
make free withは、主に「人の物を遠慮なく、時には勝手に使う」と「人に対してなれなれしく振る舞う」という二つの意味を持つ英語表現です。freeを「無料」とだけ覚えていると分かりにくいのですが、ここでは「遠慮や制限がない」感覚です。
現代の日常会話では少し古風に聞こえることがあり、地域や世代によってはhelp yourself to、use without asking、be too familiar withなどの方が自然です。それでも小説、英国寄りの文章、皮肉を帯びた会話では出会うため、意味を知っておく価値があります。
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make free withの二つの意味
1. 人の物を勝手に使う・遠慮なく取る
他人の食べ物、飲み物、道具、持ち物などを、許可を取らず自分の物のように扱う時に使います。単に借りるだけでなく、「遠慮がない」「境界を越えている」という話し手の評価を含むことがあります。
2. 人になれなれしくする
まだ親しくない相手に過度に近づく、身体的・社会的な距離を急に縮める、礼儀を欠くほど気安く振る舞う意味です。古い文章では特にこの用法が見られます。文脈によっては望まない接触を暗示し得るため、軽い冗談だと決めつけず、具体的な行動を説明する方が安全です。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜこの意味になる?単語から考えよう
make freeは「自由な態度を取る」、withはその自由な態度の対象を示します。つまりmake free with the snacksなら「そのお菓子に対して遠慮のない態度を取る」、make free with strangersなら「知らない人に対して距離を置かず振る舞う」という組み立てです。

この「自由」は肯定的なfreedomとは限りません。誰かが許可した自由ではなく、本人が勝手にそう振る舞っていると見る場合が多いからです。日本語訳も文脈に応じて「勝手に使う」「遠慮なく取る」「なれなれしくする」「ずうずうしく振る舞う」と調整します。
ネイティブが感じるニュアンス
make free withには、話し手が行動を少し不適切だと見ている響きがあります。She made free with my books.なら、単に本を読んだという事実より「断りなく扱った」という不満がにじみます。一方、古い物語でGuests were invited to make free with the food.のように許可が明示されれば、「どうぞ遠慮なく」という意味にもなり得ます。
現代では少し古風
意味は通じても、日常のくだけた会話で頻繁に使う定番表現ではありません。特に米国英語では、具体的にHe used my laptop without asking.と言う方が普通です。読んで理解する語彙として押さえ、話す時は場面に応じて基本表現を選ぶのが実用的です。
境界線を伝える時は具体的に
相手の行動を止めたい場面では、古風なイディオムよりPlease ask before using my things.のように希望する行動を直接伝える方が誤解がありません。人との距離についても、具体的に何が不快だったのかを説明することが大切です。
make free withの語順と文法
基本形はmake free with+人・物です。時制を変える時はmakeだけを変え、過去形はmade free withになります。三人称単数ならmakes free with、進行形はmaking free withです。
物を置く形
make free with my food、make free with the office suppliesのように、withの後ろへ勝手に使われる物を置きます。目的語をmakeの直後へ移動させません。
人を置く形
make free with someoneで「その人になれなれしくする」です。意味が曖昧になりやすいため、現代会話ではbe too familiar with someoneや具体的な行動を使う方が明瞭です。
自然な例文と日本語訳
食べ物を勝手に取る
He made free with the snacks in my kitchen.
「彼は私の台所のお菓子を勝手に食べました」
招待された客でも、許可なく戸棚を開けたという遠慮のなさが伝わります。
職場の備品を使う
Some visitors made free with the office supplies.
「何人かの訪問者が事務用品を勝手に使いました」
単にuseした事実より、利用の仕方に問題があったという評価を含みます。
友人の本を扱う
I don’t mind lending books, but don’t make free with them.
「本を貸すのは構いませんが、勝手に扱わないでください」
ホテルや共有スペース
The host told us to make free with the tea and coffee.
「ホストは紅茶とコーヒーを遠慮なく飲んでよいと言いました」
許可が明示されているため、この例では非難ではなく歓迎の意味になります。ただし現代ならhelp yourselves to the tea and coffeeがより自然です。
なれなれしい態度
He has a habit of making free with people he has just met.
「彼は会ったばかりの人になれなれしくする癖があります」
境界を伝える
She felt uncomfortable when the guest made free with her belongings.
「客が持ち物を勝手に触ったので、彼女は不快に感じました」
過去の習慣
My old roommate often made free with my groceries.
「以前のルームメイトはよく私の食料品を勝手に使いました」
否定文
We were welcome to stay, but we didn’t make free with their things.
「泊まってよいと言われましたが、私たちは彼らの物を勝手に使いませんでした」
似た表現との違い
help yourself to
help yourself toは、食べ物や飲み物を「自由に取ってください」と許可する歓迎の表現です。Please help yourself to some cake.は自然で親切ですが、make free withは許可のない遠慮のなさを批判することが多い点が違います。
take liberties with
take liberties withは、許された範囲を越えて人・物・事実を扱う表現です。人への無礼、原作の大胆な改変など対象が広く、境界を侵すニュアンスがmake free withより現代でも理解されやすい言い方です。
use something without asking
「尋ねずに使う」と事実を直接言う最も分かりやすい表現です。感情的な評価を抑え、何が問題だったかを明確にできます。
be too familiar with
人に「なれなれしすぎる」を説明する表現です。ただしfamiliarは「詳しい」という別の意味もあるため、人との態度だと分かる文脈を添えます。
日本人が間違えやすいポイント
「無料にする」ではない
make something freeなら「何かを無料にする」ですが、make free withは別の定型表現です。withの有無と語順で意味が変わります。
make freely withとはしない
定型はmake free withです。副詞freelyへ変えると同じイディオムになりません。
歓迎と批判を文脈で見分ける
許可がある場合は「遠慮なく」、許可がない場合は「勝手に」と訳せます。誰が許可したか、話し手が不満を示しているかを前後から確認しましょう。
出てこない時の「しゅみすけ式」
He used my things without asking.(彼は断りなく私の物を使いました)
She was too familiar with him.(彼女は彼になれなれしすぎました)
Please ask before you use it.(使う前に聞いてください)
現代の会話では、これらの基本表現の方が自然で具体的なことも多くあります。イディオムを思い出せなくても、行動と希望を二つの短い文に分ければ十分伝わります。
しゅみすけ(大山俊輔)
自分で使えるようにする練習
物の例を入れ替える
my snacks、my laptop、the office supplies、her cosmeticsなど、実際に使いそうな名詞をwithの後ろへ置きます。次に現在・過去・否定の三形へ変えてください。
許可の有無を比べる
Please help yourself to the coffee.とHe made free with my coffee.を並べると、歓迎と批判の違いが明確になります。同じ「自由に使う」でも、持ち主の同意が意味を左右します。
直接的な言い換えも練習する
make free withを使った後、use without askingで同じ内容を言い直します。聞き手に通じていないと感じた時、すぐ説明へ切り替えられます。
よくある質問
日常会話でよく使いますか?
現代の会話ではやや古風です。特に自分から使うなら、help yourself、use without asking、be too familiarなどの方が自然な場合が多いでしょう。ただし文章で出会った時に二つの意味を判断できるようにしておくと役立ちます。
失礼な表現ですか?
相手が境界を越えたという評価を含みやすいため、本人へ直接言えば批判になります。冗談のつもりでも関係性によっては強く聞こえます。行動の改善を求めるなら、Please ask first.のように具体的な依頼を添えましょう。
make free use ofと同じですか?
make free use ofは「〜を自由に、十分に活用する」で、必ずしも無断使用を批判しません。make free withは人や物への遠慮のなさを表す定型で、構造も意味も分けて覚えます。
まとめ
make free withは「人の物を勝手に・遠慮なく使う」、または「人になれなれしくする」を表します。freeは「無料」ではなく「遠慮や制限がない」の意味です。古風な響きと批判的な含みがあるため、現代会話ではuse without askingやbe too familiarを使う方が明確なことも覚えておきましょう。
ほかの英熟語も体系的に確認したい方は、英熟語・定型表現の親記事をご覧ください。










