
仕事で「優先度を上げる」と言いたいとき、いつも同じ英単語が使えるわけではありません。最も基本的な言い方は raise the priority ですが、正式さ、対象、何を強調するかによって表現が変わります。
この記事では、raise the priority・prioritize・move up の違いを、自然な例文とともに整理します。メール、会議、社内連絡ですぐ使える形に加え、難しい語が出てこないときの言い換えも紹介します。
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「優先度を上げる」の英語は?まず結論
迷ったら raise the priority を軸に考えましょう。ただし、次の表のように場面を分けると、直訳調にならず意図が正確に伝わります。
| 表現 | 向いている場面 | 例文 |
|---|---|---|
| raise the priority | 優先度という設定や段階を上げる | We need to raise the priority of this ticket. (このチケットの優先度を上げる必要があります。) |
| prioritize | 対象をほかより優先して扱う | Let’s prioritize the customer issue. (顧客の問題を優先しましょう。) |
| move up | 予定表や作業順の中で前へ移す | Can we move this task up on the list? (この作業をリストの上位へ移せますか。) |
しゅみすけ(大山俊輔)
3つの表現を場面別に使い分ける

raise the priority:優先度という設定や段階を上げる
We need to raise the priority of this ticket.
このチケットの優先度を上げる必要があります。
最初に覚えるならこの表現です。対象や場面を具体的にすると、聞き手は何をどうするのか迷いません。
prioritize:対象をほかより優先して扱う
Let’s prioritize the customer issue.
顧客の問題を優先しましょう。
前の表現と似ていますが、話し手が強調する点が異なります。日本語訳だけでなく、何に焦点を当てる語かを見て選びましょう。
move up:予定表や作業順の中で前へ移す
Can we move this task up on the list?
この作業をリストの上位へ移せますか。
前の表現と似ていますが、話し手が強調する点が異なります。日本語訳だけでなく、何に焦点を当てる語かを見て選びましょう。
日常会話と仕事ではどう変わる?
同僚同士の会話では、短い基本動詞や話し言葉の表現が自然です。一方、顧客へのメール、社外通知、規程や議事録では、行為の対象と責任範囲が分かる語を選びます。丁寧さは難しい単語だけで決まるのではありません。I’d like to …、Could we …?、Please … など、文全体の形で調整できます。
命令形だけでは強く聞こえる場合があります。提案なら Let’s …、相談なら Could we …?、方針を伝えるなら We’ll … を使うと、発言の役割が明確になります。社外向けには理由や次の対応も一文添えると、相手が行動しやすくなります。
目的語・前置詞・語順のポイント
raise は他動詞なので raise the priority of X または raise X’s priority とします。prioritize も他動詞で prioritize this request のように対象を直接取ります。priorityを目的語にした prioritize the priority は不自然です。
英語では、動作だけでなく対象を言い切ることが大切です。「それ」「この件」を続けて使うと曖昧になるため、初出では request、decision、agenda、work など具体的な名詞を置きましょう。その後は it や them で受けられます。
能動態と受動態
担当者の行為を明確にするなら We … の能動態が分かりやすい形です。決定や手続きそのものへ焦点を当てる通知では、The task was … のような受動態も使えます。ただし、責任者を示す必要がある場面で主語を隠しすぎないようにします。
日本人が間違えやすいポイント
priority を high に「する」なら set the priority to high も自然です。make priority up のような直訳は避けましょう。urgent は「緊急の」であり、優先順位を上げる動作そのものではありません。
- 日本語の名詞を英語の名詞へ直訳してから、無理に do や make を付けない
- 動詞ごとの前置詞を、例文のまとまりで覚える
- 社内用語がそのまま社外でも通じると決めつけない
- 「丁寧=長い単語」ではなく、依頼・提案・通知の文型を選ぶ
短い会話で使い方を確認
A: Which task should we handle first?
どの作業から対応しますか。
B: Please prioritize the payment issue.
支払いの問題を優先してください。
短いやり取りでは、前の発言で対象が明確なら it や this で受けても自然です。初めて話題を出すメールでは、名詞を省かず明示すると誤解を防げます。
しゅみすけ式:難しい表現が出ないときの言い換え
専門的な表現を思い出せなくても、基本動詞で「今の状態」と「望む結果」を説明すれば会話は止まりません。一文に詰め込まず、理由と依頼を二文に分ける方法も有効です。
Please do this first.
これを先にしてください。
This task is more important now.
この作業は今、より重要です。
まず短い文で要点を伝え、必要なら because、so、from now on などを足しましょう。正確な専門語を探して沈黙するより、知っている語で状況を具体化するほうが実務では役立ちます。
しゅみすけ(大山俊輔)
メールで使える基本パターン
件名:Update regarding 優先度を上げる
本文例:
I’m writing to give you an update. We need to raise the priority of this ticket. Please let me know if you have any questions.
状況の更新についてご連絡します。このチケットの優先度を上げる必要があります。 ご質問があればお知らせください。
メールでは、結論を先に書き、必要に応じて理由・影響・次の行動を続けます。相手に返信や作業を求めない場合も、No action is required.(対応は不要です)と添えると親切です。
よくある質問
一番無難な表現はどれですか?
一般には raise the priority が出発点になります。ただし、本文の比較表で示したとおり、相手との関係や強調点に合わせて選ぶことが大切です。
カジュアルな会話でも使えますか?
使えますが、会話では短い言い換えのほうが自然なこともあります。この記事の「しゅみすけ式」の例なら、英語に慣れていない相手にも伝わりやすいでしょう。
メールでは過去形と現在完了のどちらですか?
過去の特定時点の行為なら過去形、変更の結果が今も続くことを伝えるなら現在完了がよく合います。どちらも可能な場面では、時間表現と現在への影響を基準に選びます。
実務で誤解なく伝えるコツ
「優先度を上げる」と伝えるときは、動作だけで終わらせず、期限・顧客影響・障害範囲など、なぜ先に扱う必要があるかも添えると実務的です。相手は背景を推測せずに済み、次に必要な行動を判断できます。特にメールでは、結論、理由、影響、依頼の順に短く整理すると読みやすくなります。
This issue is affecting several customers, so could we raise its priority?
この問題は複数の顧客へ影響しているため、優先度を上げられますか。
変更や依頼を伝える場面では、相手がすでに行った作業への配慮も必要です。急な変更なら I’m sorry for the short notice.(急な連絡で申し訳ありません)、協力への感謝なら Thank you for your flexibility.(柔軟なご対応ありがとうございます)のような一文を添えられます。
口頭で確認するとき
会議やオンライン通話では、一度伝えたあとに Does that work for you?(それで問題ありませんか)や Is anything unclear?(不明な点はありますか)と確認しましょう。伝達は英語が文法的に正しいだけで完了するものではなく、相手と理解がそろった時点で完了します。
文書として残すとき
口頭で合意した内容は、After our discussion, …(話し合いを受けて)や To confirm, …(確認ですが)でメールにまとめられます。日時・担当者・対象を具体的に書けば、後から読み返しても判断の根拠が分かります。
関連する仕事英語
仕事・会議・連絡で使う動詞をまとめて確認したい方は、仕事・会議・組織で使う英語動詞一覧もご覧ください。個別表現だけでなく、依頼、共有、判断、進行の関連語をまとめて学べます。
まとめ
「優先度を上げる」は、基本的には raise the priority で表せます。ただし、raise the priority、prioritize、move up は焦点とフォーマル度が異なります。動詞だけで覚えず、目的語と前置詞を含む短い例文で覚えるのがコツです。
迷ったときは、何が変わるのか、誰が対応するのか、結果をどうしたいのかを簡単な英語で説明してください。難しい一語が出なくても、具体的な二文に分ければ、仕事の意図は十分伝えられます。










