
「文字を細くする」「画像を正方形にする」「スマホを縦にする」「椅子をもう少し近くする」。日本語では、どれも便利な「○○にする」で言えます。しかし英語では、何をどう変えるかによって動詞が変わります。
make+目的語+形容詞は大切な基本形ですが、何でもmakeにすると、意味は通じても少し説明的になったり、対象に合う自然な動詞を逃したりします。この記事では、形・太さ・向き・距離・反転という、目で見える変化に絞って使い分けを整理します。
Contents
先に結論:「○○にする」は変化の種類から動詞を選ぶ
| 変えたいこと | 基本表現 | よく使う専用動詞 |
|---|---|---|
| 細く・太くする | make it thinner / thicker | narrow, slim down, thicken, bold |
| 近く・遠くする | move it closer / farther away | bring closer, keep away |
| 正方形にする | make it square | crop to a square, square off |
| 縦・横にする | turn it upright / lay it flat | set vertically, portrait / landscape |
| 逆にする | reverse it | turn around, swap |
考え方はシンプルです。まず結果の状態だけを伝えるならmake、物を動かすならmoveやturn、配置を整えるならset、画像編集ならcrop、二つの位置を入れ替えるならswapを選びます。
しゅみすけ(大山俊輔)
「細くする・太くする」:対象によって動詞が変わる
迷ったときに広く使えるのは、make+目的語+thinner / thickerです。
- I made the line thinner.
線を細くしました。 - We need to make this part thicker.
この部分をもっと太くする必要があります。
ただし、幅を狭める道路・範囲・選択肢などにはnarrowが自然です。
- We narrowed the gap.
私たちは間隔を狭くしました。 - I narrowed the column.
列の幅を細くしました。
人の体やデザインをすっきり細く見せるならslim down、液体・壁・線などを厚くするならthickenが使えます。文字を太字にする操作はbold the textまたはmake the text boldです。つまり「太い」をすべてthickで処理するのではなく、文字ならbold、音ならdeepやfullなど、対象に合う語を選びます。
「近くする・遠くする」:moveとbringの視点を区別する
物の位置を動かして近づけるならmove … closerが基本です。
- I moved my chair closer.
椅子をもっと近くに動かしました。 - Could we move the tables closer together?
テーブル同士をもう少し近づけられますか?
bring … closerは「こちらへ持ってきて近づける」、または人間関係を近づける感覚があります。
- I brought the screen closer to me.
画面を自分の近くへ寄せました。 - The trip brought us closer.
その旅行で私たちの仲が深まりました。
遠ざけるならmove … farther away。危険な物や人を近づけないならkeep … awayです。
- I moved the bag farther away.
バッグをもっと遠くへ動かしました。 - We keep drinks away from the computers.
飲み物はパソコンから離しておきます。
日本語では「距離を短くする」と言えても、物理的な配置なら通常はshorten the distanceよりmove closerのほうが直接的で自然です。shorten the distanceは抽象的・説明的に聞こえることがあります。

「正方形にする」:形を作るのか、画像を切り抜くのか
make it squareは「それを正方形にする」という結果を広く表せます。一方、写真や画像の縦横を切って正方形に整えるならcrop it to a squareが具体的です。
- I made the box square.
箱を正方形にしました。 - I cropped the photo to a square.
写真を正方形に切り抜きました。 - Could you crop this to a square format?
これを正方形の形式に切り抜いてもらえますか?
square offは、角を四角く整える、丸みのある端をまっすぐにする、といった作業に向きます。単にSNS画像を1:1にするだけならcropが分かりやすいでしょう。
「縦にする・横にする」:物の向きと画面表示を分ける
物を立てた状態にするならturn it upright、垂直方向に配置するならset it verticallyです。
- I turned the bottle upright.
ボトルを縦に立てました。 - We set the sign vertically.
看板を縦向きに設置しました。
スマホ、写真、文書のレイアウトではportrait orientationが「縦向き」、landscape orientationが「横向き」です。
- I used portrait orientation for the poster.
ポスターを縦向きにしました。 - We changed the slide to landscape orientation.
スライドを横向きに変更しました。
物を横倒しにするならlay it flat、水平に配置するならset it horizontally。日本語の「横」は、横向き・横倒し・隣という複数の意味を持つので、英語では完成した状態を具体的にします。
「逆にする」:reverse・turn around・swapの違い
reverseは順序・方向・処理を反対にする広い語です。turn … aroundは物や人の向きを反対側へ変えます。swapは二つの位置・役割・物を入れ替えます。
- I reversed the order.
順番を逆にしました。 - I turned the chair around.
椅子の向きを反対にしました。 - We swapped the two images.
二つの画像を入れ替えました。
I made the order opposite.でも推測はできますが、英語ではreverse the orderという自然な組み合わせがあります。「逆にする」の対象が順序なのか、向きなのか、二者の位置なのかを確認するのがコツです。
語順の基本:動詞+対象+変化後の状態
make、move、turn、setは、まず「変える対象」を置き、その後ろに変化後の状態を置くことが多いです。
- make + the line + thinner(線+より細い状態)
- move + the chair + closer(椅子+より近い位置)
- turn + the phone + upright(スマホ+縦に立った状態)
- set + the page + horizontally(ページ+水平の向き)
make thinner the lineのように状態を先へ出すと不自然です。またmove closer the chairより、move the chair closerが基本です。代名詞では特に、move it closer、turn it aroundの語順をひとかたまりで覚えましょう。
日常・仕事・旅行でそのまま使える短い例文
日常
- I made the strap shorter and thinner.
ストラップを短く、細くしました。 - Can we move the sofa closer to the wall?
ソファを壁にもっと近づけられますか? - I turned the picture around.
写真の向きを逆にしました。
仕事・画像編集
- We made the border thicker.
枠線を太くしました。 - I cropped the image to a square.
画像を正方形に切り抜きました。 - Could you swap these two sections?
この二つのセクションを入れ替えてもらえますか?
旅行
- Could I move a little closer to the window?
窓の近くへ少し移ってもいいですか? - Please keep your bag away from the door.
バッグをドアから離しておいてください。 - I turned the map around.
地図の向きを反対にしました。
この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】
専用動詞が出てこなくても、「今の状態」と「希望する状態」を簡単な英語で説明すれば伝わります。
- I want this line to be less thick.
この線を、今ほど太くない状態にしたいです。 - Please put these two chairs near each other.
この二つの椅子を近くに置いてください。 - Please make this picture the same height and width.
この画像を縦と横が同じ長さにしてください。 - Please put number three first and number one last.
3番を最初に、1番を最後にしてください。
less thickはthinnerより説明的で、the same height and widthは「正方形」という形を直接名付けていません。しかし、その単語を知らない場面では十分役立ちます。まず簡単な文で目的を伝え、余裕があれば自然な専用動詞に置き換えましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
各表現を詳しく確認する
- 「細くする」は英語で?make thinner・narrow・slim downの違い
- 「太くする」は英語で?make thicker・thicken・boldの違い
- 「近くする」は英語で?move closer・bring closerの違い
- 「遠くする」は英語で?move farther away・keep awayの違い
- 「正方形にする」は英語で?make square・crop to a squareの違い
- 「縦にする」は英語で?turn upright・set verticallyの違い
- 「横にする」は英語で?lay flat・set horizontallyの違い
- 「逆にする」は英語で?reverse・turn around・swapの違い
「○○にする」全体の基本と、make・keep・turn・set・putの違いは、親記事の「○○にする」は英語で?状態を変える表現一覧で確認できます。
よくある質問
「○○にする」はすべてmakeで言えますか?
make+目的語+形容詞で言える場合は多いですが、すべてではありません。物の移動はmove、向きの変更はturn、画像の切り抜きはcrop、入れ替えはswapのほうが動作を明確に伝えます。
move closerとcome closerの違いは?
move closerは人にも物にも使えます。come closerは話し手のほうへ「近づいて来る」という視点が中心です。椅子を動かすならmove the chair closerが自然です。
縦長の画像はvertical imageでよいですか?
意味は通じます。写真・ページ・画面の向きを設定する文脈ではportrait orientationが定番です。単に物が垂直に立っているならverticalやuprightを使います。
reverseとoppositeはどう違いますか?
reverseは「逆にする」という動詞として使えます。oppositeは主に「反対の」という形容詞・名詞です。順番を逆にするならreverse the orderが自然です。
まとめ
形・向き・距離を変える「○○にする」は、結果だけならmake、位置ならmove、向きならturnやset、画像加工ならcrop、反転や入れ替えならreverseやswapが中心です。日本語の「する」を一語で訳すのではなく、対象がどう動き、どんな状態になるかを見て選びましょう。専用動詞が出てこないときは、put it near …やmake it the same height and widthのような中学英語でも十分に伝えられます。









