
「辻褄が合う」と言いたいとき、英語を一語だけ当てはめようとすると、場面に合わない表現になりがちです。英語では、何を考えているのか、どこまで判断が進んでいるのか、話し手がどれほど慎重なのかによって言い方を選びます。
先に結論を言うと、一般的には add up、説明や考えが理解でき、理にかなっている場面では make sense、記録・発言・結果が別の情報と一致している、というやや客観的な言い方ときは be consistent with が自然です。この記事では、日常会話と仕事の両方で使えるように、意味・語順・ニュアンスを例文で整理します。
Contents
「辻褄が合う」の英語を先に比較
| 表現 | 中心となる意味 | よく使う形 |
|---|---|---|
| add up | 数字・説明・状況を合わせてみて「矛盾がなく納得できる」と言う。否定形で特によく使う | 主語 + add(s) up / The numbers add up |
| make sense | 説明や考えが理解でき、理にかなっている | 主語 + make(s) sense / make sense to 人 |
| be consistent with | 記録・発言・結果が別の情報と一致している、というやや客観的な言い方 | A is consistent with B |
どれも日本語では「辻褄が合う」と訳せることがありますが、話し手が説明したい焦点は同じではありません。まず「対象」「判断の段階」「言葉の強さ」の3点を確認すると選びやすくなります。
しゅみすけ(大山俊輔)
日本語の意味を場面ごとに分ける
日常会話では、考え方や納得を短く伝える
家族や友人との会話では、専門的な語よりも、短い動詞と具体的な目的語が自然です。結論だけでなく「少し待つ」「事実を確認する」「理由を比べる」のように途中の行動を言えば、難しい語を知らなくても意図が伝わります。
仕事では、判断の根拠と次の行動まで示す
会議・報告・メールでは、誰が何を検討し、その結果どうするのかを明示します。曖昧な it を重ねず、the plan、the figures、the claim など具体的な目的語を置くと、責任の範囲も分かりやすくなります。
分析では、断定の強さを調整する
情報が十分でない段階では、may、might、could、seem を使って断定を弱めます。確定した事実と推測を同じ強さで述べないことが、自然さだけでなく正確さにもつながります。
add up:最も基本になる表現
add up は、数字・説明・状況を合わせてみて「矛盾がなく納得できる」と言う。否定形で特によく使う表現です。基本の形は 主語 + add(s) up / The numbers add up。長い日本語を全部名詞にせず、誰が何をするかが見える文にしましょう。
- The numbers don’t add up.
数字の辻褄が合いません。 - His statement is consistent with the records.
彼の発言は記録と一致しています。
目的語と語順
英語では動詞の直後に対象を置く形が基本です。対象が長い場合は that節や疑問詞節を使えます。前置詞を足すかどうかは動詞ごとに決まるため、日本語の「について」に引っ張られないよう注意します。
make sense:過程や比較をはっきり示す
make sense は、説明や考えが理解でき、理にかなっている表現です。形は 主語 + make(s) sense / make sense to 人。日常会話でも使えますが、特に問題解決や会議で「どのように考えたか」を示したいときに役立ちます。
- Her story doesn’t quite add up.
彼女の話はどうも辻褄が合いません。 - The dates match, but the amounts do not.
日付は合っていますが、金額は合いません。
フォーマル度
会議ではそのまま使えます。相手の判断に疑問を示す場面では、You should … と直接言うより、Could we …?、It may help to … の形にすると協力的な響きになります。
be consistent with:やさしく具体的に説明する表現
be consistent with は、記録・発言・結果が別の情報と一致している、というやや客観的な言い方表現です。形は A is consistent with B。抽象的な名詞を避け、実際の行動や観点を説明できるので、初心者にも使いやすい言い方です。
- That explanation makes sense to me.
その説明なら私には納得できます。 - Everything fits the timeline we confirmed.
すべて、確認した時系列と整合します。
3表現の違いを図で確認

迷ったら、最も広い意味の add up を基準にします。考える手順や比較を前面に出すなら make sense、難しい語を避けて具体的に説明するなら be consistent with が便利です。文章の格好良さより、聞き手が判断の流れを再現できることを優先しましょう。
自然な例文を場面別に確認
- The numbers don’t add up.
数字の辻褄が合いません。 - Her story doesn’t quite add up.
彼女の話はどうも辻褄が合いません。 - That explanation makes sense to me.
その説明なら私には納得できます。 - His statement is consistent with the records.
彼の発言は記録と一致しています。 - The dates match, but the amounts do not.
日付は合っていますが、金額は合いません。 - Everything fits the timeline we confirmed.
すべて、確認した時系列と整合します。
例文を自分の会話へ移すときは、名詞だけを入れ替えるのではなく、確定している情報と未確定の情報を分けてください。たとえば断定できない原因には may have caused、確認済みの結果には led to のように、確信度を表す言葉を調整します。
日本人が間違えやすいポイント
add up は「合計する」だけでなく、状況が筋の通ったものになる意味でも使えます。consistent は人の性格が「一貫している」という意味もあるため、何と一致するかは with で明示すると伝わりやすくなります。
また、英語では「考えたこと」と「決めたこと」を区別します。consider や examine は検討段階、decide や conclude は結論に到達した段階です。まだ考えている途中なのに過去形の decided を使うと、判断済みだと受け取られる場合があります。
自動詞・他動詞と前置詞
目的語を直接取る動詞に不要な about を足したり、必要な between や with を落としたりしないようにします。まずは記事内の基本パターンを一つ覚え、目的語だけを自然な名詞に置き換える練習が効果的です。
しゅみすけ式:難しい表現が出ないときの言い換え
専門語が出てこなくても、次の4段階で十分に説明できます。
- 最初に、見た事実や選択肢を言う
- 次に、何を比べたか・確認したかを言う
- まだ分からない点を may、might、not sure で示す
- 最後に、次にする行動を短い文で足す
- The two stories match.
2つの話は一致しています。 - All the facts fit together.
すべての事実がうまくつながります。
check、look at、compare、think、choose のような基本動詞で、目的や結果を説明するのがポイントです。一文へ詰め込まず、We checked the facts. Then we compared the options. のように二文へ分けると、語順の負担が減り、聞き手にも伝わりやすくなります。
しゅみすけ(大山俊輔)
メールや会議で使える型
- Before we decide, could we look at …?
決める前に、〜を確認できますか。 - Based on the information we have, …
現在ある情報に基づくと、〜です。 - We may need to reconsider this if …
もし〜なら、これを再検討する必要があるかもしれません。 - Could you explain how you reached that view?
どのようにその見解へ至ったか説明していただけますか。
これらの型は、相手を否定せずに追加確認を求められます。特に Could we …? は、判断をチームの共同作業として提示できる便利な形です。
関連表現との使い分け
think about は広く「考える」、consider は選択や判断の材料として検討する、analyze は情報を細かく調べる表現です。結論を伝える decide、根拠から分かる conclude とも段階が違います。
思考・理解・判断を表す表現全体は、考える・理解する・判断する英語表現一覧で整理しています。考えても進まない状況を言いたい場合は、「行き詰まる」の英語表現も参考にしてください。
まとめ
「辻褄が合う」は、一般的には add up、説明や考えが理解でき、理にかなっているなら make sense、記録・発言・結果が別の情報と一致している、というやや客観的な言い方なら be consistent with を選びます。表現を一語で暗記するだけでなく、目的語・前置詞・判断の段階までセットで覚えると、日常会話でも仕事でも自然に使えます。
言葉が出ないときは、事実を確認する、比べる、理由を言う、次の行動を示す、という順に基本動詞で分けましょう。それが「しゅみすけ式」で、難しい英単語に頼らず正確に伝える方法です。










