
have bigger fish to fry は、「ほかにもっと大事なことがある」「もっと優先すべき用事がある」という意味の英語イディオムです。小さな問題や話題に時間を使わず、より重要なことへ意識を向けたい場面で使います。
直訳すると「もっと大きな魚を揚げなければならない」。料理の話に見えますが、会話では「今はその小さなことに構っている場合ではない」という優先順位を表します。この記事では、意味の成り立ち、自然な語順、例文、better things to do や more important things to deal with との違いまで解説します。
Contents
have bigger fish to fryの意味
have bigger fish to fry = ほかにもっと大事なこと・優先すべきことがある
目の前の話よりも重要な仕事、問題、予定があるため、そちらを優先するという意味です。単に「忙しい」のではなく、重要度を比べているのがポイントです。
- I have bigger fish to fry.(ほかにもっと大事なことがある)
- We have bigger fish to fry right now.(今はもっと優先すべきことがある)
- She had bigger fish to fry than arguing about the seating plan.(彼女には席順で言い争うより大事なことがあった)
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜ「もっと大きな魚を揚げる」がこの意味になる?
fish to fry は文字どおりなら「揚げるべき魚」です。そこに比較級の bigger が入ることで、「今話している小さな魚より、取りかかる価値の高い大きな魚がある」という比喩になります。

ここでの bigger は物理的な大きさではなく、「重要性が高い」「影響が大きい」という感覚です。だから、大きな案件を抱えている仕事の場面だけでなく、旅行中のトラブルや家族の用事などにも使えます。
ネイティブが感じるニュアンス
この表現には、主に次の2つのニュアンスがあります。
- 優先順位をはっきり示す:その件より大事なことを先にする
- 小さな話を切り上げる:今はそれに時間を使わない
頼まれごとを断るときに使うと、相手の用件を「小さいこと」と評価しているように聞こえる場合があります。親しい相手との軽い会話や、自分たちが共有している些細な問題について使うと自然です。丁寧さが必要なら、後で紹介する直接的な言い換えが安全です。
よく使う形と語順
1.I / We have bigger fish to fry.
最もよく使う完成形です。right now、today、at the moment を添えると、今の優先順位だと伝えられます。
Let’s leave the logo color for later. We have bigger fish to fry right now.
ロゴの色は後にしよう。今はもっと優先すべきことがある。
2.have bigger fish to fry than …
than + 名詞 / 動名詞 で、「〜より大事なことがある」と比較対象を明示できます。
I have bigger fish to fry than worrying about one bad review.
悪い口コミを1件気にするより、私にはもっと大事なことがある。
3.had / may have bigger fish to fry
have は時制や助動詞に合わせて変えられます。
Tom didn’t join us because he had bigger fish to fry.
トムはもっと大事な用事があって、私たちに加わらなかった。
The manager may have bigger fish to fry this morning.
マネージャーは今朝、もっと優先すべきことを抱えているのかもしれない。
場面別の自然な例文
仕事
Don’t spend all morning fixing that tiny formatting issue. We have bigger fish to fry.
その小さな書式の問題に午前中ずっと使わないで。もっと優先すべきことがあるよ。
The client meeting starts in an hour, so I have bigger fish to fry than answering non-urgent emails.
1時間後に顧客との会議が始まるので、急ぎでないメールに返信するより大事なことがあります。
日常会話・人間関係
I’m not going to argue about who forgot to buy milk. We have bigger fish to fry.
誰が牛乳を買い忘れたかで言い争うつもりはないよ。もっと大事なことがある。
She ignored the gossip because she had bigger fish to fry.
彼女はもっと大事なことがあったので、そのうわさ話を相手にしなかった。
旅行・トラブル
Forget the missing umbrella. Our flight was canceled, and we have bigger fish to fry.
なくした傘のことは置いておこう。フライトが欠航になって、もっと対処すべきことがある。
学校・学習
I have bigger fish to fry than choosing a notebook cover—I need to finish my presentation.
ノートの表紙を選ぶより大事なことがある。プレゼンを完成させないと。
better things to doとの違い
I have better things to do. も「ほかにもっとやるべきことがある」という意味ですが、こちらは比喩ではなく直接的です。
- have bigger fish to fry:より重要な問題・仕事を優先する。比喩的で会話らしい
- have better things to do:ほかにもっと有意義なことがある。相手へのいら立ちや拒絶にもなりやすい
- have more important things to deal with:もっと重要な対処事項がある。意味が明確で仕事でも使いやすい
I can’t discuss the decorations now. I have more important things to deal with.
今は飾り付けについて話せません。もっと重要な対処事項があります。
なお、期待以上に努力することを言いたい場合は意味が異なります。go the extra mileの意味と使い方、期待や義務を超えることならabove and beyondの解説が参考になります。
日本人が間違えやすいポイント
fishは複数形にしない
定型表現は通常 bigger fish のまま使います。fishes にしません。fish は複数でも一般に同じ形です。
「大きな魚を釣る」という意味ではない
fry はここでは動詞で「揚げる」。しかし、実際の会話では料理や釣りの話ではなく、重要な用事の比喩です。
丁寧な依頼の断り文句には注意
Sorry, I have bigger fish to fry. は状況によっては「あなたの話は重要ではない」と響きます。仕事相手には次のように理由を直接伝える方が無難です。
Could we come back to this later? I need to finish the report first.
これには後で戻ってもよいですか。先に報告書を終える必要があります。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
- I have something more important to do.(もっと大事な用事があります)
- I need to deal with this first.(まずこれに対処する必要があります)
- This is more urgent.(こちらの方が緊急です)
- Let’s focus on the main problem.(主な問題に集中しましょう)
とくに I have something more important to do. は中学英語で組み立てやすく、失礼さも調整しやすい便利な言い換えです。
まとめ
have bigger fish to fry は、「ほかにもっと大事なことがある」「もっと優先すべきことがある」という意味です。小さな魚ではなく大きな魚を先に料理するイメージから、重要度の低い話を切り上げて、本題へ向かう感覚を表します。
基本形は I / We have bigger fish to fry.。ただし、相手の用件を軽視しているように響くこともあります。丁寧に伝えたいときは I have something more important to do. や I need to deal with this first. と簡単に言い換えましょう。
ほかのイディオムも意味の成り立ちから学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめもご覧ください。










