
have bats in the belfry は、「風変わりである」「考え方や行動が少しおかしい」という意味の英語イディオムです。
直訳は「鐘楼にコウモリがいる」。鐘楼を人の頭、飛び回るコウモリを落ち着かない考えに見立てています。ただし、現在では古風な表現であり、人に直接使うと失礼になり得ます。意味だけでなく、どのような場面なら使えるのかも確認しましょう。
Contents
have bats in the belfryの意味
have bats in the belfry は、人が「かなり風変わりである」「ばかげた考えを持っている」「混乱した行動をする」ことを表します。
People thought the old inventor had bats in the belfry.
人々は、その年老いた発明家をかなり風変わりな人だと思っていました。
冗談めいた響きはありますが、相手の精神状態や判断力を否定するようにも聞こえます。親しい間柄の軽口、昔の物語や映画のせりふなどでは見かけますが、日常会話で誰かを評するときには慎重さが必要です。
直訳からニュアンスを理解しよう
belfry は、教会などの鐘をつるす「鐘楼・鐘塔」です。このイディオムでは、高い場所にある鐘楼を人の頭に見立てています。
その鐘楼の中をコウモリが落ち着きなく飛び回っている姿から、頭の中に奇妙な考えが巡っている、考えがまとまっていない、という比喩になりました。

しゅみすけ(大山俊輔)
よく使われる形と語順
have bats in the belfry
主語に合わせて have を変化させます。
They say the professor has bats in the belfry.
その教授はかなり風変わりだと、皆が言っています。
I thought he had bats in the belfry when I first heard his plan.
その計画を初めて聞いたとき、彼はとんでもないことを考えていると思いました。
have bats in one’s belfry
特にアメリカ英語では、one’s の位置を主語に合わせて my / your / his / her / their に変える形もあります。
You must have bats in your belfry if you think that tiny boat can cross the ocean.
あの小さな船で海を渡れると思うなんて、どうかしています。
ただし、このように you を主語にして面と向かって言うと、かなり失礼に響く可能性があります。
自然な例文で使い方を確認
風変わりな人物を描写する
The character seems to have bats in the belfry, but she often notices things others miss.
その登場人物は風変わりに見えますが、ほかの人が見落とすことによく気づきます。
Everyone in the village believed the lonely scientist had bats in the belfry.
村の誰もが、その孤独な科学者はかなり変わっていると思っていました。
無謀な考えに驚く
He wants to open an outdoor café in the middle of winter. Has he got bats in the belfry?
彼は真冬に屋外カフェを開きたいそうです。いったい何を考えているのでしょうか。
She must have bats in the belfry if she expects us to finish all this by noon.
これを全部正午までに終えられると思っているなら、彼女は無茶を言っています。
自分について冗談めかして使う
Maybe I’ve got bats in my belfry, but I still want to try the idea.
突拍子もない考えかもしれませんが、それでも試してみたいです。
自分について言う場合は他人への攻撃になりにくいものの、古風で芝居がかった響きは残ります。
この表現は失礼?現代での使用感
辞書でも informal(くだけた表現)や old-fashioned(古風)とされる表現です。「精神的に正常ではない」という強い解釈もあり得るため、次の場面では避けるのが安全です。
- 職場で同僚や顧客について話すとき
- よく知らない相手に直接言うとき
- 実際の心身の状態について話すとき
- 真剣な意見の違いを批判するとき
現在の会話では、相手を決めつけず「その案は珍しい」「理解するのが難しい」と、考えや行動に焦点を当てるほうが自然です。
しゅみすけ(大山俊輔)
似た表現との違い
not playing with a full deckとの違い
not playing with a full deckの意味・使い方 も、人の判断力や常識が欠けているように見えることを表します。
have bats in the belfry は鐘楼とコウモリの奇妙な光景から「風変わりさ」を描く古風な表現です。not playing with a full deck は「カードが全部そろっていない」という比喩で、判断力不足をより直接的に示します。どちらも人に向ければ失礼になり得ます。
quite a characterとの違い
quite a characterの意味・使い方 は、「個性的で印象に残る人」という意味です。文脈次第で少し皮肉になるものの、親しみや感心を含められます。
相手の個性を肯定的に伝えたいなら、have bats in the belfry より quite a character や eccentric のほうが使いやすいでしょう。
crazyとの違い
crazy は非常に広く使われ、a crazy idea(とんでもない案)、a crazy schedule(めちゃくちゃ忙しい予定)のように、人ではなく物事も説明できます。
人に You’re crazy. と言うと強い批判にも親しい軽口にもなるため、声の調子と関係性が重要です。have bats in the belfry はさらに古風で、物語的な比喩が目立ちます。
日本人が間違えやすいポイント
- belfryは「頭」そのものではない:本来は鐘楼で、このイディオムの中で頭の比喩になります。
- batは複数形:定型表現は bats in the belfry です。
- 「コウモリが好き」の意味ではない:人の考え方や行動を評する比喩です。
- 現在の無難な褒め言葉ではない:風変わりな人を好意的に表すなら unique や quite a character を検討しましょう。
簡単な英語で言い換えるなら
このイディオムを無理に使わなくても、伝えたい内容に合わせて簡単に言えます。
That idea sounds unusual.
その考えは珍しく聞こえます。
I don’t understand his plan.
彼の計画が理解できません。
She has some strange ideas.
彼女は少し変わった考えを持っています。
He is very eccentric.
彼はとても風変わりです。
I don’t think that will work.
それがうまくいくとは思いません。
まとめ
have bats in the belfry は「風変わりである」「考えや行動が少しおかしい」という意味のイディオムです。
- 直訳は「鐘楼にコウモリがいる」
- 鐘楼を頭、飛び回るコウモリを奇妙な考えに見立てる
- have bats in one’s belfry という形もある
- 古風で、人に直接使うと失礼になり得る
- 会話では考えや行動を簡単な英語で説明するほうが安全
ほかの表現も学びたい方は、英熟語・定型表現の専門記事一覧もご覧ください。










