
hit the road は、「出発する」「旅に出る」「その場を立ち去る」という意味のカジュアルなイディオムです。旅行の朝に Let’s hit the road. と言えば「さあ、出発しよう」。友人宅で時計を見て I’d better hit the road. と言えば「そろそろ帰らないと」という自然な別れの言葉になります。
hit は「打つ」、road は「道」ですが、実際に道をたたくわけではありません。直訳のイメージ、自然な語順、似た表現との違いを例文で確認しましょう。
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hit the roadの意味は「出発する・立ち去る」
hit the road の中心にあるのは、今いる場所を離れて道へ出るという動きです。文脈によって主に次のように訳します。
- 旅行やドライブを始める:出発する、旅に出る
- 訪問先や店を離れる:立ち去る、帰路につく
- 相手に強く言う:出ていけ、あっちへ行け
We need to hit the road before sunrise.
日の出前に出発する必要があります。
It’s getting late, so I should hit the road.
遅くなってきたので、そろそろ帰らないと。
Hit the road!
出ていけ!
最後の命令形は強く失礼に聞こえることがあります。日常会話では、自分たちの出発を表す Let’s hit the road. や、自分が帰ることを伝える I’d better hit the road. のほうが安全です。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜhit the roadで「出発する」になるの?
hit には「打つ」だけでなく、口語である場所に着く・接触する・そこへ勢いよく入るという感覚があります。hit the beach なら「ビーチへ繰り出す」、hit the shops なら「買い物へ出かける」です。
hit the road も、足や車輪が道路に触れて移動を始める様子から、「道へ出る」「出発する」という意味になります。「道をたたく」と日本語へ機械的に置き換えるのではなく、今いる場所から道へ移ると捉えるのがポイントです。

hit the roadの語順とよく使う形
基本の語順は 主語+hit the road です。hit は不規則動詞ですが、原形・過去形・過去分詞がすべて hit で変わりません。
- 現在形:I / we / they hit the road
- 三人称単数:he / she hits the road
- 過去形:hit the road
- 進行形:be hitting the road
- 現在完了:have / has hit the road
They hit the road at six yesterday.
彼らは昨日6時に出発しました。
We’re hitting the road early tomorrow.
私たちは明日の早朝に出発します。
She has already hit the road.
彼女はもう出発しました。
theを忘れない
このイディオムでは通常 the road と言います。
× Let’s hit road.
○ Let’s hit the road.
会話で特によく使う3つの形
Let’s hit the road.「出発しよう」
仲間と一緒に出発するときの明るい掛け声です。
Everyone ready? Let’s hit the road.
みんな準備できた? さあ出発しよう。
We should hit the road.「そろそろ出ようか」
時間や予定を考えて、出発を提案するときに使えます。
We should hit the road before traffic gets bad.
道が混む前に出発したほうがいいね。
I’d better hit the road.「そろそろ帰らないと」
パーティー、友人宅、飲食店などから帰る際に自然です。直訳的な「道へ出る」より、日本語では「そろそろ失礼します」「もう帰らないと」が合います。
Thanks for dinner. I’d better hit the road.
夕食をありがとう。そろそろ帰らないと。
場面別の自然な例文
海外旅行・ドライブ
Let’s grab some coffee and hit the road.
コーヒーを買って出発しよう。
We hit the road right after breakfast.
私たちは朝食の直後に出発しました。
If we hit the road now, we’ll arrive by noon.
今出発すれば、正午までに着きます。
友人宅・パーティー
I had a great time, but I need to hit the road.
とても楽しかったけれど、そろそろ帰らないと。
Are you hitting the road already?
もう帰るの?
仕事・出張
We have a client meeting at ten, so let’s hit the road.
10時に顧客との会議があるので、出発しましょう。
The sales team hit the road for a week-long tour.
営業チームは1週間の巡回出張へ出発しました。
家族・日常
Kids, get your bags. It’s time to hit the road.
みんな、バッグを持って。出発する時間だよ。
We’d better hit the road before the snow starts.
雪が降り始める前に出たほうがよさそうです。
leave・head out・get going・make tracksとの違い
- hit the road:道へ出て移動を始める感覚。カジュアルで、旅行や帰宅の出発に合う
- leave:単純に「去る・出発する」。最も広く、フォーマルな場面にも使える
- head out:外へ向かって出る。日常の外出や出発に自然
- get going:動き始める。「そろそろ行かないと」という会話でよく使う
- make tracks:足跡を作るイメージから「急いで立ち去る・出発する」。くだけた表現
訪問先から丁寧に帰る流れなら、I’d better get going.の意味・使い方も自然です。より穏やかに「では失礼します」と伝えるなら、I’ll be on my way.の意味・使い方も確認してみてください。
同じく「そろそろ行く」を表すイディオムは、make tracksの意味・使い方で詳しく比較しています。
日本人が間違えやすいポイント
乗り物に限らない
road が入っていても、自動車旅行だけに限定されません。歩いて帰る人も I’d better hit the road. と言えます。重要なのは「今いる場所を離れて移動を始める」ことです。
到着には使わない
hit the road は出発側の表現です。「目的地に着く」は arrive at や get to を使います。
× We hit the road at the hotel.(ホテルに到着した、のつもり)
○ We arrived at the hotel.
過去形をhittedにしない
hit の過去形も hit です。
× We hitted the road at seven.
○ We hit the road at seven.
命令形は強さに注意する
Hit the road! は文脈によって「さあ出発しよう」ではなく「出ていけ!」になります。一緒に出発するなら Let’s を付けましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
出てこないときの簡単な言い換え
- Let’s go.
行こう。 - Let’s leave now.
今出発しよう。 - I have to go now.
もう行かないと。 - We should start our trip.
旅行を始めたほうがいいね。 - It’s time to leave.
出発する時間です。
旅行なら Let’s leave now.、訪問先から帰るなら I have to go now. と言えば、難しいイディオムを使わなくても意味は伝わります。
まとめ
hit the road は、今いる場所から道へ出るイメージで「出発する・旅に出る・立ち去る」を表すカジュアルなイディオムです。
Let’s hit the road. は「出発しよう」、I’d better hit the road. は「そろそろ帰らないと」。過去形も hit のままで、the を忘れないことがポイントです。相手への命令形 Hit the road! は「出ていけ!」と強く響く場合があるので注意しましょう。
ほかのイディオムや定型表現は、英熟語・定型表現の一覧から確認できます。











