戦いは五分の勝ちをもって上となし、七分を中とし、十を下とす (武田信玄)

戦いは五分の勝ちをもって上となし、七分を中とし、十を下とす
(武田信玄)
昨日皆さんに送ったメールでも紹介した武田信玄の言葉。
最近、Aaronの影響で中国の史記、殷周伝説という漫画を読み直していました。
時代としては周王朝の誕生する紀元前1000年前後から秦の始皇帝による天下統一(BC3世紀)、そして、楚漢の戦い~漢王朝の誕生、とよくもまぁ、紀元前からこれだけの王朝が誕生しては滅んで、その過程で様々な哲学や兵法が誕生したもんだと思います。というか、ぶっちゃけ、中国史を見ていると本当に文明や文化、哲学が栄えたのは紀元前~3世紀くらいまでがピークで、それ以降、少しずつ堕落していく。
人間という生き物は、必ずしも技術や文明が発展したから上等な生き物になるわけではない
ということを歴史が物語ります。
武田信玄の生きた日本の戦国時代はまさに、この中国の春秋戦国時代に生まれた似ている。
孫武・孫ピンという天才軍人が残した名著、孫子の兵法(厳密には後の三国時代の曹操が編集したもの)を戦国大名であれば皆、読んでいた時代。孫子の兵法は戦や政治の教科書だったわけです。
あのナポレオンも常に孫子の兵法のフランス語訳を持っていたという逸話もありますし、
今でもアメリカのウエストポイント(陸軍士官学校)では副読本で使われています。
春秋戦国時代も日本の戦国時代も、ナポレオン時代のヨーロッパも、
判断を誤れば国は滅び家族や部下も皆、死んでしまうか奴隷になってしまう。
そんな厳しい時代ですから、皆、必死でした。
今の時代は命は取られないけど、厳しい時代であることはそんなに差はないのですけどね。
話を戻して、今日の話のポイントは勝ち方。
野球の試合やサッカーの試合でも、自分のファンのチームが圧勝すると
気持ち良いものです。ところが、不思議と圧勝した次の試合では負けることが多い。
それは、実力ではなく気持ちの奢りが味方に生じてそこを敵のチームにつかれるから。
だから接戦で僅かな勝ちというのを武田信玄は最上とし、その次に七分勝ち。
危険なのが十分勝ちとしたのでしょう。誰かが武田信玄の勝敗表をまとめていたのを見たら、
生涯成績は通算72戦49勝3敗20分けでした。この49回の勝ち方にもこだわりがあったのでしょう。
孫子の兵法の注釈者であり、私の好きな三国志の曹操は、通算44戦で37勝4敗3分で勝率84%、
あの織田信長も桶狭間の奇跡の勝利のイメージが強いですがその後の戦いは、実に堅実に兵が整うまでは無茶な勝負はせず、準備万端になり敵の内部撹乱工作を終えてから、大兵力で容赦無く叩いている。
bも今期は非常に良い形で計画も進捗していますが、私自身、真っ先に
思い起こしたのがこの武田信玄の言葉です。大勝しちゃうのは仕方ないけど、その後が一番、気持ちの引き締め時。
気持ちを緩めないで、月初のうちに新しいレッスン・パートナーの採用・トレーニングや
種まきをしっかりと始めて、3月、4月も大勝まで行かずとも、しっかりと良い結果を残せるように
しましょう。
月初から戦国オタクな話になってしまいましたが、ポイントは
分かってもらえたと思います。

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