
Desperate times call for desperate measures は、「深刻な状況では、普段なら選ばない思い切った手段が必要になることがある」という意味で使われる英語のことわざです。単語だけを追うと意味は取れても、実際の会話でどこまで強く響くのか、誰に向けて言ってよいのかは別問題です。
この記事では、日本語訳を一つ覚えて終わりにせず、単語から意味を組み立てる考え方、自然な使用場面、避けたい使い方、類似表現との違いまで整理します。最後には、ことわざが出てこないときに基本語で言い直す「しゅみすけ式」も用意しました。
Contents
Desperate times call for desperate measures の意味
基本の意味は「深刻な状況では、普段なら選ばない思い切った手段が必要になることがある」です。日本語では「非常時には非常手段が必要だ」と訳せます。ただし、いつでもこの訳語に機械的に置き換えられるわけではありません。中心にあるのは、通常の方法では解決できないほど切迫した状況と、例外的な対応を結びつける考え方です。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 基本訳 | 非常時には非常手段が必要だ |
| 中心のニュアンス | 最後の手段を選ぶ理由を示す。何をしてもよい、という免罪符ではない |
| よく合う場面 | 業務上の危機、旅先のトラブル、締め切り、予算不足 |
| 注意 | 違法・危険・非倫理的な行為の正当化には使わない |
しゅみすけ(大山俊輔)
単語から「なぜその意味になるか」を理解する
desperate は「必死の、絶望的な」、times はここでは「時代」より「状況」、call for は「必要とする・要求する」、measures は「対策」です。直訳すると「切迫した状況は切迫した対策を必要とする」。前半と後半の desperate の反復が、状況と対応の釣り合いを強調します。
ことわざは、単語の辞書訳を並べるだけでは不自然に見えることがあります。しかし、各語が作る場面を頭に描けば、丸暗記の負担が減ります。大切なのは日本語の決まった訳ではなく、話し手がどんな判断や教訓を短く示しているかです。

ネイティブが感じるニュアンス
少しドラマチックで、深刻さを認めつつ思い切った案へ進むときの言い回しです。真剣にも、軽い冗談にも使えます。たとえば冷蔵庫が空で夕食にシリアルを食べる、といった小さな窮地ならユーモラスに響きます。
重大な判断では、具体的なリスクや期限を説明してから使います。ことわざだけで強引な決定を押し切ると、責任を避けているように聞こえます。
言いやすい相手・言いにくい相手
同僚や友人と状況認識を共有できている場合に自然です。被害を受ける人や反対意見を持つ人に向けて断言すると冷たく響くため、代案や限界も説明します。
ことわざは「結論を短く添える」
会話では、ことわざだけを突然投げるより、まず事情や自分の判断を普通の文で説明し、そのあとに短い結論として添えると自然です。相手を言い負かすためではなく、状況を整理するラベルとして使うイメージです。
よく使われる形と文法
定型は Desperate times call for desperate measures. です。times と measures は複数形、call for は句動詞で「電話する」ではありません。文頭以外では Sometimes desperate times call for desperate measures. と和らげられます。
発音するときは一語ずつ強く切らず、意味のまとまりで区切ります。全文を引用する場合は現在形のまま使うことが多く、主語や時制を自由に変える普通の説明文とは少し性格が違います。「ことわざを引用している」と考えると語順を保ちやすくなります。
自然な例文:どんな場面で使う?
例文1:仕事の納期
We may need to hire temporary help. Desperate times call for desperate measures.
臨時スタッフを雇う必要があるかもしれません。非常時には非常手段です。
通常の配置では納期に間に合わない理由を先に示しています。
例文2:旅先の足止め
The trains are canceled, so we’ll share an expensive taxi. Desperate times call for desperate measures.
電車が運休なので、高いタクシーに相乗りします。背に腹は代えられません。
費用は高いが移動が必要、という例外的判断です。
例文3:予算危機
We’ll pause the campaign for a week to protect our cash flow. Desperate times call for desperate measures.
資金繰りを守るため広告を一週間止めます。非常時には非常手段です。
対策の範囲と期間が具体的だと責任ある言い方になります。
例文4:家庭の夕食
All the shops are closed. Cereal for dinner—desperate times call for desperate measures.
店が全部閉まっています。夕食はシリアルです。非常時には非常手段ですね。
小さな困り事を大げさに表す冗談です。
例文5:学習計画
I deleted the game from my phone until the exam. Desperate times call for desperate measures.
試験までスマホのゲームを消しました。背に腹は代えられません。
自分への対策なので嫌味になりにくい例です。
例文6:在庫不足
We’ll limit each customer to one item for now. Desperate times call for desperate measures.
当面はお一人一点に制限します。異例の状況には異例の対応が必要です。
顧客には理由と期間も伝えるのが大切です。
例文7:システム障害
We have to switch to the backup system today. Desperate times call for desperate measures.
今日は予備システムへ切り替えなければなりません。緊急事態です。
安全な代替策を選ぶ場面です。
例文8:時間不足
Let’s cut the optional section and finish the core proposal. Desperate times call for desperate measures.
任意の部分を削り、提案の核を仕上げましょう。今は非常時です。
品質を全部捨てず優先順位を変えています。
短い会話で使う
A: Can we really cancel the launch event?
本当に発表イベントを中止できますか。
B: We may have to. Desperate times call for desperate measures.
そうせざるを得ないかもしれません。非常時には非常手段です。
このように、前後に具体的な事情があると、ことわざの意図が伝わります。初対面や仕事の場では、断定が強すぎないように I guess、sometimes、as they say などを添える方法もあります。
類似表現との違い
| 表現 | 違い |
|---|---|
| a last resort | ほかの手段が尽きたあとの「最後の手段」そのもの |
| Extraordinary times call for extraordinary measures. | より中立的で公的な響き。desperate より絶望感が弱い |
| We have no choice. | 選択肢がないと直接説明する。ことわざほど芝居がからない |
似た表現は日本語訳が重なっても、焦点が異なります。「今回、何を評価したいのか」を先に決めると選びやすくなります。ことわざを使う必然性がなければ、意味を直接説明するほうが誤解は少なくなります。
日本人が間違えやすいポイント
- call を「電話する」と取らず、call for 全体で「必要とする」と理解します。
- measure はここでは測定ではなく「対策」。複数形が定型です。
- 緊急性を誇張して危険な行為を正当化しないこと。具体策と限界を添えます。
知っていることと、自然に使えることは別
ことわざは読んで理解できれば十分な場面も多く、会話で無理に使う必要はありません。相手との距離、話題の重さ、冗談が通じるかを見て選びましょう。特に忠告や批判に聞こえる表現では、普通の説明文のほうが柔らかく安全です。
出てこない時の「しゅみすけ式」簡単な言い換え
難しいことわざを再現するより、何が普通と違い、なぜ今必要なのかを二文で言えば十分です。
- We need another option.
別の選択肢が必要です。
判断を中立的に伝える。 - The normal plan isn’t working.
通常の計画が機能していません。
背景を説明する。 - This is our last resort.
これが最後の手段です。
選択肢が尽きたことを示す。 - We need to act now.
今、行動する必要があります。
緊急性を直接伝える。 - Let’s set clear limits.
明確な限界を決めましょう。
非常策の暴走を防ぐ。
しゅみすけ(大山俊輔)
使えるようになる練習法
- まず日本語訳ではなく、ことわざが表す場面を一枚の絵として思い浮かべます。
- 自分の仕事、旅行、家庭、学習の経験から一つ場面を選びます。
- 最初は簡単な説明文を二文作り、最後にことわざを添えます。
- 相手への批判に聞こえないか確認し、必要なら sometimes や I think で和らげます。
「ことわざを言う練習」だけでなく、「同じ内容を簡単な英語に戻す練習」もセットにすると、実際の会話で止まりにくくなります。
よくある質問
desperate は失礼ですか?
人ではなく状況を表すなら必ずしも失礼ではありません。ただし強い語なので深刻度に合わせます。
冗談でも使えますか?
はい。軽い不便に大げさな言い方を当てるとユーモアになります。
call for の主語は人ですか?
この文では times、つまり状況が主語です。状況が対策を必要としている構造です。
危険な手段も含みますか?
含めるべきではありません。現実の判断では安全・法律・倫理が常に優先です。
まとめ
Desperate times call for desperate measures は「深刻な状況では、普段なら選ばない思い切った手段が必要になることがある」を表すことわざです。ポイントは、「切迫した状況」と「例外的な対応」の釣り合いを示しつつ、非常策の理由と限界を具体的に説明することです。
表現がすぐ出なくても、しゅみすけ式の短い説明で十分通じます。まず意味を直接伝え、余裕があるときにことわざを結論として添えてみましょう。
ほかの定型表現は、英熟語・定型表現のまとめから確認できます。記事同士を比べると、直訳では見えにくい英語の発想がつかみやすくなります。
このことわざのテーマ別一覧
この表現と近い場面で使う英語のことわざは、失敗・注意・教訓を表す英語のことわざ一覧でまとめて確認できます。全テーマから探す場合は、英語のことわざ一覧|意味・場面別50選もご覧ください。










