
timeは「時間」だから数えられない名詞だと習います。しかし、英語ではa timeやthree timesも普通に使われます。
結論からいうと、timeは途切れず流れる時間や使える時間量として見ると不可算名詞です。一方、ある出来事・機会・時期として区切るとa time、同じ出来事が起きた回数を数えるとtimesになります。
- I don’t have time.:時間がありません
- There was a time when I lived in London.:ロンドンに住んでいた時期がありました
- I’ve been there three times.:そこへ3回行ったことがあります
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
結論:time・a time・timesの違い
| 形 | 中心的な見方 | 例 |
|---|---|---|
| time | 流れる時間・時間量 | We need more time. |
| a time | ある一回・ある時期・設定した時刻 | There was a time when… |
| times | 出来事が起きた回数 | I called three times. |
現実の「時間」が別のものに変化するわけではありません。話し手が時間を連続した流れとして見せるか、一区切りの出来事として切り出すかが違います。
不可算のtime:流れる時間や使える時間量
何かをするための時間、過ぎていく時間、時間の余裕などを表すtimeは、通常そのまま一つ、二つとは数えません。
- Do you have time?
時間はありますか? - I need more time.
もう少し時間が必要です。 - We spent a lot of time talking.
私たちは長い時間話しました。 - Time goes by quickly.
時間は早く過ぎていきます。
このtimeは水のように連続して広がる量として捉えられます。そのため、通常はa timeとして一個を取り出しません。
| 自然な表現 | 避けたい表現 |
|---|---|
| some time | a time(単なる時間量の意味では不可) |
| much time | many times(時間量の意味では別物) |
| a little time | a few times(回数の意味になる) |
| a lot of time | a lot of times(何回も、の意味になる) |
I don’t have much time.は「あまり時間がない」、I haven’t been there many times.は「そこへあまり何回も行っていない」です。muchとmanyで、時間量と回数が切り替わります。
イメージで見る:時間に輪郭をつけると数えられる
timeの使い分けは、一本の時間軸をどう切り取るかで考えると整理しやすくなります。

- time:境界をつけず、時間の流れ・量を見る
- a time:ある出来事や時期を一つの枠で囲む
- times:囲んだ出来事が何回あるか数える
ここでは学習者が理解しやすい見方として「輪郭」で説明しています。すべての用法が機械的に一つの図だけで決まるわけではありませんが、冠詞や複数形が現れる理由を考える土台になります。
しゅみすけ(大山俊輔)
a time:ある一回・ある時期を切り出す
There was a time when…:〜だった時期がある
There was a time when I wanted to quit.
辞めたいと思っていた時期がありました。
長い人生の時間軸から、「辞めたいと思っていた時期」を一つの区間として切り出しています。
Choose a time:時刻を一つ決める
Let’s choose a time for the meeting.
会議の時間を決めましょう。
ここでは候補となる時刻・時間帯の中から、一つを選ぶ感覚です。
Have a good time:楽しい時間を過ごす
We had a great time at the party.
パーティーでとても楽しく過ごしました。
パーティーで過ごした一まとまりの経験を、a good timeとして切り出しています。単なる時間量ではなく、質を持った一場面です。
times:出来事が起きた回数を数える
同じ行為や出来事が何回起きたかを数えるとき、timeは可算名詞になります。
- once/one time:1回
- twice/two times:2回
- three times:3回
- many times:何度も
I called her three times.
彼女に3回電話しました。
How many times have you watched this movie?
この映画を何回見ましたか?
電話や映画を見るという出来事が一回ずつ区切られ、それを並べて数えています。
some time・sometime・sometimesの違い
timeの周辺では、スペースの有無でも意味が変わります。
| 形 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| some time | ある程度の時間 | It took some time. |
| sometime | いつか | Let’s meet sometime. |
| sometimes | ときどき | I sometimes walk to work. |
It took some time.
少し時間がかかりました。
Call me sometime.
いつか電話してください。
I sometimes work from home.
私はときどき在宅勤務をします。
特にsome timeは、不可算のtimeにsomeがついた「いくらかの時間」です。sometimesは一語の頻度副詞なので、文法上は別の単語として扱います。
timeとtimesで意味が変わる表現
a lot of timeとa lot of times
- I spent a lot of time there.
そこで長い時間を過ごしました。 - I went there a lot of times.
そこへ何度も行きました。
前者は滞在時間の量、後者は行った回数です。
the first time:初めての一回
This is the first time I’ve tried it.
これを試すのは初めてです。
複数ある可能性のある経験の中から、最初の一回へ焦点を合わせています。
at times:ときどき
It can be difficult at times.
ときどき難しいことがあります。
at timesは「いくつかの時点では」という見方から、「ときどき」を表します。詳しい違いは、at timesとsometimesの違いで解説しています。
timesが「時代・状況」を表すこともある
timesは回数だけでなく、複数の時期やその時代の状況を表すことがあります。
- modern times:現代
- hard times:苦しい時期
- Times have changed.:時代は変わりました
これは「3回、4回」という単純な回数ではありません。異なる時期・時代の局面を複数のまとまりとして見る用法です。
日本人がtimeの可算・不可算で迷いやすい理由
日本語では、「時間」「時」「回」を文脈に応じて使い分けます。一方、英語ではtime一語がそれらの領域をまたぎます。
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| 時間がない | I don’t have time. |
| 楽しい時間を過ごした | I had a good time. |
| 3回行った | I went three times. |
| そういう時期があった | There was a time when… |
日本語訳だけを見ると、どれも「時間・時・回」に分かれているため、同じtimeがなぜ形を変えるのか見えにくくなります。英語では、時間の流れに境界を置くかどうかが形に現れます。
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ:流れを見るか、場面を切り出すか
- 流れる時間・時間量なら不可算のtime
- ある一回・時期・設定した時間ならa time
- 回数を数えるならtimes
- much timeは時間量、many timesは回数
- 時間に輪郭をつけると、可算名詞として扱える
可算・不可算、冠詞、単数・複数のほかの疑問は、英語の名詞・冠詞・数の疑問一覧から探せます。
「時間がない」を会話でどう言い分けるかは、I don’t have time.と似た表現の違いも参考になります。
対象の切り取り方という共通原理は、be-rize.comの可算名詞と不可算名詞の違い|数えられるかより「どう切り取るか」で体系的に解説しています。










