
Beggars can’t be choosers. は、「助けや好意を受ける立場なら、細かな条件まで選べないこともある」という英語のことわざです。無料でもらう物、急場の助け、限られた予算での選択などで、「理想どおりではないが受け入れよう」と自分について言うことがあります。
直訳は「物乞いをする人は選ぶ側にはなれない」。この語感は強く、他人へ向けると貧困や弱い立場をからかうように聞こえます。意味だけでなく、失礼にならない使い方、より柔らかい言い換えまで整理します。
Contents
基本的な意味
- 無料や好意で受け取るなら細かく要求しにくい
- 選択肢が限られる状況では、ある物から選ぶしかない
- 理想を求めるより、受け入れるか断るかを決める
簡単な英語では When your options are limited, you may have to accept what is available. と説明できます。
しゅみすけ(大山俊輔)
単語と文法
beggar は施しを求める人、chooser は選ぶ人。複数主語の beggars に対して can’t be が続きます。定型は複数形同士の Beggars can’t be choosers. です。
現代の会話では、本当の生活困窮者を指すより「選べる立場ではない自分」を大げさに表す比喩として使われます。それでも語そのものには敏感さがあるため、場面を選びます。

場面別の自然な例文
旅行・宿泊
The only affordable room faces the parking lot, but beggars can’t be choosers.
予算内の部屋は駐車場向きだけですが、選べる立場ではありません。
We got the last two seats on the bus. They’re apart, but beggars can’t be choosers.
バスの最後の2席を取れました。離れていますが、贅沢は言えません。
仕事
The borrowed laptop is slow, but it will get me through the presentation. Beggars can’t be choosers.
借りたパソコンは遅いですが、プレゼンには使えます。今は選り好みできません。
We have only one meeting time that everyone can make, so we’ll take it.
全員が参加できる時間は一つだけなので、そこにします。
家庭・買い物
My sister gave me her old sofa. The color isn’t ideal, but beggars can’t be choosers.
姉が古いソファをくれました。理想の色ではありませんが、贅沢は言えません。
The free lunch has only one vegetarian option, so that’s what I’ll have.
無料の昼食にはベジタリアン向けが一つしかないので、それをいただきます。
自然に使える会話例
A: The replacement phone is an older model.
B: Does it work?
A: Yes.
B: Then beggars can’t be choosers for now.
A:交換用の電話は古い型です。
B:動くの?
A:うん。
B:では今は、それで我慢するしかないね。
このように自分たちの限定状況について使うと、受け入れる気持ちを表しやすくなります。
ネイティブが感じるニュアンス
少しぶっきらぼうで、ユーモアや諦めを含む表現です。自分が無料で何かを得た時には「ありがたいので文句を言わない」という意味になります。しかし、相手がアレルギー、安全、アクセシビリティなど正当な必要条件を述べている時に使うのは不適切です。
また、雇用や住居の交渉で弱い立場の人へ使うと、妥当な希望まで黙らせる表現になり得ます。選択肢が少なくても、受け入れるか断る権利は残ります。
似た表現との違い
Take it or leave it.
「受けるか断るか」で、提示する側が条件変更を認めない強い言い方です。Beggars can’t be choosers. は受ける側が自分の状況を認めることが多い表現です。
Something is better than nothing.
「何もないより何かあるほうがよい」。人を beggar と呼ぶ比喩がなく、より柔らかく使えます。
make do with
「手元にある物で間に合わせる」。We’ll make do with this laptop. のように具体的な行動を述べられます。
間違えやすいポイント
- begger ではなく beggar
- 定型では beggars / choosers を複数形にする
- 他人の正当な希望を否定するために使わない
- 無料でも感謝と安全確認は別に考える
しゅみすけ式:簡単な言い換え
- We don’t have many choices.
選択肢があまりありません。 - This is the best option we have.
これが今ある中で最善です。 - It’s not perfect, but it will work.
完璧ではありませんが、使えます。 - We can accept it or say no.
受け入れるか断ることができます。
しゅみすけ(大山俊輔)
場面別:Beggars can’t be choosers. をどう受け取る?
選択肢が本当に少ない場面
無料でもらった物、急な予約で残っている部屋、限られた予算で選ぶ商品など、「条件が少ない代わりに受け取れるものがある」場面では意味が通ります。We only had one room available, but beggars can’t be choosers.
空いていたのは一部屋だけでしたが、選り好みはできません。
仕事では自分側について使う
相手を beggar にたとえると尊大に聞こえます。We don’t have many options, so we’ll work with what we have.(選択肢が多くないので、あるもので進めます)の方が安全です。ことわざを使うなら、自分を含む we の状況を少しユーモラスに表すのが自然です。
感謝を忘れない言い方
It isn’t exactly what I wanted, but I’m grateful to have it.
希望どおりではありませんが、手に入ったことには感謝しています。
We were lucky to find anything at such short notice.
こんな直前に何か見つかっただけでも幸運でした。
この二文なら、「妥協する」だけでなく感謝も伝わります。
choosy・picky・can’t afford to の違い
choosy は選択に慎重、picky は細かく選り好みするという、やや否定的な響きです。can’t afford to be picky は「選り好みしている余裕はない」と状況を直接説明する日常的な表現です。
I’m usually picky about hotels, but we can’t afford to be picky today.
普段はホテル選びにこだわりますが、今日は選り好みする余裕がありません。
発音と会話のリズム
beggars と choosers を対比させ、can’t をはっきり言うと意味が伝わります。全文を速く言うより、Beggars / can’t be choosers. と二つのまとまりで練習しましょう。
まとめ
Beggars can’t be choosers. は「助けを受ける立場では細かな条件を選べないこともある」。自分について軽く言うのは自然ですが、相手へ向けると侮辱的になり得ます。簡単には We don’t have many choices. と言い換えましょう。
ほかの表現は英熟語・定型表現の一覧で確認できます。










