
「問題を言い換える」と英語で言いたいとき、日本語を一語ずつ置き換えるだけでは、意図と違う表現になりがちです。英語では、考えている段階、相手との関係、判断がどこまで進んでいるかによって言い方を選びます。
先に結論を言うと、基本になるのは reframe the problem です。見る枠組みを変えて問題を捉え直すときに自然です。一方、意味を変えず別の言葉で述べ直すなら restate the problem、問題の定義や範囲そのものを変えるなら redefine the problem が合います。この記事では、日常会話と仕事の両方で使えるように、意味、語順、ニュアンス、例文を整理します。
Contents
「問題を言い換える」の英語を先に比較
| 英語表現 | 中心となる意味 | 基本の形 |
|---|---|---|
| reframe the problem | 見る枠組みを変えて問題を捉え直す | reframe + 目的語 |
| restate the problem | 意味を変えず別の言葉で述べ直す | restate + 目的語 |
| redefine the problem | 問題の定義や範囲そのものを変える | redefine + 目的語 |
3つは似ていますが、焦点は同じではありません。最初に「いま説明したいのは考える過程か、判断の結果か、相手との認識合わせか」を決めると選びやすくなります。日本語では主語や目的語を省いても通じますが、英語では誰が何を考え、何を変えるのかを具体的に置くことが重要です。
しゅみすけ(大山俊輔)
日本語の意味を場面別に分ける
reframe the problem:最も基本になる表現
reframe the problem は、見る枠組みを変えて問題を捉え直すときに使います。基本形は reframe + 目的語 です。会話では抽象的な it を続けるより、plan、facts、options、decision のように対象を具体的にすると伝わりやすくなります。
restate the problem:焦点を少し変える表現
restate the problem は、意味を変えず別の言葉で述べ直す場合に適します。形は restate + 目的語。相手へ提案するときは命令形に固定せず、Could we …? や It may help to … の形にすると、協力的で柔らかい響きになります。
redefine the problem:目的を具体的に示す表現
redefine the problem は、問題の定義や範囲そのものを変えるときの言い方です。基本形は redefine + 目的語 です。仕事では、行動だけでなく、その結果どうしたいのかまで一文または二文で示すと、判断の責任範囲が明確になります。
3表現の違いを図で確認

迷ったら、まず最も広く使える reframe the problem を基準にしてください。相手との理解や判断の焦点を変えるなら restate the problem、目的や結果を具体的に表すなら redefine the problem が候補です。格好のよい単語を選ぶより、聞き手が次の行動を理解できる表現を優先します。
自然な例文を場面別に確認
- Let’s reframe the problem as a customer-experience issue.
この問題を顧客体験の問題として捉え直しましょう。 - Could you restate the problem in one sentence?
問題を一文で言い換えてもらえますか。 - New evidence forced us to redefine the problem.
新しい証拠によって問題を定義し直す必要が生じました。
例文を自分の会話に移すときは、名詞だけを入れ替えるのではなく、確定している情報と未確定の情報を分けてください。まだ判断途中なら may、might、not sure を使い、決定済みなら decided、agreed、confirmed などを使うと、英語の強さが実際の状況に合います。
日常会話と仕事でのフォーマル度
日常会話では、短い基本動詞と具体的な目的語が自然です。Let’s look at it again.、I need more time.、What matters most? のような形で十分伝わります。仕事では、判断の対象、基準、期限、次の担当を明示します。Could we …? や I suggest that … を使えば、相手の考えを否定せずに検討を提案できます。
フォーマルな文章では、主語を曖昧にせず、判断の根拠も示します。Based on the information available …、Before we proceed …、The purpose is to … などを加えると、考えた過程と結論の関係が分かりやすくなります。
語順・目的語・前置詞のポイント
英語では、動詞の直後に「何を」考える・比べる・決めるのかを置くのが基本です。日本語の「について」に引っ張られて不要な about を加えないようにしてください。一方、動詞によって about、on、from、with が必要になる場合は、表現全体を一つの型として覚えます。
また、that節や疑問詞節を使うと、難しい名詞を避けられます。We need to decide what matters most.、Let’s check whether this will work. のように、「何が重要か」「うまくいくか」をそのまま目的語にできます。
日本人が間違えやすいポイント
say the problem differently は平易ですが、目的が分かりません。言葉だけを変えるなら restate、見方を変えるなら reframe、定義を変えるなら redefine と使い分けます。
もう一つの注意点は、「考えている」と「決めた」を混同しないことです。consider、look at、think about は検討中、decide、choose、agree は結論に到達した段階です。まだ検討中なのに decided と言うと、相手は変更の余地がないと受け取る可能性があります。
しゅみすけ式:難しい表現が出ないときの言い換え
専用表現が出てこなくても、次の順に基本動詞で説明できます。
- いま分かっていることを言う
- 何を比べる・確認する必要があるか言う
- まだ分からない点を短く示す
- 次にする行動を付け足す
- Can we say the problem in a different way?
問題を別の言い方で表せますか。 - Maybe we are asking the wrong question.
私たちは間違った問いを立てているのかもしれません。
check、look at、think、compare、choose、make、get のような基本動詞を使い、一文へ詰め込まないのがポイントです。First, let’s check the facts. Then we can decide. のように二文へ分ければ、語順の負担が減り、聞き手も考えの流れを追いやすくなります。
しゅみすけ(大山俊輔)
会議・メールで使える型
- Before we decide, could we look at …?
決める前に、〜を確認できますか。 - Based on what we know, …
現在分かっていることに基づくと、〜です。 - We may need to reconsider this if …
もし〜なら、これを再検討する必要があるかもしれません。 - What would be the most practical next step?
最も現実的な次の一歩は何でしょうか。
関連表現
考える・理解する・判断する表現全体は、思考・理解・判断を表す英語表現一覧で整理しています。今回の表現を単独で暗記するだけでなく、consider、decide、judge、assess など、判断の段階が異なる動詞と比べると使い分けやすくなります。
まとめ
「問題を言い換える」は、基本的には reframe the problem、意味を変えず別の言葉で述べ直すなら restate the problem、問題の定義や範囲そのものを変えるなら redefine the problem を使います。日本語一語に英語一語を当てはめず、対象、判断の段階、相手との関係を先に整理してください。
言葉が出ないときは、事実を見る、比べる、選ぶ、次の行動を決める、という小さな動作へ分ければ、中学英語でも十分に意図を伝えられます。










