
「根回しする」は、実行前の準備全般なら lay the groundwork、相手の意向を非公式に探るなら sound someone out、関係者の賛同を取り付けるなら get buy-in が自然です。日本語の「根回し」は一語ですが、英語では準備・意向確認・合意形成のどこを指すかで表現を変えます。
この記事では、代表表現の違い、目的語・前置詞・語順、日常会話と仕事での使い方、自然な例文まで整理します。最後に、難しい表現が出てこなくても基本英語で伝える「しゅみすけ式」も紹介します。
Contents
「根回しする」の英語を先に比較
| 英語 | 中心となる意味 |
|---|---|
| lay the groundwork | 計画実行の土台を作る |
| sound someone out | 相手の考えを非公式に探る |
| get buy-in | 関係者の賛同を得る |
選ぶ基準は、相手にどのような働きかけをしたか、そしてその行動が協力的か、拒絶的かという点です。日本語だけで決めず、実際の行動を短く説明してみましょう。

lay the groundwork:実行の土台を作る
会議の前に資料を共有する、関係者へ背景を説明するなど、後の行動が進みやすいよう準備する表現です。lay the groundwork for + 名詞、または lay the groundwork to + 動詞 の形を取ります。
- We met key members first to lay the groundwork for the proposal.
提案の根回しとして、先に主要メンバーと会いました。 - Her early conversations laid the groundwork for a smooth launch.
彼女の事前の話し合いが、円滑な開始の土台を作りました。
しゅみすけ(大山俊輔)
sound someone out:意向をそれとなく確認する
正式提案の前に反応や考えを確かめるなら sound + 人 + out。何についてかは about/on で続けます。分離する句動詞なので、代名詞は sound him out の位置です。
- I sounded my manager out about changing the schedule.
日程変更について上司に根回ししました。 - She sounded out a few colleagues before the meeting.
彼女は会議前に数人の同僚の意向を探りました。
get buy-in:賛同と協力を得る
案を知ってもらうだけでなく、実行に必要な支持を得る表現です。get buy-in from + 人、get someone’s buy-in が基本。ビジネスでよく使われます。
- We need to get buy-in from the sales team.
営業チームへの根回しと賛同獲得が必要です。 - The director got everyone’s buy-in before announcing the change.
部長は変更発表前に全員の賛同を得ました。
日常会話と仕事でどう変わる?
日常会話では関係性と感情を意識する
家族や友人との会話では、同じ行動でも言葉の強さが関係へ直接影響します。短い表現は自然ですが、相手を責める響きがある語は理由や気持ちとセットで使います。相手の意図を決めつけず、I felt … や It seemed … で自分の受け止め方として伝える方法も役立ちます。
仕事では対象と目的を明確にする
仕事では「誰が」「誰に」「何について」「次にどうするか」を省略しすぎないことが重要です。丁寧さが必要なら、命令文ではなく Could we …?、Would it be possible to …?、I’d like to … などを使い、期待する結果まで共有します。
前置詞・目的語・語順で間違えやすい点
root around や prepare secretly と直訳すると意図が伝わりません。根回しは必ずしも秘密工作ではなく、関係者が突然知らされないよう調整する行為です。sound out someone も可能ですが、代名詞は必ず sound them out と間に置きます。
表現を覚えるときは、動詞だけでなく前置詞と目的語を含む五〜八語程度のまとまりで音読しましょう。肯定文だけでなく、疑問文と否定文も一つずつ作ると会話で応用しやすくなります。
場面を具体化して表現を選ぶ
根回しが前向きに聞こえるかは、相手を操作するためか、十分な情報を渡して参加してもらうためかで変わります。仕事では I wanted to make sure everyone had the context before the meeting.(会議前に全員が背景を理解している状態にしたかったのです)のように目的を明示すると透明性が出ます。反対意見を隠すのではなく、懸念を早めに集める行動として説明しましょう。
自分の経験に置き換えるときは、相手との距離、場面の深刻さ、その後も関係が続くかを確認します。英語表現の強さが迷う場合は、行動と理由を二つの短い文に分けると安全です。
しゅみすけ(大山俊輔)
しゅみすけ式:簡単な英語で言い換える
専門的な単語を思い出せないときは、①実際にしたこと、②そうした理由、③その結果、のどれかを make、get、take、go、come、have、do、say、ask、help、talk、listen などで表します。一文に詰め込まず二文に分けても構いません。
- I talked to the people involved before the meeting.
会議前に関係者と話しました。 - I explained the idea early and asked what they thought.
早めに案を説明し、どう思うか尋ねました。
この方法なら、日本語独特の比喩を英語で再現しようとして止まることがありません。まず事実を伝え、必要なら気持ちや目的を後から付け足しましょう。
短い会話例
A: Should we present the plan at tomorrow’s meeting?
明日の会議で計画を提示しましょうか。
B: Let me sound out the team leaders first.
先に各チームリーダーへ根回しさせてください。
似た表現を選ぶための練習法
同じ場面を、親しい友人、初対面の人、上司の三者へ話すつもりで言い換えてみましょう。誰に対しても同じ表現になるとは限りません。カジュアルな短い言い方、説明を加えた中立表現、丁寧な仕事表現を一組ずつ準備すると、会話中に選択しやすくなります。
場面別の追加例文
根回しを英語にするときは、秘密裏に説得するイメージだけで捉えないことが大切です。資料共有、意見収集、懸念の確認、支持の獲得という複数の行動に分けられます。lay the groundwork は人を目的語にせず、計画の土台を作ることに焦点があります。sound someone out はまだ決定前で、相手の本音や反応を確認する段階です。get buy-in は最終的に実行へ協力してもらえる状態を示します。
- I shared the draft early so no one would be surprised.
誰も突然知らされないよう、草案を早めに共有しました。 - We spoke with each department before changing the system.
制度変更前に各部署と話しました。 - She asked for informal feedback over lunch.
彼女は昼食時に非公式な意見を求めました。 - Let’s identify the people whose support we need.
誰の支持が必要か確認しましょう。 - He built support for the idea one conversation at a time.
彼は一人ずつ話しながら案への支持を築きました。 - I checked whether the client had any concerns.
顧客に懸念がないか確認しました。 - We consulted the staff before making the final decision.
最終決定前にスタッフへ相談しました。 - The proposal failed because we hadn’t prepared the stakeholders.
関係者への根回し不足で提案は失敗しました。
例文は主語と場面を入れ替えて練習できます。肯定文だけでなく、「そうしなかった」「そうしてほしいですか」という否定文・疑問文も作ると、実際の会話に応用しやすくなります。
よくある質問
「事前に話を通す」は?
clear it with someone in advance や talk to someone beforehand が自然です。許可が必要なら clear it with が合います。
根回しは英語圏でもする?
します。ただし一語の直訳より、consult stakeholders、gather feedback、build support のように目的を説明します。
まとめ
準備なら lay the groundwork、意向確認なら sound someone out、賛同獲得なら get buy-in。根回しの具体的な目的を英語にしましょう。
人間関係や会話で使う表現をさらに学びたい方は、人間関係で使う英語表現一覧も参考にしてください。場面と目的を整理してから英語を選ぶと、直訳を避けながら自然に伝えられます。









