
Zip it! は「黙って!」「口を閉じて!」という命令です。口をファスナーで閉じるイメージから、話すのをやめるよう強く求めます。親しい間柄で冗談として使われることもありますが、言い方や関係によっては失礼で攻撃的です。
職場、店、初対面の人には原則として避け、Please be quiet. や Could you keep it down? を選ぶ方が安全です。聞いて意味が分かることと、自分で誰にでも使えることを分けて覚えましょう。
Contents
Zip it!の意味とニュアンス
- 今すぐ話すのをやめて
- その秘密を言わないで
- 口答えせず黙って
- 親しい人への冗談の「もう、黙ってよ」
zip はファスナーを閉める動作です。目的語 it はこの定型表現では口や話を漠然と指し、「それをジッパーで閉じろ」という視覚的な比喩になります。短い命令文なので、柔らかくする言葉がなく、声の調子が強さを大きく左右します。
しゅみすけ(大山俊輔)

どんな場面で聞く?
親しい友人同士の冗談
“You still have a crush on him.” “Oh, zip it!”
「まだ彼のこと好きなんでしょ」「もう、黙ってよ!」
二人が笑っており、からかいを止める軽い返しなら冗談として機能します。ただし相手との距離感が前提です。
秘密を漏らさないよう促す
Zip it—we’re not supposed to tell anyone yet.
黙っていて。まだ誰にも話してはいけないんだ。
この場合も命令的です。柔らかく言うなら Please don’t tell anyone yet. が明確です。
口論・命令
Just zip it and listen for once.
とにかく黙って、一度くらい話を聞いて。
相手の発言権を奪う強い言い方で、対立を悪化させる可能性があります。映画やドラマではよく出ても、現実の仕事では避けます。
自分へ使う冗談
I should zip it before I say something I regret.
後悔することを言う前に黙っておくべきだね。
自分に使うなら他人を傷つけにくく、「しゃべりすぎないようにする」という軽い自己注意になります。
文法と関連する形
Zip it.
命令文なので主語youは省略されます。句読点がピリオドでも意味は同じですが、感嘆符は強さを視覚的に増します。
zip one’s lips
zip your lips も「口を閉じる・秘密を守る」です。命令以外にも活用できます。
I’ll zip my lips.
口を閉じておきます/秘密にします。
She promised to zip her lips about the surprise.
彼女はサプライズについて黙っていると約束しました。
my lips are sealed
My lips are sealed. は「絶対に秘密を漏らしません」。相手を黙らせる命令ではなく、自分が秘密を守るという安心させる返答です。
Don’t worry. My lips are sealed.
心配しないで。絶対に誰にも言いません。
場面別の例文
友人・家族
Zip it, or you’ll ruin the surprise.
黙っていないと、サプライズが台無しになるよ。
My brother told me to zip it when I mentioned his old nickname.
昔のあだ名を出したら、弟に黙れと言われました。
We were joking, so her “Zip it!” didn’t sound angry.
冗談を言い合っていたので、彼女の「黙って!」は怒っているようには聞こえませんでした。
映画・ドラマ
The detective told the suspect to zip it.
刑事は容疑者に黙るよう言いました。
“Zip it and get in the car,” the character shouted.
「黙って車に乗れ」と登場人物は叫びました。
字幕では「黙れ」「口を閉じろ」など強さに合わせて訳されます。実際の権利告知や公式な指示を説明する表現ではありません。
職場で避ける例
× Zip it during the presentation.
プレゼン中は黙れ。
同僚へは Could we hold questions until the end?(質問は最後まで待っていただけますか)のように、必要な行動を具体的に頼みます。
Shut up!との違い
Shut up! も「黙れ」で、直接的かつ強い表現です。怒りや侮辱として使われることが多く、Zip it! はファスナーの比喩がある分、冗談めかして聞こえる余地があります。しかし、どちらも命令であり、丁寧な表現ではありません。
驚きの Shut up! が「うそ!本当に?」のように使われる地域・会話もありますが、Zip it! には通常その驚き用法はありません。Zip it! は話すのを止める意味です。
Please be quiet.との違い
Please be quiet. は「静かにしてください」。発話を完全にやめるだけでなく、音量を下げる依頼にも使えます。please があっても声の調子によっては厳しく聞こえますが、Zip it! より大幅に穏当です。
Please be quiet while the instructions are being explained.
説明中は静かにしてください。
Could you keep it down?との違い
Could you keep it down? は「少し声・音を落としてもらえますか」。完全な沈黙より音量調整を求めるため、隣室・電車・カフェなどで使いやすい表現です。
Could you keep it down? The baby is sleeping.
少し静かにしてもらえますか。赤ちゃんが寝ています。
職場や公共の場で使える代替表現
- Could we keep the noise down?
少し音を抑えられますか。 - Can we let her finish?
彼女に最後まで話してもらいましょう。 - Please don’t share this yet.
これはまだ共有しないでください。 - Let’s talk about this later.
この話は後にしましょう。 - Could you give me a moment to explain?
説明する時間を少しいただけますか。
日本人が間違えやすいポイント
- 衣服のファスナーだけではない:口を閉じる比喩です。
- 丁寧な依頼ではない:pleaseを足しても不自然です。
- 秘密と静けさの両方:文脈で「言わないで」「話すのを止めて」に分かれます。
- 目上・初対面に避ける:親しい冗談か強い命令です。
- Zip up!とは違う:zip upは服などのファスナーを上げる意味が基本です。
出てこないときの「しゅみすけ式」
- Please stop talking for a moment.
少しの間、話すのをやめてください。 - Please don’t tell anyone.
誰にも言わないでください。 - Could you speak more quietly?
もう少し小さな声で話してもらえますか。 - Let me finish, please.
最後まで話させてください。
しゅみすけ(大山俊輔)
ミニ練習
「まだサプライズだから誰にも言わないで」を言います。
Easy and polite: Please don’t tell anyone yet. It’s still a surprise.
Playful: Zip it—it’s still a surprise!
後者は親しい相手との冗談に限り、通常は前者が安全です。
返されたとき・聞き取ったときの対応
相手から Zip it! と言われ、冗談か怒りか分からない場合は、声の調子、表情、直前の会話を確認します。親しい友人が笑いながら言えば軽いからかいですが、命令口調なら会話を止める要求です。
Okay, I won’t say anything.
分かった、何も言わないよ。
Do you mean you want me to keep this secret?
これは秘密にしてほしいという意味ですか。
Please don’t speak to me like that.
そのような言い方はしないでください。
不快な言い方をされたときは、同じ強さで言い返す必要はありません。秘密の確認なのか、発言を止めたいのかを具体的に聞き、必要なら丁寧に境界線を示せます。
まとめ
Zip it! は口をファスナーで閉じるように「黙って」と命じる、強くくだけた表現です。親しい冗談にもなりますが、関係や声の調子次第で失礼です。秘密なら Please don’t tell anyone.、静けさなら Please be quiet.、音量なら Could you keep it down? と目的別に言い換えましょう。
関連表現は英熟語・定型表現の親記事で確認できます。










