
a blessing in disguise は、「最初は悪いことに見えたが、結果的には幸運だったもの・出来事」という意味の英語イディオムです。
予定のキャンセル、失敗、不採用など、その瞬間はがっかりしたものの、あとから振り返ると別の良い結果につながっていた。そんな正体が見えるまで幸運だと分からなかった出来事に使います。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
a blessing in disguiseの意味
a blessing in disguise = 不幸に見えたが、結果的には幸運だったもの/災い転じて福となった出来事
blessing は「恵み・ありがたいもの」、in disguise は「変装して・正体を隠して」という意味です。
最初から良い出来事だと分かっているものには使いません。時間がたって意外な利点や良い結果が分かり、「あれは実は幸運だった」と再評価するときに自然です。
Losing that job was a blessing in disguise.
あの仕事を失ったことは、結果的には幸運でした。
直訳から実際のニュアンスを理解しよう

直訳は「変装した祝福」です。ここでの disguise は、本当の姿がすぐには分からないように外見を変えることです。
- 直訳:祝福・幸運が別の姿に変装している
- 実際のニュアンス:悪い出来事に見えていたが、あとで良い結果をもたらしたと分かる
たとえば、乗る予定だった電車に遅れ、そのおかげで駅で昔の友人に偶然会えたとします。「乗り遅れた」という悪い外見の下に、「大切な再会」という幸運が隠れていたイメージです。
よく使う形と文法
be a blessing in disguise
最も基本的なのは、出来事を主語にして be a blessing in disguise と言う形です。
The cancellation turned out to be a blessing in disguise.
そのキャンセルは、結果的にはかえって幸運でした。
It may be a blessing in disguise.
それは、あとになれば幸運だったと分かるかもしれません。
主語には出来事や状況を置く
losing the apartment、the delay、her rejection のような、一見よくない出来事を主語に置けます。
Missing that flight was a blessing in disguise.
あの便に乗り遅れたことは、結果的には幸運でした。
aを忘れない
blessing はここでは数えられる名詞なので、基本形は a blessing in disguise です。It was blessing in disguise. とはしません。
自然な例文
仕事
Not getting the promotion was a blessing in disguise because it pushed me to find a better job.
昇進できなかったことは、もっと良い仕事を探すきっかけになったので、結果的には幸運でした。
The project delay may be a blessing in disguise. We have time to fix the design.
プロジェクトの遅れは、かえって幸いかもしれません。デザインを修正する時間ができます。
恋愛・人間関係
That breakup was a blessing in disguise. I learned what I really wanted from a relationship.
あの別れは、結果的には幸運でした。自分が恋愛に何を求めているのか分かりました。
海外旅行
The rainy day was a blessing in disguise—we found a wonderful little museum.
雨の日は、かえって幸運でした。すてきな小さな博物館を見つけたのです。
家庭・暮らし
Our broken oven was a blessing in disguise. We finally remodeled the old kitchen.
オーブンが壊れたことは、結果的には幸運でした。ようやく古いキッチンを改装できました。
学校・学習
Failing the first test was a blessing in disguise because it changed the way I studied.
最初のテストに落ちたことは、勉強方法を変えるきっかけになったので、結果的には幸運でした。
ネイティブが感じるニュアンス
この表現には、出来事を見る視点が「当時」から「今」へ変わった感覚があります。
- 当時:最悪だ、残念だ、困った
- あとから:あれがあったから今の良い結果につながった
過去を前向きに振り返るときによく使います。一方、つらい出来事の直後に他人へ It’s a blessing in disguise. と断定すると、気持ちを軽く扱っているように聞こえることがあります。
まだ結果が分からない段階なら、Maybe it’ll turn out to be a blessing in disguise.(もしかすると結果的には幸運になるかもしれないね)のように、maybe を添えると柔らかくなります。
silver liningとの違い
| 表現 | 中心の意味 | 見方 |
|---|---|---|
| a blessing in disguise | 悪い出来事自体が、結果的に良いものだった | 出来事全体を再評価する |
| a silver lining | 悪い状況の中にも一つの良い面がある | 状況内の利点を見つける |
Losing my job was a blessing in disguise.
失業したこと自体が、結果的には幸運だった。
The silver lining is that I have more time with my family.
せめてもの良い点は、家族と過ごす時間が増えたことです。
silver lining は、状況全体を「幸運だった」とまでは言わず、その中の明るい一面を取り出す表現です。
just as wellとの違い
just as wellの意味・使い方は、「〜しておいてよかった」「結果的にそれでよかった」と、その場の結果を評価する表現です。
It’s just as well we left early.
早く出ておいてよかったです。
a blessing in disguise は、最初は災難・失敗のように見えた出来事が、のちに大きな良い結果を生んだという物語性があります。
日本語のことわざと完全に同じ?
「災い転じて福となす」に近いですが、日本語のことわざには、災いを自分の工夫で良い方向へ転じるという意味合いもあります。a blessing in disguise は、自分が意図的に転換したかどうかより、あとで幸運だったと判明することに焦点があります。
また、「人間万事塞翁が馬」は幸・不幸が予測できないという、より広い人生観を表します。詳しくは「人間万事塞翁が馬」の英語表現で解説しています。
しゅみすけ(大山俊輔)
日本人が間違えやすいポイント
disguiseは「変装させる」ではなくin disguiseで覚える
この定型表現では in disguise が「変装して・正体を隠して」という状態を表します。語順を変えて a disguised blessing とするより、定番の a blessing in disguise をそのまま覚えましょう。
良い結果が分かってから使うのが基本
単に「今は悪いけど前向きに考えよう」という意味ではありません。実際に良い結果へつながったことが分かっていると、最も自然です。
人よりも出来事に使う
通常は出来事・状況・変化について使います。人を直接 He is a blessing in disguise. と表すと文脈が分かりにくくなりやすいため、Meeting him was a blessing in disguise. のように出来事を主語にすると明確です。
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
- It looked bad, but it turned out well.
悪いことに見えましたが、結果はよくなりました。 - Something good came from it.
そこから良いことが生まれました。 - It was actually good for me.
実は私にとって良いことでした。 - I’m glad it happened now.
今では、それが起きてよかったと思います。
まとめ
- a blessing in disguise は「悪いことに見えたが、結果的には幸運だったもの」
- 直訳は「変装した祝福」で、良い正体が悪い外見の下に隠れているイメージ
- be a blessing in disguise の形で出来事・状況を主語にする
- a silver lining は悪い状況の中にある一つの良い面
- つらい出来事の直後なら、maybe を添えて可能性として伝えると柔らかい
- 難しければ It looked bad, but it turned out well. と言い換えられる
ほかの定番表現は、英熟語・定型表現のまとめでも紹介しています。











