
「心の傷がうずく」は、過去の出来事そのものは終わっていても、似た場面や言葉をきっかけに、当時の悲しみや苦しさが再び強く感じられることです。身体の古傷と同じ比喩ですが、英語では痛みが続くのか、傷が再び開くのか、記憶が痛みを呼び戻すのかを分けます。
先に結論を言うと、今も古い傷が痛むなら old wounds still hurt、出来事が傷を開き直すなら reopen old wounds、記憶が痛みを呼び戻すなら bring back the pain が自然です。
Contents
「心の傷がうずく」の英語は場面で選ぶ
| 英語表現 | 中心の意味 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| old wounds still hurt | 古い傷が今も痛む | 痛みが完全には消えていないとき |
| reopen old wounds | 古傷を再び開く | 話題や再会が痛みを再燃させるとき |
| bring back the pain | 痛みを呼び戻す | 記憶・場所・音などがきっかけのとき |
wound は身体の傷だけでなく心の傷にも使えます。ただし、誰かへ「古傷をえぐる」行為を述べる場合と、自分の中で痛みが戻る状態は、主語を変えて表します。
しゅみすけ(大山俊輔)
中心表現の意味と使い方
old wounds still hurt:古い傷が今も痛む
Old wounds still hurt. は、過去の傷が完全には癒えていないことを静かに伝えます。恋愛、家族、仕事上の失敗など幅広い場面に使えます。
wound は可算名詞なので一般に複数形 old wounds が自然です。特定の一件なら the wound from… と限定できます。
reopen old wounds:古傷を再び開く
reopen は「閉じたものを再び開ける」。That question reopened old wounds. のように、痛みを再燃させた原因を主語にします。相手への配慮として I don’t want to reopen old wounds. もよく使われます。
reopen + 目的語 で前置詞は不要です。受け身なら Old wounds were reopened by the discussion.。
bring back the pain:痛みを呼び戻す
bring back は記憶や感情を「戻す」基本的な句動詞です。難しい心理語を使わず、写真、歌、場所などが痛みを戻したと説明できます。
bring the pain back と分離もできますが、代名詞なら bring it back。bring back it にはしません。

日常会話と仕事で使える例文
- Seeing that place made my old wounds hurt again.
その場所を見て、心の古傷がまたうずきました。 - I don’t want to reopen old wounds.
心の傷をまたうずかせたくありません。 - That song brought back the pain of the breakup.
その歌で、別れの痛みがよみがえりました。 - The anniversary is still difficult for her.
その記念日は、今も彼女にとってつらいものです。 - His comment reopened wounds the team thought had healed.
彼の発言で、チームが癒えたと思っていた傷が再び開きました。 - It still hurts when I remember what happened.
起きたことを思い出すと、今でも心が痛みます。
親しい会話では It still hurts. が最も自然です。仕事では個人的な傷を断定せず、The discussion brought back some difficult memories. と影響を穏やかに伝えられます。
日本人が間違えやすいポイント
比喩を一語ずつ直訳しない
My heart’s injury aches. のような直訳は不自然です。感情の傷には emotional wound もありますが、会話では old wound や still hurts が簡潔です。
主語・目的語・前置詞を確認する
傷を再燃させた物を主語にして The comment reopened old wounds.。自分を主語にするなら I was reminded of the pain. と視点を変えます。
感情の強さを合わせる
traumatized は心理的外傷に関わる強い語です。つらい記憶が戻った程度なら painful、upsetting、still hurts が安全です。
しゅみすけ(大山俊輔)
難しい表現が出てこないときの「しゅみすけ式」
難しい単語が出ないときは、①何が起きたか、②その結果どう感じるか、③今どうしたいか、の順に分けます。feel、think、make、want、need などの基本語で十分です。
- I remembered what happened, and it hurt again.
起きたことを思い出し、またつらくなりました。 - This place brings back sad memories.
この場所に来ると、悲しい記憶が戻ります。 - I thought I was okay, but I’m still hurt.
大丈夫だと思っていましたが、まだ傷ついています。
「傷」を訳すより、思い出したことと、再びつらくなった結果を順番に説明します。
似た表現との違い
heartbroken は強い悲しみの状態、haunted by は記憶が繰り返し付きまとう状態、trigger は反応を引き起こす語です。日常会話では専門的に聞こえない bring back painful memories が使いやすいでしょう。
関連表現
強い痛みそのものは、「胸がえぐられる」の英語表現でも比較できます。
まとめ
「心の傷がうずく」は、残る痛みなら old wounds still hurt、再燃なら reopen old wounds、記憶が原因なら bring back the pain と選びます。










