
「運よく助かった」「思いがけない好機が来た」「不幸だと思った出来事が幸運に変わった」「不利な状況を乗り越えた」。英語には、運、偶然、巡り合わせ、挑戦を表すイディオムが豊富にあります。
このページでは、幸運が訪れる、偶然が重なる、好機をつかむ、リスクを取る、不利を覆す、悪い出来事の中に幸運を見つけるという流れで整理します。努力による成功と、本人には制御しにくい運の違いにも注目しましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
運・偶然・チャンスの英語イディオム一覧
| 場面 | 表現 | 意味 |
|---|---|---|
| 思いがけない好機 | a lucky break | 偶然訪れた成功への好機 |
| 運よく成功 | luck out | 思いがけず運よくうまくいく |
| 初心者の幸運 | beginner’s luck | 初心者が偶然よい結果を出すこと |
| 三度目の正直 | Third time’s the charm. | 三回目には成功する |
| 挑戦する | take a chance | 結果が不確実でも思い切って試す |
| 信じて踏み出す | take a leap of faith | 確証がなくても信じて行動する |
| 不利を越える | against all odds | あらゆる不利や困難にもかかわらず |
| 幸運な展開 | a blessing in disguise | 不幸に見えたが結果的に幸運なこと |
| 悪い中の希望 | Every cloud has a silver lining. | 悪い出来事にもよい面がある |
| 幸運を祈る | cross your fingers | うまくいくよう願う |
| 幸運が続くように | knock on wood | よい状態が壊れないよう願う |
| 予測不能な運命 | Fortune is unpredictable. | 幸不幸は簡単に予測できない |
| 間一髪 | saved by the bell | ぎりぎりのところで窮地を免れる |
| 一度きりの好機 | a once-in-a-lifetime opportunity | 人生で一度あるかどうかの機会 |
幸運が訪れる表現
a lucky break:思いがけない好機
break には流れを変えるきっかけという感覚があります。a lucky break は、偶然の紹介、欠員、発見などが成功への入口になることです。Getting that small role was her lucky break. なら「その小さな役を得たことが、彼女にとって幸運な転機だった」です。
宝くじのような単発の幸運だけでなく、その後の成功へつながる「機会」に重点があります。
luck out:運よくうまくいく
アメリカ英語の口語で、予想外に都合のよい結果になることです。We lucked out and found the last available room. は「運よく最後の空室を取れた」。過去形 lucked out がよく使われます。
beginner’s luck:ビギナーズラック
経験のない初心者が、最初の挑戦で偶然よい結果を出すことです。I won my first game, but it was probably beginner’s luck. のように、成果を謙遜して説明できます。他人へ使うと実力を認めていない響きが出るため注意が必要です。
好機へ踏み出す表現
take a chance:思い切って試す
chance は「機会」であると同時に「結果が読めない可能性」です。take a chance は失敗の可能性を承知で行動すること。I took a chance and applied for the position. は「思い切ってその職に応募した」です。
take a leap of faith:信じて大きく踏み出す
take a chance より、証拠や保証が少ない中で信頼や信念を頼りにする響きが強くなります。起業、移住、結婚、大きな転職など、人生の重要な選択に向きます。
Third time’s the charm.:三度目にはうまくいく
二度失敗しても、三度目には魔法のように成功するという励ましです。日本語の「三度目の正直」に近く、再挑戦する人へ明るく声をかけられます。
不利や困難を覆す
against all odds:あらゆる不利にもかかわらず
odds は勝算や可能性です。成功の見込みが非常に低い状況を覆して結果を出すときに使います。Against all odds, the small team reached the final. は「あらゆる不利を乗り越え、小さなチームが決勝へ進んだ」です。
偶然だけでなく、困難に抵抗した努力や粘り強さも感じさせます。単なる luckily より物語性の強い表現です。
saved by the bell:間一髪で救われる
ボクシングで劣勢の選手がラウンド終了のベルに救われることから、答えに困っている時に電話が鳴る、締め切り直前に条件が変わるなど、外部の出来事によってぎりぎり窮地を免れることを表します。

悪い出来事の中に幸運を見つける
a blessing in disguise:不幸に見えた幸運
disguise は変装です。最初は悪い出来事の姿をしていたものが、後から振り返ると恵みだったと分かる表現です。Missing that flight was a blessing in disguise because I met my future business partner. のように、結果が判明した後で使います。
Every cloud has a silver lining.:悪いことにもよい面がある
暗い雲の縁が太陽の光で銀色に輝くことから、困難にも希望や利点が隠れているという励ましです。a blessing in disguise は特定の出来事が実際に幸運へ変わったこと、silver lining は悪い状況の中にもよい面を探す見方です。
Fortune is unpredictable.:幸不幸は予測できない
よい出来事が悪い結果へ、悪い出来事がよい結果へ変わることもあり、現在の出来事だけで最終的な幸不幸を判断できないという考えです。長い時間軸で運を見る表現です。
幸運を願う表現
cross your fingers:うまくいくよう願う
人差し指と中指を交差させるしぐさとともに、試験、面接、天気、抽選など結果を待つ場面で使います。Keep your fingers crossed for me. は「うまくいくよう祈っていて」です。
knock on wood:幸運が続きますように
現在うまくいっていることを話した直後、運を壊さないよう木をたたく習慣です。これからの成功を願う cross your fingers に対し、knock on wood は今ある幸運の継続を願います。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換える「しゅみすけ式」
| 表現 | 簡単な英語 |
|---|---|
| a lucky break | an unexpected good opportunity |
| luck out | be unexpectedly lucky |
| beginner’s luck | luck on your first try |
| take a chance | try even if you may fail |
| against all odds | succeed although it seems impossible |
| a blessing in disguise | something bad that becomes good |
| cross your fingers | hope for a good result |
使い分けは「偶然か、行動か、結果か」
偶然の好機は a lucky break、思いがけず運よくいったなら luck out、初心者の最初の成功なら beginner’s luck。自分で不確実な一歩を選ぶなら take a chance や take a leap of faith です。
不利を覆した結果は against all odds、悪い出来事が後から幸運になったなら a blessing in disguise。これからの結果を願うなら cross your fingers、現在の幸運の継続を願うなら knock on wood を選びます。
まとめ
運・偶然・チャンスのイディオムは、幸運を待つだけでなく、好機を見つけ、リスクを取り、不利を乗り越え、結果を別の角度から見る流れを表します。自分が制御できた部分と偶然だった部分を分けて、最も近い表現を選びましょう。
努力による成功や失敗を表す場合は、成功・失敗・努力の英語イディオム一覧もご覧ください。
短い会話で運と行動を分ける
A: How did you get the interview?
B: A former colleague recommended me. It was a lucky break.
A: Are you going to take the job?
B: I’m not sure, but I may take a chance.
「どうやって面接の機会を得たの?」「元同僚が推薦してくれたんだ。思いがけない好機だった」「その仕事を受けるの?」「まだ分からないけれど、思い切って挑戦するかも」という会話です。訪れた偶然が a lucky break、その後に本人が選ぶ行動が take a chance です。
運の表現で注意したいこと
他人の成功を beginner’s luck や luck out だけで説明すると、努力や能力を軽視しているように聞こえる場合があります。You did a great job—and you had a little beginner’s luck too. のように、まず成果を認めると柔らかくなります。
against all odds は単に「運がよかった」ではありません。不利な条件がありながら、努力、粘り、支援などによって成功した物語を表します。結果だけでなく、何が不利だったのかを前後で示すと自然です。
FAQ:chanceとopportunityの違いは?
opportunity は何かを実現できる好機です。chance は好機のほか、起こる可能性やリスクも表します。そのため take a chance には「失敗するかもしれないが試す」という意味が生まれます。
FAQ:幸運を祈るときは何と言う?
これから試験や面接を受ける人には Good luck! や I’ll keep my fingers crossed. が自然です。よい状態が今後も続いてほしいときは knock on wood を使います。
イディオム全体の分類とテーマ別の入口はイディオムとは?英語でよく使う表現20選・テーマ別一覧、個別表現を頭文字から探す場合は英熟語一覧1435選をご覧ください。










