
仕事で「アクセス権を取り消す」と言いたいとき、日本語を一語ずつ置き換えるだけでは、相手に必要な行動や責任の範囲が伝わらないことがあります。英語では、何を対象にするのか、誰が操作するのか、正式な手続きなのか日常的な連絡なのかを分けて表します。
先に結論を言うと、正式な権限取消には revoke access、日常的な操作説明には remove someone’s access が自然です。 ただし、権限だけを外すのか、共有を解除するのか、アカウント全体を停止するのかで英語が変わります。この記事では、基本表現、語順と前置詞、社内会話、丁寧なメール、簡単な言い換えまで順番に確認します。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
「アクセス権を取り消す」の英語表現を先に比較
| 英語 | 中心の意味 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| revoke access | 正式に権限を取り消す | セキュリティ・管理 |
| remove access | アクセス権を外す | 一般・操作説明 |
| disable an account | アカウントを停止する | IT運用 |
| unshare | 共有を解除する | クラウド・ファイル |

どの表現も日本語では似た訳になりますが、英語では動作の対象と結果が異なります。相手が次に何をすべきか想像できるよう、目的語、担当、期限、理由を必要な範囲で添えましょう。
場面別に見る基本表現
revoke access:正式に権限を取り消す
一度認めた権限を正式に撤回する硬めの表現です。退職、役割変更、期間終了などの手続きに向きます。
Please revoke his access to the finance system.
彼の財務システムへのアクセス権を取り消してください。
Access will be revoked at the end of the contract.
契約終了時にアクセス権を取り消します。
remove access:アクセス権を外す
管理画面でユーザーの権限を削除することを平易に表します。誰のどの対象への権限かを示します。
I removed her access to the shared drive.
彼女の共有ドライブへのアクセス権を削除しました。
Can you remove access for former members?
元メンバーのアクセス権を外せますか。
disable an account:アカウントを停止する
個別のファイル権限ではなく、アカウント全体を使用不能にします。一時停止にも永久停止にも使えるため、期間を明示します。
We disabled the account immediately.
そのアカウントを直ちに停止しました。
The account is temporarily disabled.
アカウントは一時的に無効です。
共有したファイルやフォルダを相手から見えない状態に戻す操作を表します。サービスにより remove from sharing など別表示もあります。
I unshared the folder with the vendor.
取引先とのフォルダ共有を解除しました。
Please remove the public sharing link.
公開共有リンクを削除してください。
表現を選ぶための3つの視点
何を変える、残す、動かすのか
正式な手続きなら revoke、通常の権限削除なら remove、アカウント全体なら disable、ファイル共有の解除なら unshare と分けます。
正式さと責任の範囲
revoke は規程、監査記録、管理者への依頼で自然です。remove は平易ですが、誰の何へのアクセスか具体的にすれば正式メールでも使えます。
目的語を具体的にする
access to the system、user permissions、editing rights、account、sharing link など、取り消す範囲を明示します。
自動詞・他動詞と語順
revoke access / revoke someone’s permission は他動詞です。remove someone’s access to the folder の語順が自然です。deny access は「最初から拒否する」場合にも使われ、既存権限の取消とは焦点が違います。
日本語では「これ、お願いします」のように対象を省けますが、英語の実務連絡では最初に具体的な名詞を置きます。二度目から it、them、this request などへ置き換えると、簡潔さと明確さを両立できます。
前置詞の選び方
権限の対象は access to the system、取消時点は on the employee’s last day、理由は due to a role change などで示します。
社内チャットとフォーマルな表現
社内で短く伝える
Please remove Sam’s access to this folder.
Samさんのこのフォルダへのアクセス権を外してください。
共有済みの案件なら短い一文でも自然です。ただし、似た名前のファイルや複数の担当部署がある場合は、対象名を省かないようにします。
社外・正式記録で伝える
All system access will be revoked when the assignment ends.
任務終了時にすべてのシステムアクセス権を取り消します。
丁寧な表現では、依頼や処理の理由を短く添え、完了後に何を知らせてほしいかまで書くと行き違いを防げます。
そのまま使えるメール例
Subject: Access Revocation for Former Project Members
Please revoke system access for the two former project members listed below. Their assignment ended today. Please confirm once the accounts have been disabled and the shared links removed.
下記2名の元プロジェクトメンバーについて、システムへのアクセス権を取り消してください。本日で担当が終了しました。アカウント停止と共有リンク削除が完了したらご連絡ください。
件名では対象を先に示し、本文は「状況→依頼または対応→次の連絡」の順にします。日本語の結びを直訳するより、Please confirm…、Please let me know… のように次の行動を明示する方が自然です。
日本人が間違えやすいポイント
- cancel access は通常の第一選択ではありません。権限取消には revoke / remove を使います。
- revoke the account としない。取り消すのは access や permission、停止するのは account です。
- remove access to everyone のような曖昧な範囲指定を避け、対象ユーザーとシステムを確認します。
文法上可能な表現でも、システム操作と組織上の手続き、依頼と命令、単なる連絡と正式な記録では意味が変わります。日本語訳だけでなく、動詞と目的語の組み合わせを一まとまりで覚えましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
出てこないときの「しゅみすけ式」簡単な英語
専門用語が出てこないときは、難しい一語を探し続けず、「現在の状態」「してほしい行動」「その結果」を基本動詞で分けます。make、give、take、put、send、check、keep、stop などで十分説明できます。
- Please stop him from using this system.
彼がこのシステムを使えないようにしてください。 - She should not be able to open this folder anymore.
彼女はもうこのフォルダを開けないようにしてください。 - Turn off the account after Friday.
金曜の後にアカウントを停止してください。
revoke が出なくても、stop someone from using、should not be able to、turn off を使って結果を明確に説明できます。
短い会話で練習
A: Does Alex still have access?
Alexさんはまだアクセスできますか。
B: Yes. I’ll remove it after today’s handover.
はい。今日の引き継ぎ後に外します。
A: Please confirm when it’s done.
完了したら知らせてください。
会話では、短い表現を先に言い、必要なら二文目で理由や期限を補足します。完璧な専門用語より、相手が次の行動を判断できる情報の方が重要です。
よくある質問
revoke と suspend の違いは?
revoke は権限を取り消す、suspend は一時停止する意味が中心です。再開予定があるなら suspend が合います。
アクセス権を復旧するは?
restore access、reinstate access、give someone access again などが使えます。
まとめ
「アクセス権を取り消す」は、正式取消には revoke access、一般操作には remove access、全体停止には disable an account を使います。最も一般的な言い方を軸にし、操作、権限、丁寧さ、対象の違いに応じて別表現へ切り替えましょう。
専用語が思い出せなくても、知っている基本動詞で目的と結果を二文に分ければ対応できます。短くても具体的な英語を使うことが、誤解の少ない仕事のコミュニケーションにつながります。










