
Call a spade a spade. は、遠回しにせず、物事をありのままはっきり言うという英語のことわざです。直訳は「鋤を鋤と呼ぶ」。意味だけでなく、相手への響きや現代での注意点まで知ることが大切です。
この記事では、意味、単語と文法、直訳から実際の意味が生まれる仕組み、自然な例文、似た表現との違い、日本人が間違えやすい点、簡単な英語での言い換えを解説します。
Contents
Call a spade a spade. の意味
不都合な事実や問題を、曖昧な言葉で隠さず正直に名前を付けることを表します。
会議、批評、問題の指摘などで使えますが、率直さと無礼さは別です。
しゅみすけ(大山俊輔)
直訳から意味を理解する
call A B は「AをBと呼ぶ」。二つの spade は園芸用の鋤を指します。トランプのスペードではありません。
目の前の道具を別の飾った名前で呼ばず、正しい名前で呼ぶ姿が、率直な発言の比喩になっています。

ネイティブが感じるニュアンス
率直さを評価する表現ですが、文脈によっては「言いにくいことをあえて言う」という強さがあります。
差別的な言葉や侮辱を正当化する言い訳にはできません。内容の正確さと伝え方の配慮が必要です。
文法・語順とよく使われる形
call は命令形にも原形にも見えます。call A B のAが最初の a spade、Bが二つ目の a spade です。
ことわざは語順ごと一つのチャンクとして覚えます。単独で言うより、前に具体的な状況を置き、後ろに理由や提案を続けると自然です。
自然な例文と日本語訳
Let’s call a spade a spade: the plan is too expensive.
はっきり言いましょう。この計画は高すぎます。
She called the delay what it was—a management failure.
彼女は遅延を、経営上の失敗だとはっきり呼びました。
I appreciate honesty, but please speak respectfully.
正直さはありがたいですが、敬意を持って話してください。
The service wasn’t confusing; it was badly designed.
そのサービスは分かりにくいのではなく、設計が悪かったのです。
We need to name the real problem before we can solve it.
解決する前に、本当の問題を明確にする必要があります。
He tends to avoid direct language.
彼は直接的な言葉を避ける傾向があります。
短い会話例
A: Should we say the launch was only delayed?
A:発売は単に遅れたと言う?
B: Let’s call a spade a spade. We missed the deadline because we planned poorly.
B:はっきり言おう。計画不足で締め切りを逃したんだ。
ことわざだけを返すと、説教、皮肉、決めつけに聞こえることがあります。相手の気持ちを受け止める一文や、次にできる具体的な行動を添えましょう。
どんな場面で使える?
日常・家庭
友人同士で事実を率直に認める場面に使えます。
仕事・学習
問題の原因を曖昧にしない場面に合いますが、個人攻撃は避けます。
人間関係
Iメッセージや具体的事実を使うと、率直さを保ちながら対立を減らせます。
似た表現との違い
Tell it like it is は現実を飾らずそのまま話す口語表現です。一方、Call a spade a spade. は正しい名前を付けるという比喩的なことわざです。
Be blunt は遠慮なくずばり言うことで、しばしば配慮不足の響きがあります。日本語訳の近さだけでなく、話し手の目的と語調で選びます。
日本人が注意したいポイント
直訳だけで判断しない
spade をトランプのスペードだけだと思わないこと。元の絵は園芸道具です。
相手への響きを考える
「正直だから」と相手を傷つける言い方を正当化しないこと。
現代の価値観と安全を優先する
ことわざは昔の社会や生活から生まれた一般論です。現代のすべての状況に当てはまる規則ではありません。文化差、権力関係、本人の事情を考え、必要なら普通の説明文に言い換えます。
しゅみすけ(大山俊輔)
でてこない時の「しゅみすけ式」
長いことわざが出てこなければ、意味を短い中学英語に分けて伝えれば十分です。
- Let’s be honest about the problem.
問題について正直に話しましょう。 - The real issue is our poor planning.
本当の問題は計画不足です。 - I want to say this clearly and respectfully.
はっきり、敬意を持って言いたいです。
「事実→自分の考え→次の行動」の順で二、三文にすると、相手に誤解なく伝わり、会話も続けやすくなります。
覚えるための練習
- 表現に合う自分の経験を一つ選ぶ。
- 何が起きたかを簡単な英語で言う。
- Call a spade a spade. を続ける。
- So … や Let’s … で行動を加える。
The project is late. Let’s call a spade a spade. We need a more realistic schedule.
よくある質問
現在の会話でも使えますか?
今でも理解される表現ですが、率直さの強い印象があります。普通の会話では Let’s be honest. が柔らかく便利です。
聞いて分かれば十分ですか?
はい。ことわざはノンネイティブが頻繁に使わなくても、映画、記事、会話で意味を理解できる価値があります。自分から話すときは簡単な言い換えの方が自然な場合も多くあります。
遠回しにせず、事実をその名前で呼ぶ
Call a spade a spade. は、園芸道具の鋤をそのまま spade と呼ぶ、つまり物事を飾った名前でごまかさず率直に言う、という意味です。悪い状況や不都合な事実を、婉曲表現で隠さない姿勢を表すことが多くあります。
「率直」は「無礼」と同じではありません。相手の性格や外見を傷つける発言を正当化するために使えば、単なる攻撃に聞こえます。問題の行動、数字、判断など、話し合う必要のある事実を明確にするときに向いています。
仕事と日常の会話例
A: Sales were “a little below expectations.”
B: Let’s call a spade a spade. The launch failed.
(A:売上は「期待を少し下回りました」。/B:はっきり言おう。発売は失敗だった。)
A: He keeps saying he only borrowed the money.
B: If he took it without permission, call a spade a spade: it was theft.
(A:彼はお金を借りただけだと言い続けている。/B:許可なく取ったなら、はっきり「盗み」だと言おう。)
A: I want your honest opinion.
B: All right. I’ll call a spade a spade, but I’ll try to be constructive.
(A:正直な意見がほしい。/B:分かった。率直に言うけれど、建設的に伝えるよ。)
say it like it isとの使い分け
say it like it is も「ありのままを言う」ですが、人の話し方や性格を表すことが多い表現です。be blunt は「ぶっきらぼうに言う」で、配慮が足りないという否定的な響きを持ちやすくなります。be honest はもっと広く「正直である」です。
簡単に言うなら、Let’s be honest about the problem.(問題について正直に話そう)や Let’s say clearly what happened.(何が起きたかはっきり言おう)です。厳しい内容なら、I’ll be direct, but I don’t mean to be rude.(率直に言うけれど、失礼にするつもりはない)と前置きすると伝わり方を調整できます。
spadeという語をめぐる注意
このことわざに出てくる spade は園芸用の鋤です。ただし、同じ単語には人種差別的な侮蔑語として使われた歴史もあります。ことわざ自体の由来はその侮蔑語とは別とされますが、聞き手によっては不快な連想が起こり得ます。多文化の職場や公の場では、無理に選ばない判断も大切です。
同じ意図は Let’s be direct.、Let’s call it what it is.、We need to face the facts. で表せます。率直さを示すのが目的なら、相手が表現の背景を知っているかに頼らない、このような平易な言い方が安全です。
日本人が気をつけたい点: 日本語の「歯に衣着せぬ」は、その人の遠慮のない話し方を説明することが多く、ときに爽快さも無神経さも表します。Call a spade a spade. は、名前をごまかさず事実を認めようという提案として使われることが多く、完全には一致しません。
また、call A B は「AをBと呼ぶ」という文型です。We call this process onboarding.(この過程をオンボーディングと呼ぶ)と同じ構造で、AもBも同じ a spade だからこそ「別のきれいな名前をつけない」という意味が生まれます。
率直さと配慮を両立させることが、実際の会話では何より大切です。
まとめ
Call a spade a spade. は、遠回しにせず、物事をありのままはっきり言うという表現です。直訳の絵、実際の意味、語調、現代での受け止めをセットで理解しましょう。
すぐに出てこなければ、しゅみすけ式の短い文で十分です。ほかの表現は英熟語・定型表現の親記事から確認できます。
このことわざのテーマ別一覧
この表現と近い場面で使う英語のことわざは、失敗・注意・教訓を表す英語のことわざ一覧でまとめて確認できます。全テーマから探す場合は、英語のことわざ一覧|意味・場面別50選もご覧ください。










