
have a bee in your bonnet は、「ある考えが頭から離れない」「一つのことにこだわって、その話ばかりする」という意味の英語イディオムです。
単に何かを考えているのではありません。頭の中で蜂がぶんぶん飛び回るように、一つの考えが気になって仕方なく、行動や会話にも繰り返し出てくる状態を表します。
主にイギリス英語で見かける、やや古風でユーモラスな表現です。親しみを込めて使える一方、文脈によっては「またその話?」「こだわりすぎでは?」という軽い批判も含みます。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
have a bee in your bonnetの意味
have a bee in your bonnet = ある考えが頭から離れない/一つのことにこだわる/その話ばかりする
気になっている内容は、心配事とは限りません。新しい計画、健康法、節約、引っ越し、職場のルールなど、その人が強く関心を持って繰り返し考えたり話したりすることに使えます。
She has a bee in her bonnet about moving to the countryside.
彼女は田舎へ引っ越すことにすっかり夢中で、その話ばかりしています。
My dad has a bee in his bonnet about saving electricity.
父は節電にとてもこだわっていて、そのことばかり気にしています。
直訳からニュアンスを理解しよう
この表現を直訳すると、「帽子の中に蜂がいる」です。
- bee:蜂
- bonnet:あごひも付きの帽子、ボンネット型の帽子
- in your bonnet:あなたの帽子の中に
帽子の中で蜂が飛んでいれば、羽音が気になり、ほかのことに集中できません。そのイメージが、頭の中に一つの考えが居座って離れず、つい何度も話題にしてしまう状態へつながります。

yourは相手に合わせて変える
your は表現に固定された単語ではありません。誰のことを話すかによって所有格を変えます。
- I have a bee in my bonnet.
私はあることが頭から離れません。 - You have a bee in your bonnet.
あなたは一つのことにこだわっています。 - He has a bee in his bonnet.
彼はある考えに取りつかれています。 - She has a bee in her bonnet.
彼女は一つのことばかり気にしています。 - They have a bee in their bonnet.
その人はある考えにこだわっています。
辞書では所有格をまとめて have a bee in one’s bonnet と表記することがあります。実際の会話で one’s をそのまま使うわけではありません。
aboutを使って「何にこだわっているか」を示す
内容を続けるときは、よく have a bee in one’s bonnet about 名詞/doing の形を使います。
Our manager has a bee in her bonnet about punctuality.
上司は時間厳守に強くこだわっています。
He has a bee in his bonnet about starting his own café.
彼は自分のカフェを始めることで頭がいっぱいです。
Why do you have such a bee in your bonnet about replacing the sofa?
どうしてそんなにソファの買い替えにこだわっているの?
about の後ろには名詞か動名詞を置きます。about start ではなく、about starting としましょう。
ネイティブが感じるニュアンス
1.一時的な思いつきより、繰り返すこだわり
その瞬間に一度考えただけではなく、しばらく頭から離れず、何度も話したり行動したりする様子に合います。
2.少し風変わりに見えることがある
話し手は、そのこだわりを完全には共有していないことが多くあります。「本人は熱心だけれど、周りから見ると少しこだわりすぎ」という距離感が出る表現です。
3.深刻すぎないユーモアがある
obsession のように深刻な心理状態を断定するより、蜂と帽子の絵を使って軽く、面白く伝えます。ただし相手に直接言うと、考えを軽視されたと感じさせる場合があります。
場面別の自然な例文
仕事
The director has a bee in his bonnet about shortening every meeting.
部長はすべての会議を短くすることにこだわっています。
She’s got a bee in her bonnet about changing the company logo again.
彼女は会社のロゴをまた変えることにすっかりこだわっています。
家庭・暮らし
My mother has a bee in her bonnet about reorganizing the kitchen.
母はキッチンの整理替えのことで頭がいっぱいです。
Ever since he watched that program, he’s had a bee in his bonnet about growing vegetables.
あの番組を見て以来、彼は野菜作りのことばかり考えています。
学校・学習
Our teacher has a bee in her bonnet about neat handwriting.
先生は丁寧な字を書くことに強くこだわっています。
恋愛・人間関係
My friend has a bee in her bonnet about finding me a date.
友人は私にデート相手を見つけることに妙に熱心です。
買い物・旅行
Tom has a bee in his bonnet about buying a vintage camera before our trip.
トムは旅行前にビンテージカメラを買うことばかり考えています。
have a bee in your bonnetとbe obsessed withの違い
be obsessed with は「〜に取りつかれている」「夢中になっている」で、関心の強さそのものを表します。好きな音楽やゲームに夢中という肯定的な文脈にも、深刻な執着にも使えます。
have a bee in one’s bonnet は、特定の考えや計画が頭に居座り、その人が何度も口にする、こだわって行動する様子に焦点があります。また、より古風でユーモラスです。
- She’s obsessed with Korean dramas.
彼女は韓国ドラマに夢中です。 - She has a bee in her bonnet about learning Korean this year.
彼女は今年韓国語を学ぶことですっかり頭がいっぱいです。
「執着する」の表現を詳しく比べたい方は、be obsessed with・cling to・be fixated onの違いも参考になります。
dwell onとの違い
dwell onの意味・使い方 は、特に嫌な出来事や問題を「くよくよ考え続ける」「長々と取り上げる」という表現です。
一方、have a bee in one’s bonnet の内容はネガティブとは限りません。新しい趣味や計画のように、本人が前向きに熱中している話にも使えます。
- Don’t dwell on your mistake.
失敗をくよくよ考え続けないで。 - He has a bee in his bonnet about opening a bakery.
彼はパン屋を開くことで頭がいっぱいです。
have something on your mindとの違い
have something on your mind は「何か気になることがある」という広い表現です。心配事を一人で抱えている場合にも使い、必ずしも人に何度も話しているとは限りません。
You seem quiet. Do you have something on your mind?
静かだけど、何か気になることがあるの?
have a bee in your bonnet には、一つの話題への強いこだわりや、周囲にも分かる反復が感じられます。
日本人が間違えやすいポイント
bonnetを車のボンネットと考えない
イギリス英語では車のエンジン部分の覆いも bonnet と呼びますが、このイディオムで思い描くのは帽子です。
beeとbonnetを複数形にしない
基本形は a bee in one’s bonnet です。通常は bees in your bonnets のようにはしません。
目上の人に直接言うときは注意する
You’ve got a bee in your bonnet about this. は、「あなたはそれにこだわりすぎ」と評価する響きがあります。仕事で丁寧に言うなら、This seems to be very important to you. などが安全です。
しゅみすけ(大山俊輔)
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
このイディオムを思い出せないときは、基本的な英語で十分伝えられます。
- You keep thinking about it.
あなたはそのことばかり考えています。 - He talks about it all the time.
彼はいつもその話をしています。 - She really wants to do it.
彼女はそれを本当にやりたがっています。 - It’s always on his mind.
そのことがいつも彼の頭にあります。
まとめ
have a bee in your bonnet は、「ある考えが頭から離れない」「一つのことにこだわり、その話ばかりする」というイディオムです。
- 直訳は「帽子の中に蜂がいる」
- 蜂の羽音が気になる様子から、一つの考えが頭に居座る感覚を表す
- my・your・his・her・their と、主語に合わせて所有格を変える
- 内容は about 名詞/doing で続けられる
- やや古風でユーモラスだが、軽い批判を含むことがある
- 簡単には You keep thinking about it. と言い換えられる
ほかのイディオムや定型表現もまとめて学びたい方は、英熟語・定型表現の親記事もご覧ください。










