
「説明を分かりやすくする」「文章を読みやすくする」「音声を聞きやすくする」「画面を見やすくする」。日本語ではどれも「〜やすくする」と言えますが、英語では誰が何をしやすくなるのかによって表現が変わります。
迷ったときの基本は、make+対象+easier to+動詞です。ただし、説明ならclarify、複雑さを減らすならsimplify、文章ならrewrite、音声ならimprove the sound、画面ならimprove visibilityのように、対象に合う動詞のほうが短く自然な場合があります。この記事では、受け手に届くまでの流れに沿って使い分けを整理します。
Contents
- 1 先に結論:「何をしやすくするか」で英語を選ぶ
- 2 make it easier toの基本語順
- 3 「分かりやすくする」:clarify・simplify・explain clearly
- 4 「読みやすくする」:内容・文章・レイアウトを分ける
- 5 「聞きやすくする」:話し方と音質を区別する
- 6 「見やすくする・鮮明にする」:visibilityとsharpnessは別
- 7 「覚えやすくする」:rememberとmemorableの違い
- 8 「使いやすくする・シンプルにする」:機能と手順を見る
- 9 「正確にする・具体的にする」:correct・refine・flesh out
- 10 日常・仕事・旅行で使える例文
- 11 この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】
- 12 各表現を詳しく確認する
- 13 よくある質問
- 14 まとめ
先に結論:「何をしやすくするか」で英語を選ぶ
| 日本語 | 基本表現 | 自然な専用表現 |
|---|---|---|
| 分かりやすくする | make it easier to understand | clarify / simplify / explain clearly |
| 読みやすくする | make it easier to read | rewrite / improve readability |
| 聞きやすくする | make it easier to hear | speak clearly / improve the sound |
| 見やすくする | make it easier to see | improve visibility / enlarge |
| 覚えやすくする | make it easier to remember | make it memorable / use a mnemonic |
| 使いやすくする | make it easier to use | improve usability / simplify |
| 正確・具体的にする | make it more accurate / specific | correct / refine / clarify / flesh out |
make it easier toは、変化後の「しやすさ」を説明する万能型です。一方、専用動詞はどんな作業をしたかまで含みます。意味が完全に同じというより、見る角度が違うと考えましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
make it easier toの基本語順
基本形はmake+対象+easier to+動詞です。対象の後ろに「何をしやすくするか」を置きます。
- We made the guide easier to understand.
案内を分かりやすくしました。 - I made the email easier to read.
メールを読みやすくしました。 - We made the recording easier to hear.
録音を聞きやすくしました。 - I made the buttons easier to see.
ボタンを見やすくしました。
easyではなく比較級のeasierを使うのは、以前より「しやすい状態へ変えた」からです。また、make easier to read the emailではなく、make the email easier to readの順にします。
「分かりやすくする」:clarify・simplify・explain clearly
clarifyは曖昧な点を明確にする語です。情報量を減らすとは限りません。
- I clarified the main point.
要点を分かりやすく明確にしました。 - Could you clarify what you mean?
どういう意味か、もう少し明確にしてもらえますか?
simplifyは複雑さを減らして簡単にします。手順、規則、説明、デザインなどに使えます。
- We simplified the instructions.
説明書を分かりやすく簡単にしました。 - I simplified the process into three steps.
手順を3段階に簡略化しました。
explain clearlyは、内容そのものを作り直すより「話し方・説明の仕方」を明瞭にする表現です。clarify the ruleは規則の曖昧さをなくし、explain the rule clearlyは相手に伝わるよう説明する、という違いがあります。
「読みやすくする」:内容・文章・レイアウトを分ける
文章を書き直して読みやすくするならrewrite、読解のしやすさという性質を述べるならreadableやreadabilityを使います。
- I rewrote the paragraph in plain English.
段落を平易な英語で書き直しました。 - We made the report more readable.
報告書をより読みやすくしました。 - I improved the readability by adding headings.
見出しを加えて読みやすさを改善しました。
文字を大きくする、行間を広げるなど見た目を整える場合は、内容をrewriteしたとは言いません。I increased the font size.やI added more space between the lines.のように、実際の操作を言うほうが正確です。
「聞きやすくする」:話し方と音質を区別する
人の話し方を聞きやすくするならspeak clearly / slowly / more loudly、録音や通話の音質ならimprove the sound / audio qualityが自然です。
- I spoke more slowly to make it easier to follow.
話を追いやすいよう、もっとゆっくり話しました。 - We improved the audio quality.
音声を聞きやすくしました。 - Could you speak a little more clearly?
もう少しはっきり話してもらえますか?
make your voice easy to hearでも伝わりますが、声量の問題ならspeak up、発音や区切りの問題ならspeak clearlyのほうが具体的です。

「見やすくする・鮮明にする」:visibilityとsharpnessは別
画面や表示を見つけやすくするならimprove visibility。写真の輪郭をくっきりさせるならsharpen、品質全体を高めるならenhanceを使います。
- I enlarged the text to make it easier to see.
見やすくするために文字を大きくしました。 - We improved the button’s visibility.
ボタンを見つけやすくしました。 - I sharpened the image.
画像を鮮明にしました。
clearerは便利ですが、説明なら「明確」、音声なら「明瞭」、画像なら「鮮明」と対象によって意味が変わります。何を改善したのかまで伝えるなら、専用動詞を添えると誤解が減ります。
「覚えやすくする」:rememberとmemorableの違い
make it easier to rememberは学習・暗記をしやすくする表現です。make it memorableは、広告、名前、出来事などを印象に残るものにします。
- I made the rule easier to remember with a rhyme.
韻を使って規則を覚えやすくしました。 - We made the slogan more memorable.
スローガンをより印象に残るものにしました。 - I use a mnemonic to remember the order.
順番を覚えるために語呂合わせを使います。
memorableは「暗記が簡単」とは限りません。強い印象を残すというニュアンスなので、試験勉強の方法ならeasier to rememberやmnemonicが具体的です。
「使いやすくする・シンプルにする」:機能と手順を見る
make it easier to useは初心者にも使える基本表現です。製品やウェブサイトの操作性ならimprove usability、余分な工程を減らすならstreamlineが使えます。
- We made the app easier to use.
アプリを使いやすくしました。 - I simplified the menu.
メニューをシンプルにしました。 - We streamlined the booking process.
予約手続きを効率化しました。
keep it simpleは「複雑にしないで、そのままシンプルに保つ」という助言です。すでに複雑なものを簡単に変えるsimplify itとは、変化の有無が異なります。
「正確にする・具体的にする」:correct・refine・flesh out
誤りを直すならcorrect、細部を調整して精度を高めるならrefineです。
- I corrected the figures.
数値を訂正して正確にしました。 - We refined the estimate.
見積もりを調整して精度を高めました。
曖昧な指示を具体的にするならmake it more specificやclarify。アイデアに詳細を加えて形にするならflesh outです。
- I made the request more specific.
依頼内容をより具体的にしました。 - We fleshed out the plan with examples.
例を加えて計画を具体化しました。
clarifyは曖昧さを取り除くこと、flesh outは不足している中身を足すことが中心です。
日常・仕事・旅行で使える例文
日常・学習
- I divided the sentence into two parts to make it easier to understand.
分かりやすくするため、文を二つに分けました。 - I added a picture to make the word easier to remember.
単語を覚えやすくするため、絵を加えました。
仕事
- We simplified the chart for the meeting.
会議用にグラフを分かりやすくしました。 - I rewrote the subject line to make it clearer.
分かりやすくするため、件名を書き直しました。 - Could we make the deadline more specific?
締め切りをもっと具体的にできますか?
旅行・接客
- Could you explain that in simpler English?
それをもっと簡単な英語で説明してもらえますか? - Could you speak more slowly?
もっとゆっくり話してもらえますか? - Could you write it down for me?
私のために書いてもらえますか?
この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】
clarify、readability、usabilityなどが出てこなくても、簡単な動作を並べれば十分伝えられます。
- Please use shorter words and sentences.
もっと短い単語と文を使ってください。 - Please speak slowly and say each word clearly.
ゆっくり話し、一語ずつはっきり言ってください。 - Please make the letters bigger.
文字をもっと大きくしてください。 - Please add an example.
例を加えてください。 - Please tell me exactly when and where.
いつ、どこなのかを正確に教えてください。
これらは「分かりやすくする」の一語訳ではなく、必要な改善を直接説明する表現です。しかし実際の会話では、抽象的にMake it clearer.と言うより、相手が直す場所を理解しやすいという利点があります。
しゅみすけ(大山俊輔)
各表現を詳しく確認する
- 「分かりやすくする」は英語で?make it easier to understand・clarifyの違い
- 「読みやすくする」は英語で?make it easier to read・readable・rewriteの違い
- 「聞きやすくする」は英語で?make it easier to hear・speak clearlyの違い
- 「見やすくする」は英語で?make easier to see・improve visibilityの違い
- 「覚えやすくする」は英語で?make it easier to remember・memorableの違い
- 「使いやすくする」は英語で?make easier to use・improve usabilityの違い
- 「シンプルにする」は英語で?simplify・keep it simple・streamlineの違い
- 「鮮明にする」は英語で?sharpen・clarify・make clearerの違い
- 「正確にする」は英語で?make accurate・correct・refineの違い
- 「具体的にする」は英語で?make specific・clarify・flesh outの違い
「○○にする」の基本動詞全体は、「○○にする」は英語で?状態を変える表現一覧で確認できます。
よくある質問
make it easy toとmake it easier toはどう違いますか?
make it easy toは「簡単な状態にする」、make it easier toは「今より簡単にする」という比較です。改善を表す場面ではeasierが自然です。
clearとsimpleは同じですか?
同じではありません。clearは意味や見え方が明瞭、simpleは構造や手順が複雑でない状態です。詳しい説明でもclearなことはあり、短い説明でも曖昧ならclearとは限りません。
「分かりやすい英語」はeasy Englishでよいですか?
初心者向けの簡単な英語ならsimple Englishやplain Englishが自然です。説明が明瞭という意味ならclear Englishやeasy-to-understand Englishを使えます。
clarifyは人を目的語にできますか?
通常はpoint、meaning、situation、requirementなど、明確にする内容を目的語にします。人に分かってもらうならclarify the point for herやexplain it clearly to herとします。
まとめ
「〜やすくする」の基本はmake+対象+easier to+動詞です。ただし、説明ならclarifyやsimplify、文章ならrewrite、音声ならspeak clearlyやimprove the sound、画面ならimprove visibilityやsharpenと、対象に合う動詞を選ぶと自然です。難しい単語が出てこないときは、「短い文を使う」「例を足す」「文字を大きくする」のように、必要な操作を中学英語で直接伝えましょう。









