
日本語の「仮に」は、英語では一語に固定できません。この言葉が表すのは、事実と決めつけず、仮定を置いて考えることです。話し手がどこに焦点を置くか、日常会話か仕事か、事実を淡々と述べるか評価を加えるかによって自然な表現が変わります。
先に結論を言うと、suppose は会話で「仮に〜だとしよう」と相手に場面を想像させます。 assuming はある前提を一時的に置いて計画や推論を進めます。 for the sake of argument は議論を進めるため、同意していなくても仮に認める場合に使います。
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「仮に」を英語で言うときの基本
日本語では一つの副詞で、状況・方法・程度・話し手の判断をまとめられます。しかし英語では、「何が」「どのように」「どんな条件で」起きるのかを分けて表す傾向があります。まず日本語を英単語へ置き換えるのではなく、伝えたい事実を一文で説明できる形にしましょう。
| 表現 | 中心となる意味 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| suppose | 会話で「仮に〜だとしよう」と相手に場面を想像させます。 | 客観的な説明・仕事 |
| assuming | ある前提を一時的に置いて計画や推論を進めます。 | 日常会話・自然な説明 |
| for the sake of argument | 議論を進めるため、同意していなくても仮に認める場合に使います。 | 条件や構造を明示するとき |
しゅみすけ(大山俊輔)
最も基本となる suppose
会話で「仮に〜だとしよう」と相手に場面を想像させます。 文中では動詞を修飾する位置が基本ですが、文全体へのコメントとして文頭に置ける場合もあります。長い文では、修飾先が曖昧にならない位置を選ぶことが大切です。
suppose の語順
一般に、be動詞の後ろ、一般動詞の前、または文末が候補です。ただし副詞ごとに好まれる位置が違います。自然さを確かめるときは、副詞だけでなく動詞と目的語を含むまとまりで音読してください。
Suppose we miss the last train. What should we do?
仮に終電を逃したら、どうしましょうか。
会話で使いやすい assuming
ある前提を一時的に置いて計画や推論を進めます。 硬い単語が出てこないときにも使いやすく、相手が状況を具体的に想像できます。仕事でも会話や社内連絡なら十分自然ですが、契約や正式報告では意味の範囲を明確にする表現を選びます。
assuming が自然になる場面
日常会話では、正確な分類よりも「何が起きているか」がすぐ伝わることが重要です。短い表現を使い、必要なら次の文で理由や結果を補います。
Assuming the data is correct, the plan should work.
仮にデータが正しければ、計画は機能するはずです。
for the sake of argument で焦点を具体化する
議論を進めるため、同意していなくても仮に認める場合に使います。 前後に置く名詞や節の形まで覚えると、直訳調になりません。前置詞を含む表現は後ろに名詞、接続表現は後ろに主語と動詞を置く、といった文の骨格も確認しましょう。
目的語・前置詞・後続要素
英語表現は意味だけでなく、後ろに何を続けられるかで選びます。名詞を続けるのか、完全な文を続けるのか、単独で文末に置くのかを確認してください。ここを押さえると、知っている単語を実際の会話で使えるようになります。
For the sake of argument, let’s say the budget is unlimited.
議論のため、仮に予算が無制限だとしましょう。

日常会話と仕事での使い分け
日常会話
日常会話では、assuming のように短く具体的な表現が伝わりやすい傾向があります。専門的な副詞を思い出そうとして会話を止めるより、基本動詞を使って状況を説明する方が自然です。相手の反応を見ながら、次の文で時間・理由・程度を補いましょう。
仕事・フォーマルな場面
報告書やメールでは、suppose や for the sake of argument を使って範囲と条件を明確にします。読み手が「いつ」「何に対して」「どの程度」を同じように理解できるよう、対象となる名詞や数字も添えてください。副詞だけで断定すると、根拠や責任範囲が曖昧になることがあります。
自然な例文で使い方を確認
- Suppose we miss the last train. What should we do?
仮に終電を逃したら、どうしましょうか。 - Assuming the data is correct, the plan should work.
仮にデータが正しければ、計画は機能するはずです。 - For the sake of argument, let’s say the budget is unlimited.
議論のため、仮に予算が無制限だとしましょう。 - Suppose she says no.
仮に彼女が断ったとしましょう。 - Assuming everyone agrees, we can start Monday.
仮に全員が同意すれば、月曜日に始められます。 - Let’s assume the worst for now.
今は仮に最悪の事態を想定しましょう。
似た表現との違い
suppose・assuming・for the sake of argument は同じ日本語訳になることがありますが、完全な同義語ではありません。suppose は説明を圧縮しやすく、assuming は会話で状況を伝えやすく、for the sake of argument は関係や条件を具体化しやすい表現です。英作文では、日本語訳の一致ではなく、読み手に残したい焦点で選びます。
また、類似表現を選ぶときは、フォーマル度だけでなく感情の強さも見ます。中立的な事実なのか、驚き・不満・評価を含むのかによって、同じ出来事でも自然な語が変わります。
日本人が間違えやすいポイント
maybe は可能性を述べるだけで、思考実験として条件を置く働きはありません。suppose の後ろは通常、完全な文を置きます。assuming は前提が間違えば結論も変わることを意識させます。
もう一つの注意点は、副詞を置けば日本語と同じ情報がすべて伝わると考えないことです。英語では主語と動詞を明示し、必要なら理由や条件を別の文にします。短い文を二つに分けても、情報が正確なら十分自然です。
しゅみすけ(大山俊輔)
しゅみすけ式:簡単な英語で「仮に」を言い換える
専用の副詞が出てこないときは、動作・条件・結果を基本語で説明します。「いつもではない」「先にする」「一人で行う」など、目に見える事実へ分解すると、中学英語でも十分に伝えられます。
- Let’s say it costs twice as much.
仮に2倍の費用がかかるとしましょう。 - What if we cannot finish today?
仮に今日終えられなかったらどうしますか。
言い換えを自分で作る手順
- 誰が何をしたかを基本動詞で言います。
- 時間・回数・条件のうち必要な情報だけを加えます。
- 長くなる場合は、理由や結果を次の文へ分けます。
たとえば make、do、go、come、have、get、put、work などを使い、専門語を説明へ変えます。一文にすべてを詰め込まず、まず事実、次に背景という順序にすると会話が止まりません。
語順を自然にするチェック方法
作った英文を確認するときは、副詞だけを見ず、主語・動詞・目的語のまとまりを声に出します。副詞がどの語を修飾しているか不明なら、文末へ移すか、二文に分けてください。前置詞句の場合は直後の名詞、接続表現の場合は後ろの節が欠けていないかも確認します。
場面に合う表現を選ぶ練習
まず日常会話の短い文を作り、次に同じ内容を仕事のメールへ書き換えると違いが分かります。会話では具体性とテンポ、仕事では条件と責任範囲を優先します。同じ表現を無理に両方へ使わず、相手と目的に合わせて選択してください。
「仮に」を実際の会話へ置き換えるコツ
覚えた表現を使える知識にするには、自分の生活や仕事に近い場面で文を作ることが重要です。まず suppose を使った客観的な説明、次に assuming を使った短い会話、最後に for the sake of argument を使って条件や焦点を詳しくする文を作ってみましょう。同じ日本語から三つの英文を作ると、それぞれの表現が担当する意味の範囲が見えてきます。
英語の自然さは、副詞だけでなく主語・動詞・目的語との組み合わせで決まります。辞書の例文をそのまま移すのではなく、実際に話す人物・時間・対象へ置き換えてください。仕事では読み手が同じ結論を理解できるだけの条件を示し、日常会話では短く具体的な言葉を優先します。迷ったときは suppose を無理に思い出そうとせず、「何が起きたか」「いつ起きたか」「その結果どうなったか」の順に二、三文で説明すれば、誤解を減らせます。
まとめ
「仮に」は、suppose・assuming・for the sake of argument を中心に、焦点と場面で使い分けます。日本語一語を英語一語へ置き換えるのではなく、状況、条件、結果を分解することが自然な表現への近道です。難しい語が出ない場合も、基本動詞と短い二文で十分に説明できます。
関連表現は、日本語のニュアンスを英語で表す記事一覧と、英語学習記事一覧も参考にしてください。










