
映画やドラマで Those who can, do … を耳にして、教育をほめる言葉だと思うと会話を読み違えます。これは、実務家と教師を乱暴に二分する有名な皮肉であり、使い方には特に注意が必要です。
Those who can, do; those who can’t, teach は、実力のある人は実践し、できない人が教える側に回るという英語のことわざです。結論から言えば、教師を低く見る皮肉として知られていますが、現代では侮辱的・不公平だと受け取られやすい表現です。訳語だけでなく、文の組み立てと話し手の距離感まで押さえましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
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Those who can, do; those who can’t, teach の意味
自然な日本語なら「できる者は実行し、できない者は教える」「実務ができない人ほど教師になるという皮肉」と表せます。実務ができる人と教える人を対立させ、教師を劣位に置くという景色が中心です。
| 英語 | 基本イメージ |
|---|---|
| Those who can, do; those who can’t, teach | can=実践できる人/can’t=できずに教える人、という皮肉な決めつけ |
those who … は「…する人々」。前半では can の後ろの do the work が省略され、後半では can’t do it の do it が省略されています。teach は「教える」です。
なぜこの意味になる?単語と文の組み立て
- those who can:それをできる人々。
- do:実際に行う、実務を担う。
- those who can’t:それをできない人々。
- teach:教える側に回る。
二つの節が対句になり、セミコロンで強く対比されます。can の目的となる行為は文脈から補う省略です。短さとリズムがあるため記憶に残りますが、論理としては乱暴な一般化です。
ネイティブが感じるニュアンス
冷笑的で、教師やコーチ、研修担当者の実務能力を疑う響きがあります。自虐として元実務家の先生が冗談で言う場合もありますが、外から言えば攻撃になりやすいです。
教育には内容理解だけでなく、観察、説明、段階づけ、フィードバックという別の専門性があります。このことわざはそこを無視します。引用するなら outdated cliché「時代遅れの決まり文句」と明示するとよいでしょう。

自然に使える場面
映画・小説の台詞を理解するとき、教師へのステレオタイプを批判的に論じるとき、表現史を説明するときです。
使うときに注意したい場面
先生、コーチ、社内研修担当へ直接言うのは避けましょう。採用や評価でこの決めつけを根拠にすることも不適切です。
よく使われる形と文法
基本形では those が複数なので do と teach は原形です。can’t の後ろには do が省略されていると考えられます。引用符やセミコロンを使うと二部構成が明確です。
- Those who can, do; those who can’t, teach.
できる人は実行し、できない人は教える、という皮肉 - That’s an unfair stereotype about teachers.
それは教師に対する不公平な固定観念です - Teaching is a skill in its own right.
教えることは、それ自体が一つの技能です
can not と分けても文法上は可能ですが、定型では can’t が一般的です。文章ではコンマだけで二文をつなげず、セミコロンを使うと読みやすくなります。
場面別の自然な例文
- The character quoted the saying to insult his professor.
その登場人物は教授を侮辱するため、その格言を引用しました。 - Those who can, do; those who can’t, teach.
できる者は実行し、できない者は教える、という皮肉です。 - I strongly disagree with that stereotype.
私はその固定観念に強く反対します。 - A great player is not automatically a great coach.
優れた選手が自動的に優れたコーチになるわけではありません。 - Explaining a skill requires a different kind of expertise.
技能を説明するには別種の専門性が必要です。 - Our trainer has twenty years of field experience.
私たちの講師には20年の現場経験があります。 - She can both do the work and teach it clearly.
彼女は実務もでき、それを明快に教えることもできます。 - The joke sounded rude in the staff meeting.
その冗談は職員会議で失礼に聞こえました。 - He apologized to the teachers afterward.
彼は後で教師たちに謝りました。 - Good teaching makes expert knowledge accessible.
よい教育は専門知識を理解可能にします。 - The saying creates a false choice.
このことわざは誤った二者択一を作ります。 - We should judge people by evidence, not clichés.
決まり文句ではなく証拠で人を評価すべきです。
短い会話で使い方を確認
A: Someone wrote, “Those who can’t, teach,” under her lesson video.
(彼女の授業動画に「できない人が教える」と書き込まれていたよ。)
B: That’s a tired insult. Teaching well takes real expertise.
(使い古された侮辱だよ。上手に教えるには本物の専門性が必要だ。)
Bはことわざを繰り返して同意せず、tired insult と評価し直しています。
似た表現との違い
| 表現 | 違い |
|---|---|
| Those who know, do. Those who understand, teach. | 理解の深さを教える力として評価する対抗的な表現です。 |
| Practice what you preach. | 人に説くことを自分も実行せよ、という教え。教師一般を否定しません。 |
| A good coach brings out the best in people. | 指導者の役割を肯定的に直接説明します。 |
批判したい対象が「教えるだけで自分は実行しない人」なら、They don’t practice what they preach. のほうが問題を具体的に示せます。
日本人が間違えやすいポイント
- 単語の意味:can は「能力がある」、do は「実務をする」で、助動詞と代動詞の省略を読み取ります。
- ニュアンス:中立的な職業分類ではなく、後半を下に置く皮肉だと理解します。
- 使う相手:親しい間柄の冗談でも、教師の専門性を傷つける可能性を考えます。
出てこないときの「しゅみすけ式」簡単英語
ことわざを思い出すことより、意図を分かりやすく伝えることが優先です。中学英語中心なら次のように言えます。
- Some people unfairly think teachers lack real experience.
教師には実務経験がないと不公平に考える人もいます。 - Teaching and doing require different skills.
教えることと実践することには異なる技能が必要です。 - He gives advice, but he does not follow it himself.
彼は助言しますが、自分では実行しません。
批判の対象を teachers 全体ではなく、特定の行動に絞ると公平で伝わりやすくなります。
しゅみすけ(大山俊輔)
教える力と実務の力は、なぜ単純に比べられない?
自分で無意識にできる技能を、初心者が再現できる小さな手順へ分けるには別の力が要ります。学習者の誤解を観察し、説明を変え、安全に練習させ、適切な時点でフィードバックする。これらは teaching expertise です。反対に、説明が上手でも最新の現場経験が不足することはあります。大切なのは、教師だからできない、実務家だから教えられる、と肩書だけで決めないことです。
講師を評価するなら、授業目標が明確か、例が正確か、質問に対応できるか、学習者が実際に伸びているかを見ます。実務経験が必要な講座なら、その経験も条件に加えます。英語では “What evidence do we have about the quality of the teaching?” と尋ねれば、皮肉から具体的な評価へ話を移せます。
省略された動詞を補う
Those who can do the job, do the job; those who can’t do the job, teach it. と補うと構造が見えます。同じ語を繰り返さない省略が、格言の鋭いリズムを作っています。しかし短いほど前提も隠れやすく、「教える人はできない」という未証明の前提に注意が必要です。
作品中で出会ったときの読み方
この台詞が出たら、話者が本気で教師を軽蔑しているのか、自虐しているのか、別の人物の偏見を示す演出なのかを確認します。字幕の一文だけで作者の意見とは限りません。周囲の反応、話者の立場、その後の展開を見ると、皮肉の向きが分かります。表現理解には人物関係も重要です。
まとめ
Those who can, do; those who can’t, teach は、教師を実務のできない人とみなす皮肉な決まり文句。大切なのは、表現の侮辱性を理解し、職業への決めつけではなく具体的な行動を話すことです。まずは簡単な言い換えを使い、ことわざは文脈に合うときに一言添えてみてください。
関連表現は、英語のことわざ一覧と英熟語・定型表現の親記事からも探せます。










