
空港に着いた途端に案内カウンターへ向かう、パーティー会場で知り合いを見つけてまっすぐ歩いていく、セール会場で目当ての商品へ迷わず進む――。このように、目的を決めて寄り道せず向かう様子を表すのが make a beeline for〜 です。
日本語では「〜へ一直線に向かう」「〜へ一目散に進む」と訳せます。この記事では、語順、過去形、場所・人・物を目的地にする使い方、head for・make forとの違いまで自然な例文で解説します。
- make a beeline for+目的地=「〜へ迷わず一直線に向かう」
- 物理的な直線より、目的のものへ直接向かう勢い・迷いのなさが中心
- 過去形は made a beeline for
Contents
make a beeline forの意味
make a beeline for+場所・人・物 は、「〜へ一直線に向かう」「ほかに目もくれず〜へ進む」という意味です。
As soon as we entered the hotel, the kids made a beeline for the pool.
ホテルに入るとすぐ、子どもたちはプールへ一直線に向かいました。
When Emma saw me, she made a beeline for me.
エマは私を見つけると、まっすぐ私のところへ来ました。
単に目的地へ行くのではなく、行きたい場所や会いたい人がはっきりしていて、迷わず直接向かう様子が伝わります。
しゅみすけ(大山俊輔)
beelineから意味を理解する
beeline は、bee(蜂)+line(線)からできた名詞です。歴史的には、蜂が巣へ戻るときに直接的な経路を取ると考えられたことから、「二点を結ぶまっすぐな道筋」という比喩が生まれました。
ただし、これはイディオムの成り立ちを理解するためのイメージです。「蜂はいつも完全な直線で飛ぶ」という科学的説明として覚える必要はありません。
- make=道筋・動きを作る
- a beeline=一直線の進路
- for〜=〜を目指して
全体で、「〜を目指して一直線の進路を取る」という感覚になります。

語順と文法
基本形:make a beeline for+場所・人・物
forの後ろには、向かう先を置きます。建物や場所だけでなく、人、食べ物、商品、出口なども目的地にできます。
She made a beeline for the exit.
彼女は出口へまっすぐ向かいました。
He always makes a beeline for the desserts at a buffet.
彼はビュッフェではいつもデザートへ真っ先に向かいます。
過去形:made a beeline for
活用するのは make です。過去の出来事を語ることが多いため、実際の会話や文章では made a beeline for をよく見かけます。
I made a beeline for the restroom after getting off the train.
電車を降りたあと、私はトイレへ一直線に向かいました。
現在形:makes a beeline for
習慣や繰り返される行動なら現在形を使います。三人称単数では makes です。
Our dog makes a beeline for the kitchen when he hears a bag open.
うちの犬は袋を開ける音を聞くと、台所へ一直線に向かいます。
進行形:be making a beeline for
今まさに目的地へ直接向かっている様子も表せます。
Look—Ken is making a beeline for the manager.
見て、ケンがマネージャーのところへ一直線に向かっています。
どんなものをforの後ろに置ける?
| 目的 | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| 場所 | make a beeline for the door | ドアへ一直線に向かう |
| 人 | make a beeline for Sarah | サラのところへまっすぐ向かう |
| 物・売り場 | make a beeline for the sale rack | セール棚へ真っ先に向かう |
| 食べ物 | make a beeline for the coffee | コーヒーへ一直線に向かう |
forの後ろの名詞は、厳密な地名でなくても構いません。「その物がある場所」まで含めて、移動の目標として理解されます。
ネイティブが感じるニュアンス
make a beeline forには、主に次の三つの感覚があります。
- 直接性:途中でほかの場所に寄らない
- 目的の明確さ:何を目指しているかが一目で分かる
- 勢い:見つけたらすぐに動く
ただし、「全力で走る」という意味ではありません。歩いていても、迷わずまっすぐ向かえば使えます。急いで逃げるニュアンスも必須ではありません。
After the meeting, several people made a beeline for the coffee machine.
会議が終わると、何人かがコーヒーマシンへ真っ先に向かいました。
この例では速さそのものより、「会議後にほかへ寄らず、まずコーヒーを取りに行った」という行動が浮かびます。
場面別の自然な例文
日常会話
When I got home, I made a beeline for the fridge.
帰宅すると、私は冷蔵庫へ一直線に向かいました。
仕事
After the presentation, the client made a beeline for our sales director.
プレゼン後、クライアントは営業部長のところへまっすぐ向かいました。
恋愛・人間関係
He spotted her across the room and made a beeline for her.
彼は部屋の向こうに彼女を見つけると、一直線に近づいていきました。
海外旅行
We landed late, so we made a beeline for the taxi stand.
到着が遅れたので、私たちはタクシー乗り場へ一直線に向かいました。
買い物
As soon as the store opened, shoppers made a beeline for the limited-edition bags.
店が開くとすぐ、買い物客は限定バッグへ一目散に向かいました。
学校
At lunchtime, the students made a beeline for the cafeteria.
昼休みになると、生徒たちは食堂へ一直線に向かいました。
head forとの違い
head for〜 は「〜へ向かう」という中立的で幅広い表現です。直接向かうこともありますが、寄り道しないことや勢いは必ずしも含みません。
| 表現 | 中心の意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| make a beeline for | 〜へ一直線に向かう | 迷い・寄り道がなく、目的が明確 |
| head for | 〜へ向かう | 一般的・中立的 |
We headed for the station after lunch.
昼食後、私たちは駅へ向かいました。
We made a beeline for the station when it started raining.
雨が降り始めると、私たちは駅へ一直線に向かいました。
後者には、雨を避けるためにほかへ寄らず駅を目指した場面がより鮮明に表れます。
make forとの違い
make for+場所 にも「〜へ向かう」という意味があります。make a beeline forより短く、やや物語的に使われることもありますが、「一直線」「脇目も振らず」という強調はありません。
The hikers made for the shelter before dark.
ハイカーたちは暗くなる前に避難小屋へ向かいました。
The hikers made a beeline for the shelter when they heard thunder.
雷鳴を聞くと、ハイカーたちは避難小屋へ一直線に向かいました。
make forの意味と使い方では、「〜へ向かう」以外の「〜を生み出す」という用法も解説しています。
日本人が間違えやすいポイント
aを落とさない
beelineはこの表現では可算名詞なので、make a beeline と a が必要です。
○ make a beeline for the door
× make beeline for the door
toではなくforを使う
基本の形は make a beeline for〜 です。日本語の「〜へ」に引っ張られてtoを使わないようにしましょう。
○ She made a beeline for me.
× She made a beeline to me.
bee lineと二語に分けない
現在の標準的な綴りは、名詞を一語にした beeline です。記事タイトルや通常の文章では make a beeline for と書きます。
必ず「走る」と訳さない
勢いは感じられますが、動作は歩く場合もあります。文脈に応じて「まっすぐ向かった」「真っ先に行った」などと訳すと自然です。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
- I went straight to the desk.
私はまっすぐ受付へ行きました。 - She went directly to him.
彼女は彼のところへ直接行きました。 - He didn’t stop anywhere. He went to the exit.
彼はどこにも立ち寄らず、出口へ行きました。 - The kids saw the pool and went there right away.
子どもたちはプールを見つけると、すぐそこへ行きました。
「どこへ行ったか」に straight・directly・right away のどれかを加えれば、難しいイディオムを使わなくても直接性を表せます。
まとめ
make a beeline for〜 は、「〜へ迷わず一直線に向かう」「〜へ真っ先に進む」というイディオムです。
- 基本語順は make a beeline for+場所・人・物
- 過去形は made a beeline for
- 物理的な直線より、寄り道せず目的地を目指す姿勢が中心
- head for と make for は、より一般的な「〜へ向かう」
- a と for を落とさない
目的の場所や人を見つけ、ほかに目もくれず向かった場面で使ってみましょう。makeを含む関連表現は、makeを使った句動詞一覧でも整理しています。ほかの表現は、英熟語・定型表現の一覧から確認できます。









