
push upは「押し上げる・上昇させる」を表す句動詞です。短い表現ですが、目的語の位置や文脈によって日本語訳が変わるため、単語帳の訳だけでは実際の会話で迷いやすい表現でもあります。
先に答えると、中心イメージは「下から力を加えて高い位置や数値へ動かす」です。この記事では、意味、ネイティブが感じるニュアンス、語順、場面別例文、似た表現との違い、間違いやすい点、簡単な英語での言い換えまで整理します。
Contents
push upの意味と基本イメージ
push upの基本的な意味は「押し上げる・上昇させる」です。動詞pushが動作を、upが方向・結果を加えます。丸暗記せず「下から力を加えて高い位置や数値へ動かす」と捉えると、物理的な用法と比喩的な用法が一本につながります。
- Push the window up to open it.
窓を上へ押して開けてください。 - Strong demand pushed prices up.
強い需要が価格を押し上げました。 - The shortage may push up food costs.
不足により食費が上がるかもしれません。
物を上へ押す動作から、価格・賃金・需要・温度などを上昇させる原因を表します。自然に上がるriseと違い、何らかの力が押し上げた因果関係が見えます。
しゅみすけ(大山俊輔)
push+upから意味を理解する
pushは動作の中心を表し、upはその動作が向かう方向や到達した状態を示します。英語の句動詞では、後ろの短い語が「どこへ・どんな状態へ」を補うため、同じ基本動詞でも意味が変わります。
push upの場合は、下から力を加えて高い位置や数値へ動かすという場面をまず想像してください。そこから、目に見える物の移動だけでなく、仕事、計画、数値、人間関係などの抽象的な対象にも意味が広がります。文脈に応じて自然な日本語に直すことが大切です。

ネイティブが感じるニュアンス
物を上へ押す動作から、価格・賃金・需要・温度などを上昇させる原因を表します。自然に上がるriseと違い、何らかの力が押し上げた因果関係が見えます。
会話では、話し手が動作の方向や結果を具体的に見せたいときに選ばれます。一方、日本語訳は毎回同じにはなりません。直訳が不自然なら、その場面で実際に何が起きたかを考え、「進める」「下げる」「片づける」など自然な動詞に置き換えましょう。
語順と文法:目的語はどこに置く?
名詞なら2つの語順が使える
push upは多くの場面で分離できる句動詞です。目的語が名詞なら、push up the priceとpush the price upの両方が可能です。長い目的語は後ろに置くほうが読みやすくなります。
- Push up the price.
価格を処理してください。 - push the price up.
価格を処理してください。
代名詞は必ず間へ置く
目的語がit、them、himなどの代名詞なら、push it upの語順にします。push up itのように後ろへ置くのは、分離型の他動詞用法では避けます。
ただし目的語を取らず、主語自身が動く自動詞用法がある表現では、We pushed up.のようにそのまま終わります。辞書の型だけでなく、「誰が何を動かすのか」を文全体で確認してください。
日常・仕事で使える例文
- Push the window up to open it.
窓を上へ押して開けてください。 - Strong demand pushed prices up.
強い需要が価格を押し上げました。 - The shortage may push up food costs.
不足により食費が上がるかもしれません。 - Push your sleeves up before cooking.
料理前に袖をまくり上げてください。 - They pushed the deadline up by a week.
彼らは期限を1週間早めました。 - Exercise can push your heart rate up.
運動で心拍数が上がることがあります。 - Could you push up the price, please?
価格を押し上げるてもらえますか。 - We pushed up it before the meeting.
私たちは会議前にそれを処理しました。 - They are pushing up the price now.
彼らはいま価格を処理しています。 - Do not push up it without asking.
確認せずにそれをしないでください。
命令形は操作や指示に便利ですが、職場や店ではCould you …?やPlease …を加えると柔らかくなります。完了を報告するときは過去形、進行中の動作ならbe + -ingを使えば十分です。
よく使われる形と時制
push up with+名詞/push up to+目的
句動詞の後ろには、手段を示すwithや目的を示すtoが続くことがあります。たとえばWe used a tool to push up the price.なら「道具を使って価格を処理した」という流れです。前置詞まで一度に暗記するのではなく、「手段なのか、目的なのか」を考えて選びます。
否定文・疑問文
現在形の否定はdo not push up、過去の否定はdid not push upです。疑問文ならDid you push up it?(それをしましたか)のように、助動詞の後ろで句動詞を原形に戻します。句動詞だからといって特別な時制変化をするわけではありません。
- Did you push up it already?
もうそれをしましたか。 - We did not push up the price.
私たちは価格を処理しませんでした。 - Why are they pushing up it?
なぜ彼らはそれをしているのですか。
短い会話で確認
A: Should I push up the price now?
今、価格を処理したほうがよいですか。
B: Yes, please push it up before we leave.
はい、出発前にそれをしてください。
このように、最初は名詞で対象を示し、次の文では代名詞itに替えるのが自然な会話の流れです。2文をセットで音読すると、代名詞を間に置く語順も身につきます。
push upと似た表現の違い
raiseとの違い
raiseは人や原因が数値・物を上げる標準的な他動詞です。 push upを選ぶときは、「下から力を加えて高い位置や数値へ動かす」という方向感覚が必要かを考えると判断しやすくなります。
go upとの違い
go upは数値そのものが上がる日常的な自動詞表現です。 push upを選ぶときは、「下から力を加えて高い位置や数値へ動かす」という方向感覚が必要かを考えると判断しやすくなります。
drive upとの違い
drive upは価格などを大幅・強力に上昇させる響きがあります。 push upを選ぶときは、「下から力を加えて高い位置や数値へ動かす」という方向感覚が必要かを考えると判断しやすくなります。
日本人が間違えやすいポイント
日本語訳を一つに固定しない
押し上げる・上昇させるのどれになるかは目的語と状況で決まります。単語ごとに直訳するより、動作の前後で対象がどう変化したかを見ると自然な訳を選べます。
代名詞の位置を後ろにしない
名詞を使った形だけ覚えると、代名詞でも同じ位置に置きがちです。会話ではpush it upを一まとまりとして練習すると、語順を迷いにくくなります。
場面に合わない強さを避ける
句動詞には、単なる移動だけでなく、圧力・継続・排除などの含みが出る場合があります。丁寧な依頼が必要なら、命令形だけでなくCould you …?を使い、相手や場面に合う調子に整えましょう。
しゅみすけ式:出てこないときの簡単な言い換え
push upを思い出せなくても、基本語彙で起きたことを直接説明すれば通じます。大切なのは難しい句動詞を無理に探して会話を止めないことです。
- Make the price higher.
価格を高くします。 - Move the window upward.
窓を上へ動かしてください。
最初の文は具体的な動作、次の文は比喩的な意味を基本動詞で表しています。短い主語+動詞の文に分ければ、句動詞を知らなくても必要な情報を正確に伝えられます。
しゅみすけ(大山俊輔)
会話で自分の表現にする練習法
まず身近な対象を一つ選び、現在形・過去形・依頼文の3通りを作ります。たとえばpriceを使い、普段すること、昨日したこと、相手に頼みたいことを声に出します。次に目的語をitへ替え、語順がpush it upになることを確認します。
最後に、似た表現へ置き換えてニュアンスを比較します。正解を暗記するだけでなく、「方向や結果を強調したいからpush upを選ぶ」と理由まで言えるようになると、実際の会話でも定着します。
関連表現も確認しよう
句動詞は基本動詞や後ろの語を軸につなげて覚えると効率的です。ほかの表現は英熟語・定型表現のまとめから確認できます。リンク先の記事と例文を比べ、同じ方向語が意味をどう変えるか観察してみましょう。
まとめ
push upは「押し上げる・上昇させる」を表し、中心には「下から力を加えて高い位置や数値へ動かす」というイメージがあります。意味を一語の日本語に固定せず、目的語と前後の状況から自然な訳を選びましょう。
名詞ならpush up the priceとpush the price upの両方が使え、代名詞はpush it upのように間へ置きます。似た表現との違いを確認しつつ、出てこないときはMake the price higher.のような簡単な英語でまず伝えてみてください。










