
英語の電話で担当者を指名されても、本人が席にいるとは限りません。「不在です」を直訳しようとして言葉に詰まった経験がある方もいるのではないでしょうか。
まず覚えたい基本形は、次の2つです。
I’m sorry, but Ms. Sato isn’t available right now.
(申し訳ありませんが、佐藤はただいま電話に出られません)
I’m afraid Mr. Tanaka is away from his desk at the moment.
(あいにく、田中はただいま席を外しております)
英語では、単に「いません」と言うだけでなく、会議中・外出中・別の電話中など、状況に合う表現を選びます。この記事では、不在を伝えたあとに必要な「戻り時間」「折り返し」「伝言」まで、電話の流れに沿って紹介します。
Contents
「担当者は不在です」の基本表現
isn’t available:今は電話に出られない
available は「対応できる・手が空いている」という意味です。理由を細かく説明せず、丁寧に「ただいま電話に出られません」と伝えられるため、ビジネス電話で幅広く使えます。
I’m sorry, but Ms. Sato isn’t available right now.
(申し訳ありませんが、佐藤はただいま電話に出られません)
I’m afraid he’s not available at the moment.
(あいにく、彼はただいま電話に出られません)
I’m sorry, but … や I’m afraid … を添えると、相手の希望に沿えないことをやわらかく伝えられます。ここでの I’m afraid は「怖い」ではなく、「あいにく」「残念ながら」というクッション表現です。
isn’t in:社内・事務所にいない
Mr. Lee isn’t in right now.
(リーはただいま社内におりません)
She’s not in the office today.
(彼女は本日出社しておりません)
not in は職場にいないことを表します。ただし、不在の理由が分かる場合は、次に紹介する具体的な表現のほうが親切です。
away from one’s desk:席を外している
She’s away from her desk at the moment.
(彼女はただいま席を外しております)
He has stepped away from his desk.
(彼は少し席を外しております)
一時的にデスクを離れている場合に使います。step away は「少しその場を離れる」というニュアンスです。
不在の理由を英語で伝える

会議中です
She’s in a meeting right now.
(彼女はただいま会議中です)
He’s in a meeting until 3 p.m.
(彼は午後3時まで会議中です)
「会議に出席中」は通常 in a meeting と言います。終了予定が分かれば、until 3 p.m. のように添えましょう。
別の電話に出ています
He’s on another call at the moment.
(彼はただいま別の電話に出ております)
She’s on the phone right now.
(彼女はただいま電話中です)
ビジネス電話では on another call が明確です。「電話中」を calling としない点に注意しましょう。
外出中です
She’s out of the office at the moment.
(彼女はただいま外出しております)
He’s out on business today.
(彼は本日、仕事で外出しております)
out of the office はオフィスにいない状態を広く表します。仕事で外出していることを明示するなら out on business が使えます。
本日は休みです・休暇中です
She’s off today.
(彼女は本日休みです)
He’s on leave this week.
(彼は今週休暇を取っております)
She’s on vacation until Friday.
(彼女は金曜日まで休暇中です)
off today は日常的で自然な「今日は休み」、on leave は会社が認めた休暇全般に使えるやや改まった表現です。on vacation は旅行などを伴う休暇にもよく使われます。
すでに退社しました
He’s left for the day.
(彼は本日はすでに退社しました)
She’s already gone home.
(彼女はすでに帰宅しました)
left for the day は「今日の勤務を終えて退社した」という意味です。単に He left. と言うより状況が伝わります。
担当者が戻る時間を伝える
不在を伝えたあと、戻る予定が分かるなら続けて案内するとスムーズです。
She’ll be back around 2 p.m.
(彼女は午後2時ごろ戻る予定です)
He should be back in about 30 minutes.
(彼は30分ほどで戻ると思います)
She’s expected back tomorrow morning.
(彼女は明日の午前中に戻る予定です)
I’m not sure when he’ll be back.
(彼がいつ戻るかは分かりかねます)
予定が確定していないのに will で断定するのは避け、should be back(戻る見込みです)や is expected back(戻る予定です)を使うと安全です。
折り返し電話を提案する
日本語の「折り返し」は、英語では call someone back を使います。
Would you like her to call you back?
(彼女から折り返しお電話いたしましょうか)
May I ask him to call you back?
(彼から折り返すよう申し伝えましょうか)
I’ll ask her to return your call.
(彼女から折り返すよう申し伝えます)
Could I have your phone number, please?
(お電話番号をいただけますか)
return your call も「折り返し電話する」という、ややフォーマルな表現です。連絡先を聞くときは、番号を復唱して確認しましょう。
Let me repeat that: 03-1234-5678. Is that correct?
(復唱いたします。03-1234-5678でよろしいでしょうか)
伝言を受ける・残すときのフレーズ
伝言を受ける側
May I take a message?
(伝言を承りましょうか)
Would you like to leave a message?
(伝言を残されますか)
May I have your name and company name, please?
(お名前と会社名をいただけますか)
Could you tell me what this is regarding?
(ご用件を伺ってもよろしいでしょうか)
I’ll make sure she gets your message.
(必ず彼女に伝言をお伝えします)
What is this regarding? は「どのようなご用件でしょうか」というビジネス向けの表現です。相手が詳細を話したくない場合は無理に聞かず、氏名・会社名・電話番号・折り返し希望の有無を確認します。
伝言を残す側
Could you ask him to call me back?
(彼に折り返すよう伝えていただけますか)
Could you tell her that I called?
(私から電話があったと彼女にお伝えいただけますか)
Please tell him it’s urgent.
(緊急だと彼にお伝えください)
No message, thank you. I’ll call again later.
(伝言は結構です。後ほどまた電話します)
電話を取り次ぐときの英語

担当者が対応できる場合は、保留をお願いしてから転送します。
One moment, please.
(少々お待ちください)
Could you hold for a moment, please?
(少々お待ちいただけますか)
I’ll put you through to Ms. Sato.
(佐藤におつなぎします)
I’ll transfer your call now.
(ただいまお電話を転送します)
put someone through to … は「電話を〜につなぐ」という定番表現です。旧記事に見られた put you though はスペルミスで、正しくは put you through です。
電話での hold on の使い方は、こちらの「Hold onの意味と使い分け」でも詳しく解説しています。
相手の名前・会社名を聞き取れないとき
電話では音声だけが頼りです。聞き取れないまま進めず、短い表現で確認しましょう。
May I have your name, please?
(お名前を伺えますか)
Could you say your name again, please?
(もう一度お名前をおっしゃっていただけますか)
Could you spell that for me, please?
(スペルを教えていただけますか)
Could you speak a little more slowly, please?
(もう少しゆっくりお話しいただけますか)
I’m sorry, the line is a little unclear.
(申し訳ありません、少しお電話が聞き取りにくいようです)
名前やメールアドレスの綴りを確実に伝える方法は、「電話で英語のスペルを伝えるフォネティックコードA〜Z一覧」も参考にしてください。
そのまま使える英語の電話会話例
会議中の担当者へ折り返しを依頼する
Caller: Hello, this is John Smith from ABC Trading. May I speak to Ms. Sato?
(ABC Tradingのジョン・スミスです。佐藤さんをお願いできますか)
Receptionist: I’m afraid she’s in a meeting right now. She should be available after 3 p.m.
(あいにく、ただいま会議中です。午後3時以降でしたら対応できる見込みです)
Caller: Could you ask her to call me back?
(折り返すよう伝えていただけますか)
Receptionist: Certainly. May I have your phone number, please?
(かしこまりました。お電話番号をいただけますか)
外出中の担当者に伝言を残す
Caller: Is Mr. Tanaka available?
(田中さんはいらっしゃいますか)
Receptionist: I’m sorry, but he’s out of the office this afternoon. Would you like to leave a message?
(申し訳ありませんが、本日の午後は外出しております。伝言を承りましょうか)
Caller: Yes. Please tell him that the meeting has been moved to Friday.
(はい。会議が金曜日に変更になったとお伝えください)
Receptionist: Certainly. I’ll make sure he gets your message.
(かしこまりました。必ず申し伝えます)
戻り時間が分からない場合
Caller: When will she be back?
(彼女はいつ戻りますか)
Receptionist: I’m not sure when she’ll be back. May I ask her to call you when she returns?
(戻る時間は分かりかねます。戻りましたら折り返すよう申し伝えましょうか)
Caller: Yes, please. Thank you.
(はい、お願いします。ありがとうございます)
初心者はこの5文を覚えれば対応しやすい
まずは次の5文を手元に置いておくと、不意の英語電話にも対応しやすくなります。
1. One moment, please.
(少々お待ちください)
2. I’m sorry, but she’s not available right now.
(申し訳ありませんが、彼女はただいま電話に出られません)
3. Would you like to leave a message?
(伝言を残されますか)
4. May I have your name and phone number, please?
(お名前と電話番号をいただけますか)
5. Could you speak a little more slowly, please?
(もう少しゆっくりお話しいただけますか)
完璧な文章を即座に作るより、「保留する」「不在を伝える」「伝言か折り返しかを確認する」という順番を覚えることが大切です。
まとめ
「担当者は不在です」は、理由を問わず使える isn’t available が便利です。状況が分かる場合は、away from her desk(席を外している)、in a meeting(会議中)、on another call(別の電話中)、out of the office(外出中)などに置き換えましょう。
そのあとに Would you like her to call you back? や May I take a message? を続ければ、丁寧で実務的な対応になります。電話対応全体の流れや、電話をかける側の表現も確認したい方は、「英語の電話対応で使える定番フレーズ」もあわせてご覧ください。










