
「委任する」は英語で、仕事や権限を部下・同僚に任せるなら delegate が代表的です。ただし、大切な仕事を信頼して託すなら entrust、正式な権限を与えるなら authorize、会話で「その人に任せる」なら leave it to someone が自然です。
日本語の「委任する」には、作業を渡すこと、責任を託すこと、代理で行う権限を与えることが含まれます。英語では「何を、どこまで任せるのか」によって表現を選びます。
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「委任する」の主な英語表現
| 英語 | 中心的な意味 | 使う場面 | 代表例文 |
|---|---|---|---|
| delegate | 仕事・責任を割り振って任せる | 上司から部下、チーム内 | I delegated the task to Maya. |
| entrust | 信頼して大切なものを託す | 重要な仕事、責任、管理 | We entrusted her with the project. |
| authorize | 正式な権限・許可を与える | 契約、代理、支払い、決定 | He was authorized to sign the contract. |
| leave it to someone | その人に任せる | 日常会話、仕事の会話 | I’ll leave it to you. |
一番自然な表現は?
マネジメントでタスクを委任するなら delegate が最も直接的です。一方、「この件はあなたに任せます」と会話で伝えるなら I’ll leave it to you. が自然で、堅すぎません。
重要な責任を信頼して託すなら entrust、署名や判断を代理で行える法的・正式な権限まで与えるなら authorize を使います。
しゅみすけ(大山俊輔)
日本語の「委任する」と英語の意味のズレ
日本語では同じ「委任する」でも、英語では次のように視点が変わります。
- タスクを渡す:delegate a task
- 信頼して責任を託す:entrust someone with responsibility
- 代理で行う権限を与える:authorize someone to act
- 会話で相手に任せる:leave it to someone
単に外部企業へ仕事を出す「委託する」とも異なります。外注を含む表現は「委託する」の英語表現で詳しく解説しています。

delegateの使い方と語順
基本は delegate+仕事+to+人 です。「人に仕事を委任する」という順番になります。
- I delegated the task to Ken.(その仕事をケンに委任しました)
- Managers should delegate routine work.(管理職は定型業務を委任すべきです)
- She delegated responsibility for the event to me.(彼女はイベントの責任を私に委ねました)
delegate someone a task より、delegate a task to someone が明確で一般的です。なお、名詞の delegate は「代表者・代議員」という別の意味になります。
entrustの使い方と語順
entrust+人+with+物・仕事、または entrust+物・仕事+to+人 の2つの型があります。
- They entrusted me with the budget.(彼らは予算管理を私に託しました)
- We entrusted the project to an experienced team.(経験豊富なチームにプロジェクトを託しました)
- Can I entrust you with this confidential file?(この機密ファイルをあなたに託してもいいですか)
trust が人を信頼すること自体を表すのに対し、entrust は信頼したうえで何かを預ける・任せるところまで含みます。語順はentrust A with Bの専門記事でも確認できます。
authorize+人+to不定詞 で「人に~する権限を与える」です。受動態の be authorized to do もよく使います。
- I authorized her to approve the payment.(彼女に支払いを承認する権限を与えました)
- Only directors are authorized to sign.(署名する権限があるのは取締役だけです)
- He acted on behalf of the president.(彼は社長の代理として行動しました)
authorize は単に仕事を頼む表現ではなく、正式な許可や権限がポイントです。
leave it to someoneの使い方と語順
leave+物+to+人 で「それを人に任せる」です。目的語が it のときは leave it to me / you / her の語順になります。
- Leave it to me.(私に任せてください)
- I’ll leave the design to you.(デザインはあなたに任せます)
- We can leave that decision to the team.(その判断はチームに任せられます)
場面別:「委任する」の英語例文
仕事・マネジメント
- I need to delegate more tasks.(もっと仕事を委任する必要があります)
- Let’s delegate this part to the sales team.(この部分は営業チームに任せましょう)
- She entrusted me with the client account.(彼女はその顧客を私に任せました)
会議・権限
- Who is authorized to make the final decision?(最終決定の権限があるのは誰ですか)
- I was authorized to negotiate on their behalf.(私は彼らに代わって交渉する権限を与えられました)
日常会話・ひとこと
- I’ll leave it to you.(あなたに任せます)
- You decide.(あなたが決めて)
- Can you take care of this?(これをお願いできますか)
delegate・assign・outsourceの違い
- delegate:自分が持つ仕事や責任の一部を人に任せる
- assign:担当や課題として割り当てる
- outsource:仕事を社外へ外注する
「担当者として任せる」側面を確認したい場合は、「担当する」の英語表現も参考になります。
この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】
delegate や authorize が出てこなくても、「誰が何をするのか」「誰が決めてよいのか」を基本語で言えば伝わります。
| 伝えたいこと | 基本語での言い換え |
|---|---|
| この仕事を彼女に委任した | I asked her to do this job. |
| この件はあなたに任せる | You can take care of this. |
| 彼が代わりに決められる | He can decide for me. |
| 彼女に責任を持ってもらう | She will be responsible for it. |
| 私の代わりに署名できる | She can sign it for me. |
たとえば I authorized her to sign the contract. が出なければ、She can sign the contract for me. と言えば、誰が・何を・誰の代わりにするのかが伝わります。
しゅみすけ(大山俊輔)
よくある間違い
× delegate to someone the task
不可能ではありませんが、通常は delegate the task to someone の語順が自然です。
× entrust someone to do
一般的には entrust someone with a task、または「~する責任を託す」なら entrust someone with the responsibility of doing とします。
authorize は正式な権限・許可を与える語です。単なる依頼なら ask someone to do が自然です。
delegateとabdicateを混同する
仕事を委任しても、管理者の最終責任まで消えるとは限りません。責任を放棄する意味の abdicate responsibility とは区別しましょう。
「委任する」の英語FAQ
Q1. 「権限を委任する」は英語で?
delegate authority to someone や authorize someone to do と言えます。前者は権限を移すこと、後者は特定の行為を正式に許可することに焦点があります。
Q2. 「全面的に任せる」は英語で?
I’ll leave it entirely up to you. や You have full authority. が自然です。前者は判断を相手に任せ、後者は全面的な権限を伝えます。
Q3. 「代理人に委任する」は英語で?
文脈により authorize an agent to act on one’s behalf と言えます。法的な文書では定型表現が異なるため、実際の契約書では専門家の確認が必要です。
Q4. delegateは上司から部下にしか使えない?
典型的には権限を持つ人が仕事を渡す場面ですが、必ずしも肩書だけで決まりません。チーム内で責任を分ける場合にも使えます。
Q5. 「私に任せて」は英語で?
最も簡単で自然なのは Leave it to me. です。仕事を引き受けるなら I’ll take care of it. もよく使います。
まとめ
「委任する」は、仕事や責任を割り振るなら delegate、信頼して大切なものを託すなら entrust、正式な権限を与えるなら authorize、会話で任せるなら leave it to someone が基本です。
難しい語が出ないときは、I asked her to do it.、He can decide for me.、She can sign it for me. のように、誰が何をするかへ分解しましょう。二字熟語を一語に固定しない考え方は、漢字熟語+するの英語表現ガイドでも解説しています。








