「差し引く」は英語で?subtract・deduct・take offの違いと使い分け

差し引くを英語で表す主要表現の使い分け

「差し引く」は、英語では対象と場面によって動詞が変わります。金額・数値・費用を全体から引くとき、いつも同じ一語を当てはめると、意味は通じても不自然になりがちです。

計算として数を引くなら subtract、給料・請求額・税金などから控除するなら deduct、会話で値段から引くなら take … off が自然です。

この記事では、日常会話・仕事・家庭で迷いやすい違いを、目的語、前置詞、語順、自然な例文と一緒に整理します。

「差し引く」の英語表現を先に整理

表現 中心イメージ 基本の形
subtract 数式・計算で一方を他方から引く subtract 5 from 20
deduct 費用・税・点数を規則により差し引く deduct the fee from the total
take … off 値段・合計から会話的に引く take ten dollars off the price

日本語の「差し引く」は結果をまとめて表せますが、英語は「何を」「どんな状態へ」動かすのかを具体的に言う傾向があります。まず目的語を決め、それから動詞を選ぶと迷いにくくなります。

しゅみすけ(大山俊輔)

日本語を一語ずつ英訳するのではなく、目の前で何が動き、どう変わるのかを短い英語にすると自然です。

場面別:自然な言い方

  • 20から5を差し引く
    subtract 5 from 20
  • 合計から手数料を差し引く
    deduct the fee from the total
  • 給料から税金が差し引かれる
    tax is deducted from your salary
  • 代金から10ドル引く
    take ten dollars off the price
  • 経費を差し引いた利益
    profit after deducting expenses
  • 欠点を考慮して評価する
    allow for the drawbacks

差し引くの英語表現の場面別比較

subtract:最も基本になる表現

subtract は「数式・計算で一方を他方から引く」ときに使います。基本語順は subtract 5 from 20。目的語を省けるのは、何を指すか会話ですでに明らかな場合です。

仕事では対象と変更後の状態を明示すると、誤解を防げます。日常会話では目的語を代名詞にして短く言うこともできます。前置詞や副詞は飾りではなく、移動先・範囲・方向を示す大切な情報です。

deduct:別の焦点を表す

deduct は「費用・税・点数を規則により差し引く」場面に合います。subtract と似ていても、話し手が注目しているのは動作の方法ではなく、位置・順番・結果です。基本形は deduct the fee from the total です。

メールでは主語・対象・時点を省かず、会話では Can you …? や I’ll … の形にすると自然です。命令形は便利ですが、相手への依頼なら please だけに頼らず Could you …? を使うと柔らかくなります。

take … off:意味を限定して使う

take … off は「値段・合計から会話的に引く」ときの表現です。基本形は take ten dollars off the price。似た日本語訳でも、対象や結果が違えば置き換えられません。

フォーマルな文書では具体的な動詞を選び、日常会話では短い基本動詞に分けるのが安全です。英語では一つの難しい動詞より、動作と結果を二文で伝える方が明確なこともあります。

自動詞・他動詞と目的語の置き方

今回の主要表現は、多くの場合「人が何かを差し引く」という他動詞の形で使います。つまり動詞の直後に目的語が必要です。一方、対象が自然に変化したことを言う場合は、主語を対象に変えるか受け身にします。

能動態では “I + 動詞 + 目的語”、受け身では “目的語 + be + 過去分詞” が基本です。誰がしたかより結果が重要な業務連絡では受け身が役立ちます。ただし会話で受け身を重ねると硬くなるため、I / we を主語にして言い切る方が自然です。

日常会話と仕事での違い

日常会話では短さと分かりやすさが優先されます。Can you …?、I’ll …、Let’s … の後ろに基本表現を置けば十分です。仕事では、対象、変更量、期限、理由を加えます。たとえば「変更しました」だけでなく、何をいつへ動かしたかまで書くと実務的です。

カジュアルな表現が失礼というわけではありません。必要な情報がそろっているかが大切です。フォーマルにしようとして難しい語を選び、前置詞や目的語を落とす方が誤解につながります。

自然な例文

1. Subtract 5 from 20.
20から5を差し引く。

2. Deduct the fee from the total.
合計から手数料を差し引く。

3. Tax is deducted from your salary.
給料から税金が差し引かれる。

4. Take ten dollars off the price.
代金から10ドル引く。

5. Profit after deducting expenses.
経費を差し引いた利益。

6. Allow for the drawbacks.
欠点を考慮して評価する。

Could you subtract 5 from 20?
subtract 5 from 20していただけますか。

I’ll deduct the fee from the total and let you know.
deduct the fee from the totalして、ご連絡します。

そのまま使える会話の型

家庭・暮らし

A: Could you help me with this?
これを手伝ってもらえる?
B: Sure. I’ll subtract 5 from 20.
もちろん。差し引くね。

買い物・外出

A: Is it possible to deduct the fee from the total?
差し引くことはできますか。
B: Yes, let me check.
はい、確認します。

仕事の連絡

A: We need to take ten dollars off the price.
差し引く必要があります。
B: I’ll update the details and share them with the team.
詳細を更新してチームに共有します。

会話では、最初から長い説明を作る必要はありません。依頼・返答・追加情報の三つに分けると、語順が安定します。相手が対象を分かっていれば it を使い、初めて出す対象なら具体的な名詞を置きます。旅行先や店頭では、指さしながら this / that を使っても十分です。

語順を身につける練習

まず「I / we + 動詞 + 目的語」の骨組みを作ります。次に、場所・時点・量を文末へ足してください。たとえば “I’ll subtract 5 from 20” を言ってから、today、for ten minutes、to the next step など必要な情報だけを加えます。日本語の順番を保ったまま単語を置くより、短い骨組みから広げる方が自然です。

否定文は don’t / didn’t の後ろを原形にし、依頼は Could you + 原形、完了した結果は have + 過去分詞または受け身で表せます。同じ目的語を使い、現在形・過去形・依頼文の三種類を声に出すと、実際の会話で取り出しやすくなります。

迷ったときの選び方

最初に名詞を見ます。今回なら、例として 20から5給料から税金が差し引かれる のように、何を差し引くのかを一つ決めます。次に、単なる動作なのか、位置や順番の変化なのか、最終的な結果なのかを選びます。この二段階だけで、候補はかなり絞れます。

辞書で最初に出た英単語が、すべての目的語に使えるとは限りません。覚えるときは「差し引く=単語」ではなく、subtract 5 from 20 のような短いかたまりにします。自分の生活で使う名詞へ入れ替え、声に出して一文ずつ作ると定着しやすくなります。

日本人が間違えやすいポイント

  • × subtract 20 from 5
    ○ 「20から5を引く」はsubtract 5 from 20
  • × deduct to the total
    ○ deduct A from B
  • × discount ten dollars from
    ○ 会話ならtake ten dollars off

前置詞は日本語の「に」「から」と一対一で決まりません。英語表現全体を一つの型として覚え、目的語だけを入れ替えて練習しましょう。また、re- が付く語は「もう一度」の意味を含むことが多いため、againとの重複にも注意します。

しゅみすけ式:難しい動詞が出てこないとき

専門的な動詞を思い出せなくても、動作の前後を説明すれば伝わります。

  • Take this amount away from the total.
  • The fee is already included, so pay the amount left.

一文で完璧に言おうとせず、「今はこうです」「こう変えてください」と二つに分けるのも有効です。make、put、go、take、do などの基本動詞と、later、again、on top、in the middle のような短い語を組み合わせれば、会話を止めずに説明できます。

しゅみすけ(大山俊輔)

難しい単語が出てこないときは、まず結果を言ってください。そのあと理由や動作を足せば、十分伝わります。

関連表現

金額を「見積もる」の英語表現も合わせて読むと、反対方向の動作や近い場面との違いを整理できます。

よくある質問

一番無難な表現はどれですか?

対象を具体的にして、表の最初の表現を使うのが基本です。ただし、順番・位置・結果が焦点なら二つ目以降が自然です。

仕事のメールでも使えますか?

使えます。目的語、期限、変更後の状態を明示し、依頼では Could you …?、提案では We suggest … などを添えてください。

前置詞を間違えそうなときは?

前置詞を避けられる簡単な二文にします。Take this amount away from the total. のように結果を先に言うと安全です。

まとめ

「差し引く」は、対象と結果によって subtract、deduct、take … off を使い分けます。まず「何をどう変えるか」を決め、動詞・目的語・前置詞を一つの型で覚えましょう。難しい語が出ないときは、基本動詞で結果を説明すれば会話は続けられます。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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