「リスクを織り込む」は英語で?factor in・account for・build into the plan

「リスクを織り込む」の英語表現のアイキャッチ

「リスクを織り込む」を英語で言おうとすると、一つの直訳では足りません。計画を立てるときに、問題が起きる可能性を無視せず、時間・予算・代替案へあらかじめ反映する場面です。危険を恐れて何もしないことではありません。

結論から言うと、計算や判断へ含めるなら factor in the risks、計画上きちんと考慮するなら account for the risks、余裕や対策を組み込むなら build risk allowances into the plan が自然です。

「リスクを織り込む」の英語表現を先に整理

英語表現 中心となる意味 向いている場面
factor in the risks リスクを判断要素として計算へ入れる factor A into B / factor in A
account for the risks リスクの影響を考慮して説明・計画する account for + 名詞
build risk allowances into the plan 予備費や余裕を計画の一部にする build A into B

三つの表現は同じ場面で完全に交換できるわけではありません。行為そのもの、判断の基準、結果のどれに焦点を置くかが違います。まず日本語の状況を短い文に分け、そのあとで中心表現を選びましょう。

しゅみすけ(大山俊輔)

英語を選ぶ前に、「誰が」「何を」「どんな基準で」「どこまで決めるか」を日本語で整理すると、直訳に引っ張られにくくなります。

中心となる3表現の意味と使い方

factor in the risks:リスクを判断要素として計算へ入れる

factor in the risks は、リスクを判断要素として計算へ入れるときに使います。基本の型は factor A into B / factor in A です。日本語の一語だけを見ず、誰が何をどの段階で判断するのかまで具体化すると自然になります。

We factored the exchange-rate risk into the budget.
為替リスクを予算に織り込みました。

account for the risks:リスクの影響を考慮して説明・計画する

account for the risks は、リスクの影響を考慮して説明・計画するときに使います。基本の型は account for + 名詞 です。日本語の一語だけを見ず、誰が何をどの段階で判断するのかまで具体化すると自然になります。

The schedule needs to account for possible delays.
日程には遅延の可能性を織り込む必要があります。

build risk allowances into the plan:予備費や余裕を計画の一部にする

build risk allowances into the plan は、予備費や余裕を計画の一部にするときに使います。基本の型は build A into B です。日本語の一語だけを見ず、誰が何をどの段階で判断するのかまで具体化すると自然になります。

We built extra time and a backup supplier into the plan.
余分な時間と予備の仕入先を計画に組み込みました。

目的語・語順・文型のポイント

英語では動詞だけでなく、その後ろに置く目的語や節が意味を決めます。factor in the risks、account for the risks、build risk allowances into the plan のそれぞれについて、上の基本型をひとかたまりで覚えてください。長い内容を一文に詰めず、最初に主語+動詞+目的語を作り、理由・期限・条件を because、before、so that、if などで補うと伝わりやすくなります。

名詞を置く型と、to do・doing・that節を置く型は機械的に交換できません。特に動詞の後ろへ前置詞が必要な表現は、前置詞まで含めて覚えましょう。代名詞を使う場合も、それが何を指すか直前の文で明確にします。

リスクを織り込むを場面別に判断するための解説図

日常会話と仕事ではどう使い分ける?

日常会話では短く具体的に

日常会話では専門的な名詞を重ねるより、何をするかを短い動詞で示すほうが自然です。

Add a ten-percent buffer for unexpected costs.
予期しない費用に備えて10%の余裕を加えてください。

仕事では基準・期限・変更可能性を添える

仕事では、結論だけでなく判断の根拠と次の行動を示します。誰が、いつまでに、何を確認するのかを足すと、同じ英語表現でも実務的になります。

If this route closes, we need another way to deliver.
この経路が使えなくなった場合に備え、別の配送方法が必要です。

提案するときは Let’s …、控えめに尋ねるなら Could we …?、必要性を説明するなら We need to … because … が便利です。命令形だけにせず、目的や理由を一文添えると協力を得やすくなります。

フォーマル度とニュアンス

factor in the risks は中心的で広く使いやすく、account for the risks は焦点を少し変え、build risk allowances into the plan は場面や話し手の評価をよりはっきり示します。会話では基本動詞を使った短い表現、報告書や提案書では基準や対象が明確な表現を選びます。

難しい語を使えば丁寧になるわけではありません。社外向けでも、主語・判断対象・根拠・次の行動が明確なら、平易な英語のほうが誤解を防げます。断定を弱める必要があれば may、might、appear to、based on the information available を使います。

日本人が間違えやすいポイント

  • risk は数えられる危険なら a risk / risks、危険性全般なら risk と無冠詞で使えます。
  • consider the risk だけでは、実際に予算や日程へ反映したかまでは伝わりません。
  • prepare the risk は不自然です。prepare for a risk や prepare for possible problems とします。

日本語の「する」に引っ張られて do を万能に使うのも避けましょう。英語では、比較する、選ぶ、含める、支える、進めるなど、実際の行為を表す動詞を選ぶと意味が明確になります。

場面別の追加例文

会議・計画

Before we decide, let’s agree on the goal and the criteria.
決める前に、目標と判断基準をそろえましょう。

問題解決

We should check the facts, consider the alternatives, and choose the next step.
事実を確認し、代案を考え、次の一歩を選ぶべきです。

自分の判断を伝える

This is my current view, but I’m open to changing it if we get new information.
これが現時点での考えですが、新しい情報があれば変える用意があります。

難しい単語が出ないときの「しゅみすけ式」

専用表現が思い出せないときは、①今の状況、②判断したいこと、③次の行動の三つに分けます。一文で日本語のニュアンスを再現しようとせず、基本動詞で二文か三文にすると自然です。

  • Something may go wrong, so let’s add more time and money.
    問題が起きるかもしれないので、時間とお金に余裕を足しましょう。
  • We need another plan in case this one does not work.
    この案がうまくいかない場合に備えて別の案が必要です。
  • First, let’s write down what we know. Then we can decide what to do.
    まず分かっていることを書き出しましょう。そのあと何をするか決められます。
  • We can try this now and change it after we see the result.
    今はこれを試し、結果を見てから変えられます。

しゅみすけ(大山俊輔)

難しい一語が出なくても、「今はこうです」「これを確認します」「そのあと決めます」と順番に説明すれば、考え方まで相手へ伝えられます。

短い会話で使い方を確認

A: Are we ready to decide?
もう決められますか。

B: Almost. Let’s check one more point and then choose.
もう少しです。あと一つ確認してから選びましょう。

A: That makes sense. What do we need to check?
なるほど。何を確認する必要がありますか。

B: The cost, the risk, and what happens next.
費用、リスク、その後どうなるかです。

よくある質問

一番使いやすい表現は?

まずは factor in the risks を中心に覚えましょう。ただし、リスクの影響を考慮して説明・計画することを強調するなら account for the risks、予備費や余裕を計画の一部にする場面なら build risk allowances into the plan が合います。

カジュアルな会話でも使える?

使えますが、長い表現が重く感じられる場合は、しゅみすけ式の短い二文に分けてください。相手が背景を知らないときは、結論だけでなく理由を一文足すと自然です。

仕事で失礼にならない言い方は?

Could we …?It may help to …Would it make sense to …? を使えば、提案を押しつけずに示せます。反対するときも、No. だけで終わらせず、懸念と代案を添えましょう。

関連表現

まとめ

「リスクを織り込む」は、計算や判断へ含めるなら factor in the risks、計画上きちんと考慮するなら account for the risks、余裕や対策を組み込むなら build risk allowances into the plan が自然です。 日本語を一語ずつ置き換えず、行為・基準・結果のどこに焦点があるかを決めるのがコツです。専用語が出なければ、今の状況、確認すること、次の行動を短い文に分けて説明しましょう。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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