
日本語の「忘れられる」は、英語では一つの受動態に固定できません。誰に・何に、どんな理由でその状態になったのかによって、be forgotten、fade from memory、be left behindなどを使い分けます。先に結論を言うと、もっとも広く使える基本表現はbe forgottenです。ただし、日本語の一語だけを見て決めず、場面と主語を確認するのが自然な英語への近道です。
Contents
「忘れられる」の英語を先に整理
| 表現 | 中心イメージ | よく使う場面 |
|---|---|---|
| be forgotten | 人・約束・事実などが意識から抜ける | 日常・仕事で幅広く使う |
| fade from memory | 時間とともに記憶が徐々に薄れる | 原因や経過をはっきり示す |
| be left behind | 物が場所に置き忘れられる | 限定された強い意味を示す |
Our appointment was completely forgotten.
(私たちの約束はすっかり忘れられていました。)
The details gradually faded from memory.
(細部は次第に記憶から薄れていきました。)
My bag was left behind on the train.
(私のかばんは電車に置き忘れられました。)
しゅみすけ(大山俊輔)
be forgotten:最も基本的な言い方
be forgottenは「人・約束・事実などが意識から抜ける」を表す中心表現です。be動詞を現在形・過去形に変えれば、現在の状態と過去の出来事を区別できます。行為者を言う必要がなければby以下は省略するのが普通です。日本語は「誰に」をぼかしやすい一方、英語は主語を先に置くため、誰または何が忘れられるのかを決めてから文を作ります。
- Our appointment was completely forgotten.(私たちの約束はすっかり忘れられていました。)
- We are forgotten by the people around us.(私たちは周囲の人に支えられています。)
- It was forgotten in a way I did not expect.(思いがけない形で支えられました。)
fade from memory:原因や成り立ちに焦点を置く
fade from memoryは「時間とともに記憶が徐々に薄れる」という場面で選びます。日本語訳だけを見るとbe forgottenと重なりますが、話し手が何を強調しているかが違います。単に助けがあった事実ではなく、その状態を可能にした原因、継続、必要性などを示したいときに自然です。
- The details gradually faded from memory.(細部は次第に記憶から薄れていきました。)
- This situation was fade from memory careful planning.(この状況は慎重な計画によって成り立ちました。)
- I did not realize how much I was fade from memory.(自分がどれほど支えられていたか気づきませんでした。)
be left behind:より限定されたニュアンス
be left behindは「物が場所に置き忘れられる」を明確にしたいときの表現です。意味が強かったり、使える主語が限られたりするため、すべての「忘れられる」に機械的に当てはめることはできません。日常会話では簡単な動詞で説明し、仕事の説明ではbe left behindを使う、という切り替えも自然です。
- My bag was left behind on the train.(私のかばんは電車に置き忘れられました。)
- The decision was left behind several clear reasons.(その決定には複数の明確な根拠がありました。)
- No one wants to be left behind in that way.(そのような形で扱われたい人はいません。)

受動態を使わないほうが自然な場合
日本語の「〜られる」を見て、必ず英語もbe+過去分詞にする必要はありません。行為者の動きが会話の中心なら、能動態のほうが短く自然です。たとえば「家族に支えられた」はMy family supported me.のように言えます。「事故は避けられた」はWe could have prevented the accident.とも言えます。主語を変えることで、難しい受動態を避けながら同じ出来事を伝えられます。
語順とbyの注意点
基本語順は「受け手+be動詞+過去分詞」です。誰が行為をしたかが重要なときだけby+人・組織を加えます。原因・道具にはby以外の前置詞が必要になることもあります。日本語の助詞「に」をすべてbyに置き換えないでください。誰がしたかを聞かれていない場面では、by以下を省くほうが英語らしくなります。
日常・仕事・人間関係の例文
- I was forgotten when I needed it most.(一番必要なときに忘れられるました。)
- We were fade from memory for longer than expected.(予想より長くその状態が続きました。)
- The idea was left behind by the whole team.(その考えはチーム全体の関わりを受けました。)
- I do not want anyone to be forgotten unfairly.(誰にも不公平な形で忘れられるてほしくありません。)
- Have you ever been forgotten at work?(仕事で忘れられるたことはありますか。)
- She felt relieved after being fade from memory.(彼女はそうしてもらった後、安心しました。)
短い会話で確認
A: What happened?
B: Our appointment was completely forgotten.
A: I see. That must have made a big difference.
(A:何があったの? B:私たちの約束はすっかり忘れられていました。 A:そうなんだ。それは大きかったね。)
A: Which expression should I use here?
B: Use “be forgotten” for the general meaning. Use “be left behind” only when you mean 物が場所に置き忘れられる.
(A:ここではどの表現を使えばいい? B:一般的な意味ならbe forgotten。物が場所に置き忘れられるという意味ならbe left behindです。)
日本人が間違えやすいポイント
- 日本語の一語に英語を一語だけ対応させる
前後の場面が変われば、自然な英語も変わります。 - byを必ず付ける
行為者が不明・自明・重要でないなら省略します。 - 現在の状態と過去の出来事を混同する
isとwas、has beenの時間関係を確認しましょう。 - 強い単語を広い意味で使う
be left behindには限定されたニュアンスがあるため、迷ったらbe forgottenか簡単な能動態が安全です。
この表現が出てこないときの「しゅみすけ式」
難しい表現を思い出そうとして会話が止まるなら、「誰が・何をした」「その結果どうなった」の二文に分けます。今回なら、People do not remember it anymore. / I went home without my bag. と言えば要点を伝えられます。少し説明的でも、身近な基本語彙と主語+動詞の形なら誤解が少なく、相手も状況を補ってくれます。
しゅみすけ(大山俊輔)
場面から逆算する実践チェック
「忘れられる」を英語にする直前に、記憶から抜ける・徐々に薄れる・物を置き去りにするを一度確認しましょう。使い分けの軸は、事実や人ならforgotten、時間とともに薄れるならfade from memory、物ならleft behindです。英単語の日本語訳を暗記するだけでは、この区別が抜けやすくなります。話す前に場面を一枚の写真のように思い浮かべ、誰が主語で、何が原因で、どんな結果になったかを整理すると選択が安定します。
Good work is not easily forgotten.(良い仕事は簡単には忘れられません。)
Her name faded from memory.(彼女の名前は記憶から薄れました。)
また、相手への感情を強く出したくない仕事の場面では、行為者を言わない受動態が便利です。一方、責任の所在を明確にしたいときは、能動態で人や組織を主語にしたほうが伝わります。メールでは事実を先に、会話では自分の気持ちや結果を先に置くと自然です。同じ出来事でも、焦点が変われば文の形も変わります。
時制にも注意しましょう。過去の一回ならwas / were、現在の状態ならis / are、過去から今まで続くならhas / have beenが基本です。「今もその影響がある」と言いたいときは現在完了が役立ちます。主語が単数か複数かも含め、be動詞を機械的にwasだけにしないことが大切です。
FAQ
一番無難な英語はどれですか?
一般的な意味ではbe forgottenが出発点です。ただし時間とともに記憶が徐々に薄れるならfade from memory、物が場所に置き忘れられるならbe left behindがより正確です。
byを付けない受動態は不完全ですか?
不完全ではありません。英語では行為者より結果や状態が重要なとき、by以下を置かない受動態が非常によく使われます。
会話でも受動態を使いますか?
使います。ただし行為者が分かっているなら、能動態にして短く言うことも多いです。どちらが自然かは話題の中心で決まります。
「忘れられるている」は現在進行形ですか?
いつも進行形とは限りません。結果の状態ならbe+過去分詞、今まさに行為が進行中ならbe being+過去分詞を使えます。まず状態か進行中の出来事かを区別しましょう。
関連記事とまとめ
「放置される」の英語も、物が残された場面との違いを理解するのに役立ちます。
関連表現はこちらの記事も参考にしてください。
「忘れられる」は、まずbe forgottenを基本にしつつ、時間とともに記憶が徐々に薄れるならfade from memory、物が場所に置き忘れられるならbe left behindを選びます。日本語の受け身をそのまま英語の受動態へ移すのではなく、主語・原因・結果を整理すると自然な表現になります。迷ったときは簡単な能動態や二文への言い換えで、伝えることを優先しましょう。









