です。
自分の基準だと明示。 - We have what we need.
必要なものはあります。
チームで使いやすい。 - We don’t need more.
これ以上は必要ありません。
簡潔な結論。 - This works well enough.
これは十分うまく機能します。
製品や計画の評価。 - Let’s stop here.
ここで止めましょう。
作業量を区切る。
しゅみすけ(大山俊輔)
使えるようになる練習法
- まず日本語訳ではなく、ことわざが表す場面を一枚の絵として思い浮かべます。
- 自分の仕事、旅行、家庭、学習の経験から一つ場面を選びます。
- 最初は簡単な説明文を二文作り、最後にことわざを添えます。
- 相手への批判に聞こえないか確認し、必要なら sometimes や I think で和らげます。
「ことわざを言う練習」だけでなく、「同じ内容を簡単な英語に戻す練習」もセットにすると、実際の会話で止まりにくくなります。
よくある質問
日常会話でよく使いますか?
意味は通じますが、やや古風です。普段は This is enough for me. などが自然です。
Enough is enough と同じですか?
違います。Enough is enough は「もう我慢できない/ここまでだ」という強い限界表現です。
as good as は「ほぼ」ですか?
文脈により「同然」も表しますが、ここでは feast と同程度に価値があるという比較です。
節約を命令する表現ですか?
本来は満足と節度の教訓です。他人の必要を無視して節約を迫る用途には向きません。
まとめ
Enough is as good as a feast は「必要なだけあれば、あり余るほど持つのと同じくらい満足できる」を表すことわざです。ポイントは、enough を「不足」ではなく「目的を満たす量」と捉え、自分の満足を表す一方で他人へ我慢を押しつけないことです。
表現がすぐ出なくても、しゅみすけ式の短い説明で十分通じます。まず意味を直接伝え、余裕があるときにことわざを結論として添えてみましょう。
ほかの定型表現は、英熟語・定型表現のまとめから確認できます。記事同士を比べると、直訳では見えにくい英語の発想がつかみやすくなります。
このことわざのテーマ別一覧
この表現と近い場面で使う英語のことわざは、人生・運・幸せを表す英語のことわざ一覧でまとめて確認できます。全テーマから探す場合は、英語のことわざ一覧|意味・場面別50選もご覧ください。










