
Eavesdroppers never hear any good of themselves. は、「人の会話をこっそり盗み聞きしても、自分についてよい話は聞けないものだ」という英語のことわざです。
単なる「盗み聞きは悪い」という道徳だけではありません。自分のことを話している気がして気になり、隠れて聞いてしまうと、断片的な言葉を悪く受け取り、必要以上に傷つくことがあります。このことわざは、詮索しすぎると、自分で自分を傷つけるという人間心理まで表しています。
日本語では「聞かぬが花」「知らなくてもよいことまで探らないほうがよい」「陰口を盗み聞きしても得をしない」などが近いでしょう。ただし、完全に同じ意味の日本語のことわざがあるわけではありません。
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Eavesdroppers never hear any good of themselves.の意味
自然な日本語にすると、次のような意味です。
- 盗み聞きをする人は、自分のよい評判を耳にすることはない
- 陰で自分の話を聞こうとすると、たいてい嫌なことを聞いてしまう
- 知らなくてもよいことを詮索すると、自分が傷つく
ここでの never は、数学的に「例外なく一度もない」と断言するためというより、「そういうことをしても、よい結果にはなりにくい」という教訓を強く伝える語です。
また、any good of themselves は「彼ら自身について何かよいこと」を意味します。つまり、盗み聞きした人が、自分への称賛ではなく、批判や不満を耳にしがちだということです。
単語から意味の仕組みを理解しよう
eavesdropとeavesdropper
eavesdrop は「他人の私的な会話を、本人たちに知られないように聞く」という動詞です。偶然聞こえた場合ではなく、こっそり聞こうとする意図が含まれます。
- eavesdrop:盗み聞きする
- eavesdropper:盗み聞きをする人
- eavesdroppers:盗み聞きをする人たち
overhear は「たまたま耳にする」という意味なので区別が必要です。
I overheard their conversation on the train.
電車で彼らの会話がたまたま耳に入りました。
He was eavesdropping outside the meeting room.
彼は会議室の外で盗み聞きをしていました。
前者は偶然、後者は意図的です。このことわざで使うのは、意図的に聞く人を表す eavesdroppers です。
hear good of someone
hear good of someone は、直訳すると「誰かについてよいことを聞く」です。自然には「その人のよい評判を耳にする」と考えれば分かりやすいでしょう。
I’ve heard a lot of good things about your team.
あなたのチームについて、よい評判をたくさん聞いています。
ことわざでは hear any good of themselves となり、「自分たち自身について、少しでもよいことを聞く」という意味になります。それを never が否定しています。

ネイティブが感じるニュアンス
このことわざには、主に三つのニュアンスがあります。
1.盗み聞きへの戒め
まずは文字どおり、他人の私的な会話を隠れて聞くべきではない、という注意です。プライバシーや信頼を損なう行動なので、少し古風な言い回しながら、教訓は現代にも通じます。
2.知りすぎることへの警告
人は、自分の評価が気になると答えを探したくなります。しかし、背景を知らずに会話の一部だけ聞くと、本来より悪い意味に解釈しやすくなります。「知らなくてよいことまで探ると、心穏やかではいられない」という警告でもあります。
3.少しユーモラスな自戒
重い説教としてだけでなく、「気になるけれど、聞かないほうが身のためだね」と冗談めかして使うこともできます。自分自身に向けて使えば、相手を強く責める響きを避けられます。
しゅみすけ(大山俊輔)
よく使われる形と文法
基本形は次のまま覚えるのが安全です。
Eavesdroppers never hear any good of themselves.
主語は複数形の Eavesdroppers、動詞は hear です。主語が複数なので hears にはなりません。最後の themselves は主語を受ける再帰代名詞です。
古い形として Listeners never hear any good of themselves. もあります。ここでの listeners は、普通に話を聞く人ではなく、立ち聞きをする人という意味です。現代の学習者には、意図が明確な eavesdroppers の形のほうが理解しやすいでしょう。
どんな場面で使える?自然な例文
職場で自分の評価が気になったとき
I almost stayed outside the door to hear what they were saying about me, but eavesdroppers never hear any good of themselves.
彼らが私について何を話しているか聞くために、ドアの外に残りかけました。でも、盗み聞きをしても自分のよい話は聞けないものです。
Don’t listen through the wall. Eavesdroppers never hear any good of themselves.
壁越しに聞くのはやめなよ。盗み聞きをしても、よいことは聞けないものだよ。
友人関係で陰口が気になったとき
I heard my name, but I walked away. Eavesdroppers never hear any good of themselves.
自分の名前が聞こえましたが、その場を離れました。盗み聞きをしても、よいことは聞けないものです。
She wanted to know what her friends really thought, but then she remembered that eavesdroppers never hear any good of themselves.
彼女は友人たちの本音を知りたくなりましたが、盗み聞きをしてもよい話は聞けないものだと思い出しました。
家庭で会話が気になったとき
The children were whispering in the kitchen, but I decided not to listen. Eavesdroppers never hear any good of themselves.
子どもたちが台所で小声で話していましたが、聞かないことにしました。盗み聞きをしても、自分のよい話は聞けないものです。
オンライン会議やチャットで
I could have opened the private thread, but I didn’t. Eavesdroppers never hear any good of themselves.
非公開のスレッドを開くこともできましたが、そうしませんでした。詮索しても、よいことは聞けないものです。
現代では、ドアの陰で聞く場面だけでなく、他人の非公開メッセージをのぞく、許可なく音声を聞くといった状況にも応用できます。ただし、実際の盗聴やアカウントへの不正アクセスを軽く扱う表現ではありません。
短い会話例
A: I heard them mention my name. Should I stay and listen?
私の名前が聞こえた。ここに残って聞いたほうがいいかな?
B: I wouldn’t. Eavesdroppers never hear any good of themselves.
私ならやめておくよ。盗み聞きをしても、自分のよい話は聞けないものだから。
A: You’re right. I’ll ask them directly if it matters.
そうだね。大事なことなら、直接聞いてみるよ。
似た表現との違い
Ignorance is bliss.
「知らぬが仏」「知らないほうが幸せなこともある」という意味です。幅広い場面で使えます。一方、Eavesdroppers never hear any good of themselves. は、特に他人の会話をこっそり聞くことに焦点があります。
What the eye doesn’t see, the heart doesn’t grieve over.
「目にしなければ、心を痛めることもない」という意味です。見ない・知らないことで心を守る点は似ていますが、盗み聞きに限定されません。詳しくはWhat the eye doesn’t see, the heart doesn’t grieve overの意味・使い方も参考にしてください。
Curiosity killed the cat.
「好奇心もほどほどに」「詮索しすぎると危険だ」という警告です。Eavesdroppers never hear any good of themselves. より広く、危険な好奇心全般に使えます。
overhearとの違い
I overheard it. は「たまたま聞こえた」です。I eavesdropped on them. は「彼らの会話を意図的に盗み聞きした」です。偶然耳に入っただけなのに eavesdrop を使うと、自分から隠れて聞いたように伝わるので注意しましょう。
日本人が間違えやすいポイント
「盗聴器を使う」だけではない
eavesdrop は、機械を使った盗聴だけを指す語ではありません。ドアの外で聞く、隣の席から会話に聞き耳を立てるなど、日常的な「こっそり聞く」に使えます。
listen someoneとは言わない
listen は通常、相手や音の前に to が必要です。
× I listened them.
○ I listened to them.
○ I eavesdropped on them.
eavesdrop の相手を示すときは、一般に eavesdrop on 人/会話 の形を使います。
ことわざを相手にぶつけすぎない
盗み聞きをした相手にこのことわざを言うと、皮肉や非難として響くことがあります。人間関係を悪化させたくない場面では、Maybe it’s better not to listen. のような柔らかい言い方が安全です。
出てこないときの「しゅみすけ式」簡単な英語
この長いことわざを会話で無理に思い出す必要はありません。同じ内容は、中学英語を中心に次のように伝えられます。
- Don’t listen secretly.
こっそり聞かないで。 - You may hear something you don’t like.
聞きたくないことを聞くかもしれないよ。 - It’s better not to know everything.
何でも知らないほうがいいよ。 - If it matters, ask them directly.
大切なことなら、直接聞いてみよう。 - Don’t look for things that will hurt you.
自分を傷つけることを探さないで。
しゅみすけ(大山俊輔)
使うときの実践ポイント
この表現を覚えるときは、長い英文を丸暗記するだけでなく、次の場面を一緒に思い浮かべてください。
- 自分の名前が会話から聞こえる
- 続きを聞きたい気持ちになる
- しかし、断片的な批判で傷つく可能性がある
- 必要なら盗み聞きではなく直接尋ねる
この流れが分かれば、ことわざの語順を忘れても意味は思い出せます。eavesdrop という難しい単語も、「ドアの外でこっそり聞く場面」と結びつけると定着しやすくなります。
まとめ
Eavesdroppers never hear any good of themselves. は、「盗み聞きをしても、自分についてよい話は聞けないものだ」「余計な詮索は自分を傷つける」という意味の英語のことわざです。
- eavesdrop は「意図的にこっそり盗み聞きする」
- overhear は「偶然耳にする」
- hear any good of themselves は「自分についてよい評判を聞く」
- 教訓は、プライバシーの尊重と、知りすぎない知恵
- 出てこなければ You may hear something you don’t like. で伝えられる
ほかの表現も学びたい方は、英語のことわざ一覧や英熟語・定型表現の親記事もあわせてご覧ください。










