
「臆病」は英語で timid、fearful、cowardly などと言えます。ただし同じ強さではありません。timid は性格や控えめな態度、fearful は恐れている状態、cowardly は相手を責める強い否定語です。人を傷つけないためにも失礼度まで含めて使い分けましょう。
この記事では、日本語のニュアンスを場面ごとに分け、ポジティブ・ネガティブの響き、人・行動・状況への使い分け、語順や前置詞まで例文とともに解説します。
Contents
「臆病」の英語表現を先に比較
| 表現 | 中心の意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| timid | 自信がなく、おどおどして積極的に出にくい | 性格や話し方にも使えます。強い非難というより、静かでためらいがちな印象です。 |
| fearful | 何かを恐れている、怖がりな | fearful of ~ で恐れる対象を続けられます。 |
| cowardly | 勇気がなく卑怯だと強く非難する | 単なる「怖がり」より厳しく、本人に直接使うと侮辱になり得ます。 |
同じ日本語訳でも、英語では話し手がどこを見ているかで語が変わります。まず「性格を言いたいのか」「その瞬間の行動を言いたいのか」「相手を褒めるのか、批判するのか」を決めると選びやすくなります。

場面別:「臆病」の自然な使い分け
timid:自信がなく、おどおどして積極的に出にくい
性格や話し方にも使えます。強い非難というより、静かでためらいがちな印象です。
I was too timid to speak up in class.
私は臆病で、授業中に発言できませんでした。
He gave a timid knock on the door.
彼は遠慮がちにドアをノックしました。
fearful:何かを恐れている、怖がりな
fearful of ~ で恐れる対象を続けられます。
I’m fearful of making the same mistake again.
同じ失敗をするのが怖いです。
The dog is fearful of strangers.
その犬は知らない人を怖がります。
cowardly:勇気がなく卑怯だと強く非難する
単なる「怖がり」より厳しく、本人に直接使うと侮辱になり得ます。
It was cowardly of him to blame someone else.
他人のせいにした彼の行動は卑怯でした。
I don’t want fear to make me act cowardly.
恐れのせいで臆病な行動を取りたくありません。
しゅみすけ(大山俊輔)
人・行動・状況で形を変える
人の性格を説明するときは be動詞+形容詞 が基本です。たとえば She is timid. のように言います。一方、そのときの行動や話し方を説明するなら、副詞、動詞句、具体的な一文のほうが自然です。
- 人の性格:She is … / He tends to …
- 一時的な状態:I felt … / He seemed …
- 行動:She spoke … / He tried to …
- 評価を和らげる:a little、sometimes、can be を添える
特に否定的な性格語を断定すると、英語では日本語以上に強く聞こえることがあります。He is … と決めつけず、He can be … sometimes. や He seemed … today. と範囲を限定すると、観察に近い言い方になります。
よく使う語順と前置詞
形容詞は be動詞の後、または 名詞の前に置きます。副詞はふつう動詞を説明します。前置詞が必要な表現は、単語だけでなく後ろの形までセットで覚えましょう。
- She is … .(彼女は…です)
- He is … about the problem.(彼はその問題について…です)
- I’m not good with … .(私は…を扱うのが得意ではありません)
- She spoke … to me.(彼女は私に…話しました)
どの前置詞が必要かは表現によって異なります。例文を声に出し、主語だけを I / she / my boss に替える練習をすると、実際の会話で使いやすくなります。
日本人が間違えやすいポイント
coward は名詞で「臆病者」、cowardly は形容詞です。どちらも強い言葉なので、自分の一時的な気持ちなら I was scared. や I didn’t have the courage. のほうが自然で安全です。
辞書の最初の訳だけで選ぶのではなく、例文の主語、使われる対象、話し手の評価を確認してください。また、人に直接言う表現と、第三者について説明する表現では、同じ単語でも受け取られ方が変わります。
難しい単語が出ないときの「しゅみすけ式」
ぴったりの形容詞を思い出せなくても、基本単語で状況を説明すれば十分伝わります。
- I was scared, so I couldn’t do it.
怖くて、それができませんでした。 - I didn’t have the courage to say no.
断る勇気がありませんでした。
この言い換え方なら、細かなニュアンスを保ちながら、相手に誤解されにくくなります。まず短い文で伝え、必要なら because や but で理由・対比を一つ足しましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
会話で使える追加例文
I may sound timid, but that’s not my intention.
そう聞こえるかもしれませんが、そのつもりではありません。
She can be that way sometimes, especially at work.
彼女は時々、特に仕事ではそういうところがあります。
I used to be more like that, but I’m changing.
以前はもっとそうでしたが、今は変わりつつあります。
What I mean is that I’m trying to handle the situation well.
私が言いたいのは、その状況にうまく対処しようとしているということです。
場面で判断する実践トレーニング
初対面でおどおどする性格なら timid、事故の後で運転を怖がる状態なら fearful、責任から逃げた行動を強く批判するなら cowardly です。cowardly は性格診断のように軽く使わないようにします。
ミニ会話1
A: Why didn’t you ask a question?
B: I felt too timid to raise my hand.
A: どうして質問しなかったの?
B: 臆病になって手を挙げられませんでした。
ミニ会話2
A: Are you afraid to try again?
B: Yes, I’m still fearful of failing.
A: また挑戦するのが怖い?
B: はい、まだ失敗するのが怖いです。
ポジティブ・ネガティブを調整する
timid、fearful、cowardly は辞書では近く見えても、褒め言葉か批判か、性格か一時的な状態かが異なります。肯定的に伝えたいなら長所となる行動を続け、批判を和らげたいなら a little、sometimes、seem を使います。
- She can be a little … sometimes.
彼女は時々、少し…なところがあります。 - He seemed … in that situation.
その状況では、彼は…に見えました。 - I don’t mean that in a bad way.
悪い意味で言っているのではありません。
自分について話す場合は、性格を固定するより「その場でどう感じ、どう行動したか」を過去形で述べると自然です。相手について話す場合も、具体的な出来事を添えると評価の根拠が伝わり、誤解を減らせます。
よくある質問
shy は「臆病」?
shy は人前で恥ずかしがる「内気」が中心です。危険や失敗を恐れる臆病さとは別です。
「自分は臆病だ」は?
I’m timid. は性格全体の説明になります。一回の出来事なら I got scared. や I was afraid to try. が自然です。
自分の表現として定着させる練習
最後に、記事の例文から一つ選び、主語・時制・場面を自分用に替えてみましょう。まず現在の性格なら I am …、過去の一場面なら I was …、変化を伝えるなら I used to … but now … の形を使います。
- 自分が実際に経験した場面を一つ決める
- 相手に伝えたい評価が肯定的か否定的かを確認する
- 短い例文を声に出して三回読む
- because を足して理由を一つ説明する
日本語訳を暗記するのではなく、英語が使われる場面ごと覚えるのがポイントです。メールなら断定を避け、会話なら表情や声の調子も使ってニュアンスを補いましょう。
まとめ
「臆病」は一つの英単語に固定できません。timid は「自信がなく、おどおどして積極的に出にくい」、fearful は「何かを恐れている、怖がりな」、cowardly は「勇気がなく卑怯だと強く非難する」を中心に表します。状況、対象、褒める・批判するのどちらかを決めてから選びましょう。
関連記事:「頼りない」の英語表現、「潔い」の英語表現










