
Still waters run deep. は、「物静かな人ほど深い考えや強い感情を持っているものだ」という英語のことわざです。表面が波立たない深い川を、人の落ち着いた外見と豊かな内面に重ねています。
日本語の「能ある鷹は爪を隠す」に近い場面もありますが、能力を意図的に隠すことが中心ではありません。口数の少なさだけで人を判断できない、静かな人の内側には見えない深さがある、という観察です。褒め言葉にも警戒にもなるニュアンスを例文で確認しましょう。
Contents
Still waters run deep. の意味
- 物静かな人ほど思慮深いことがある
- 感情を表に出さない人にも豊かな内面がある
- 静かな外見だけでは、その人の能力や情熱は分からない
簡単な英語では Quiet people often have deep thoughts and feelings.。still は「まだ」ではなく「動かない・静かな」、waters は川や湖の水面を広く指します。
しゅみすけ(大山俊輔)
水のイメージから理解する
浅い流れは石にぶつかり、音を立てて波立つことがあります。一方、深い水は表面が穏やかに見える。その対比から、よく話して目立つ人だけが中身のある人とは限らず、静かな人にも深い知識や感情があるという意味が生まれます。
run はここでは「走る」ではなく、水が「流れる」。deep は副詞的に「深く」と働いています。定型は複数形の waters で、文全体をそのまま覚えるのが安全です。

二つのニュアンス
肯定的:静かな人の知性や感情を評価する
Nora doesn’t talk much in meetings, but her reports are brilliant. Still waters run deep.
ノラは会議であまり話さないけれど、報告書は見事です。物静かな人ほど深いものですね。
口数が少ない人を温かく評価し、「話さない=考えていない」という偏見を否定します。
警戒的:穏やかでも内側は読み切れない
He looked calm during the negotiation, but still waters run deep.
彼は交渉中も穏やかに見えましたが、静かな人の内側は簡単には読めません。
文脈によっては「隠れた意志や計画があるかもしれない」という慎重な響きもあります。本人への直接の褒め言葉というより、第三者について述べることが多い表現です。
よく使われる形
but の後に置く
She’s very reserved, but still waters run deep.
彼女はとても控えめですが、物静かな人ほど内面は深いものです。
They say / You know を添える
They say still waters run deep, and Ken is a good example.
物静かな人ほど思慮深いと言いますが、ケンはよい例です。
Still waters run deep, you know.
ほら、静かな人ほど内面が深いって言うでしょう。
人を主語にして言い換える
She may be quiet, but she has a lot going on beneath the surface.
彼女は静かかもしれませんが、表に見えないところで多くのことを考えています。
場面別の自然な例文
仕事
Our new analyst rarely interrupts, but when she speaks, everyone listens. Still waters run deep.
新しい分析担当はめったに口を挟みませんが、話す時は皆が聞きます。静かな人ほど深いものです。
Don’t mistake his calm style for a lack of ambition. Still waters run deep.
彼の穏やかな態度を向上心のなさと間違えないで。静かな人の内側には強い思いがあります。
学校
Riku was quiet in class, but his essay showed extraordinary insight. Still waters run deep.
リクは授業では静かでしたが、作文には並外れた洞察がありました。物静かな人ほど思慮深いものです。
She listens before answering. Still waters run deep.
彼女は答える前によく聞きます。静かな人ほど深く考えているものです。
恋愛・人間関係
I thought he was shy, but he has strong opinions and a dry sense of humor. Still waters run deep.
彼は恥ずかしがり屋だと思っていましたが、強い意見と控えめなユーモアがあります。静かな人ほど内面は深いですね。
Maya doesn’t show her feelings easily. Still waters run deep.
マヤは簡単には感情を表しません。穏やかな人の内側には深い感情があります。
似た表現との違い
Don’t judge a book by its cover.
「見た目で判断するな」という広い教訓で、人だけでなく物にも使えます。Still waters run deep. は特に静かな人と深い内面の対比です。
Actions speak louder than words.
Actions speak louder than words. は「言葉より行動が重要」。口数が少ない人にも使えますが、内面の深さではなく行動による証明を重視します。
a dark horse
意外な実力を持ち、競争で予想外の結果を出す人です。Still waters run deep. は競争や勝利がなくても使えます。
quiet but thoughtful
「静かだが思慮深い」という直接的で誤解の少ない表現。本人を褒めるなら、ことわざより自然な場合があります。
日本人が間違えやすいポイント
still を「まだ」と訳さない
ここでは形容詞で「静止した、波のない」。still water は炭酸のない水を指すこともありますが、ことわざでは穏やかな水面です。
静かな人への決めつけにしない
好意的でも、本人が「勝手に性格を分析された」と感じることがあります。具体的な成果を褒めてから使うと自然です。
複数形 waters を保つ
定型は Still waters run deep.。Still water runs deep. と意味は推測できますが、ことわざとしては複数形が標準です。
しゅみすけ式:簡単な言い換え
- Quiet people can have deep thoughts.
静かな人も深い考えを持っています。 - She doesn’t talk much, but she thinks carefully.
彼女はあまり話しませんが、注意深く考えます。 - There is more to him than you can see.
彼には見える以上のものがあります。 - Don’t underestimate her.
彼女を過小評価しないでください。
しゅみすけ(大山俊輔)
会話例
A: I didn’t expect Sam to have such a detailed plan.
B: He listens more than he talks.
A: Still waters run deep, huh?
B: Exactly. We should ask for his view more often.
A:サムがこんなに詳細な計画を持っているとは思わなかった。
B:彼は話すよりよく聞くからね。
A:静かな人ほど深いってことか。
B:そのとおり。もっと彼の意見を聞くべきだね。
本人を自然に褒める言い方
第三者についてはことわざが使えますが、本人には具体的な評価のほうが温かく伝わります。
You don’t speak often, but your comments are always thoughtful.
頻繁には話しませんが、あなたの発言はいつもよく考えられています。
I appreciate how carefully you listen before giving your opinion.
意見を言う前に注意深く聞く姿勢を評価しています。
Your calm manner hides a lot of determination.
穏やかな態度の内側に、強い決意がありますね。
性格を「静かな人」と決めつけず、実際に見えた行動や成果を挙げることがポイントです。
まとめ
Still waters run deep. は「物静かな人ほど、深い考えや感情を持っているものだ」ということわざです。穏やかな水面と深い水の対比から、見える態度だけで内面を判断できないことを伝えます。
褒める場合も警戒する場合もあり、文脈が重要です。簡単には She is quiet but thoughtful. と言えます。ほかの定型表現は英熟語・定型表現の一覧で確認できます。










