
「あの人を味方にしたい」「上司をこちらの味方につける」「反対していた人を味方にする」。日本語ではどれも「味方にする」と言えますが、英語では、説得して支持を得るのか、こちら側についてもらうのか、長期的な協力関係を作るのかによって表現が変わります。
最も広く使いやすいのは win someone over です。ただし、単に「こちら側についてもらう」なら get someone on your side、協力者・同盟者にするなら make an ally of someone が自然です。
Contents
先に結論:「味方にする」の基本表現
| 英語 | 中心の意味 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| win someone over | 説得や魅力で支持を得る | 反対・中立だった人の考えを変える |
| get someone on your side | こちら側についてもらう | 意見対立、交渉、社内調整 |
| make an ally of someone | 人を協力者・同盟者にする | 長期的な仕事・人間関係 |
| bring someone on board | 計画に賛同・参加してもらう | プロジェクト、提案、組織 |
We need to win her over.
彼女を説得して味方にする必要があります。
Try to get your manager on your side.
上司を味方につけるようにしてみて。
It’s better to make an ally of him.
彼は味方にしておいたほうがいいです。
しゅみすけ(大山俊輔)
win someone over:説得して支持を得る
win someone over は、最初は反対していた人や決めかねていた人の気持ちを、説明・行動・人柄などによってこちらへ動かす表現です。「説得して味方にする」「心をつかむ」に近いニュアンスがあります。
Her honest answer won me over.
彼女の正直な答えを聞いて、私は彼女の味方になりました。
We won the client over with a simple proposal.
私たちは分かりやすい提案で顧客の支持を得ました。
He eventually won his coworkers over.
彼は最終的に同僚たちを味方につけました。
語順は win+人+over が基本です。代名詞では win her over のように、herをwinとoverの間に置きます。
- win over her より win her over
- win them over(彼らを味方にする)
- win the audience over(聴衆の支持を得る)
get someone on your side:こちら側についてもらう
get someone on your side は、「相手を自分たちの側につける」という構図が見えやすい表現です。仕事の調整や議論など、立場が分かれる場面でよく使われます。
We should get Maya on our side first.
まずマヤを私たちの味方につけたほうがいいです。
How can I get the team on my side?
どうすればチームを味方につけられますか?
If we get finance on our side, the plan may move faster.
経理を味方につけられれば、計画はもっと早く進むかもしれません。
「私の味方」は on my side、「私たちの味方」は on our side です。相手に直接「私の味方でいて」と言うなら Be on my side. よりも、場面によって I need you on my side.(あなたに味方でいてほしい)のほうが自然です。
make an ally of someone:協力者にする
ally は「同盟者・協力者」です。make an ally of someone は、その人と協力関係を作ることに焦点があります。日常会話では少し硬めですが、職場・組織・政治的な文脈では便利です。
Make an ally of the person who knows the system best.
その仕組みに最も詳しい人を味方にしましょう。
She made an ally of her former rival.
彼女はかつてのライバルを味方にしました。
Don’t make an enemy of him. Make an ally of him.
彼を敵に回さず、味方にしなさい。
make someone an ally も文法的には可能ですが、make an ally of someone のほうが「その人を協力者という立場にする」という意味をはっきり出せます。

bring someone on board:計画に賛同してもらう
仕事で「この人にも企画へ賛成してもらい、味方にしたい」という場合は bring someone on board が自然です。単に人を採用する意味でも使われますが、提案や方針への賛同を得る意味でも使えます。
We need to bring the sales team on board.
営業チームにも賛同してもらう必要があります。
Once we brought her on board, the project moved forward.
彼女を味方につけると、プロジェクトが前に進みました。
Can you help me bring everyone on board?
全員の賛同を得るのを手伝ってくれますか?
人ではなく「状況を味方にする」場合
日本語では「時間を味方にする」「経験を味方につける」「逆境を味方にする」のようにも言います。この場合、人を説得するわけではないため、win overは使いません。
| 日本語 | 自然な英語 |
|---|---|
| 時間を味方につける | use time to your advantage |
| 経験を味方にする | use your experience to your advantage |
| 状況を味方につける | turn the situation to your advantage |
| 運を味方につける | have luck on your side |
We can use time to our advantage.
私たちは時間を味方につけることができます。
She turned the difficult situation to her advantage.
彼女は難しい状況を自分に有利に変えました。
日常・仕事・人間関係での例文
日常・人間関係
I wasn’t sure about him at first, but he won me over.
最初は彼のことをどう思うか決めかねていましたが、結局彼を支持するようになりました。
Don’t pressure her. Give her time to come around.
彼女に圧力をかけないで。考えが変わる時間をあげて。
I want your parents on our side.
あなたのご両親にも私たちの味方でいてほしいです。
仕事
We need to win the decision-makers over.
意思決定者たちの支持を得る必要があります。
Let’s get HR on our side before the meeting.
会議の前に人事を味方につけましょう。
Her data helped bring senior management on board.
彼女のデータのおかげで、経営陣の賛同を得られました。
A good explanation can win skeptical clients over.
よい説明があれば、疑っている顧客からも支持を得られます。
短い会話例
A: Ken still doesn’t support the plan.
ケンはまだその計画を支持していません。
B: Give me a chance to win him over.
彼を説得して味方につける機会をください。
A: Do we have anyone in finance on our side?
経理に味方はいますか?
B: Not yet, but I’ll talk to Yuki today.
まだですが、今日ユキに話してみます。
日本人が間違えやすい言い方
make someone my side は使わない
日本語の「人を自分側にする」につられて make him my side とすると不自然です。
- × make him my side
- ○ get him on my side
- ○ win him over
make someone a friend は意味がずれることがある
make friends with someone は「友達になる」であり、必ずしも意見や計画の味方にすることではありません。「仕事上の協力者にする」なら make an ally of someone のほうが正確です。
win someone は「相手に勝つ」ではない
「相手に勝つ」は通常 beat someone です。win someone over は句全体で「相手の支持を得る」という意味になります。overを落とさないようにしましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
この表現を知らなければ、どう言えばいい?
難しい表現が出てこなければ、中学英語に近い言い方で状況をそのまま説明できます。
I want her to support us.
彼女に私たちを支持してほしいです。
I want him to agree with our plan.
彼に私たちの計画へ賛成してほしいです。
We need her help.
私たちには彼女の助けが必要です。
I hope he will work with us.
彼が私たちと協力してくれるといいです。
これらは「味方にする」を一語で訳してはいませんが、何をしてほしいのかが明確なので十分に伝わります。特に日常会話では、無理にallyを使うより自然なこともあります。
FAQ
「彼を味方にする」は英語で?
説得して支持を得るなら win him over、こちら側についてもらうなら get him on our side が自然です。
「味方につける」と「味方にする」は英語で違いますか?
英語では大きく分ける必要はありません。どちらも文脈に応じて win someone over や get someone on your side を使えます。
「上司を味方につける」はどう言いますか?
get your boss on your side が分かりやすい表現です。提案への賛同を得るなら bring your boss on board も使えます。
「敵を味方にする」は英語で?
turn an enemy into an ally が自然です。変化前と変化後をはっきり見せる表現です。
allyの発音は?
名詞のallyは一般に「アライ」に近い発音です。an ally で「味方・同盟者」を表します。
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まとめ
「味方にする」は、相手の気持ちを変えて支持を得るなら win someone over、こちら側についてもらうなら get someone on your side、協力者にするなら make an ally of someone、企画への賛同を得るなら bring someone on board と言い分けます。
迷ったときは、まず I want her to support us. のように「誰に何をしてほしいか」を簡単な英語で説明すれば、意図はしっかり伝わります。










