
「私におすすめを提案して」と言いたくて、Can you suggest me a good restaurant?としていませんか。
日本語では「私に店を提案する」と言うため、tell meやgive meと同じように、suggestの直後へ人を置きたくなります。しかし、標準的な英語ではこの語順は不自然です。
Can you suggest me a good restaurant?- Can you suggest a good restaurant?
- Can you suggest a good restaurant to me?
- Can you recommend a good restaurant?
suggestは、まず「提案する内容」を前へ出す動詞です。提案を受ける人を直接目的語として置く動詞ではありません。そのため、suggestの直後には名詞・動名詞・that節など、アイデアの中身が来ます。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
結論:suggestの直後は「人」ではなく「提案内容」
| 形 | 例 | 見せる内容 |
|---|---|---|
| suggest+名詞 | She suggested a new plan. | 何を提案したか |
| suggest+doing | She suggested leaving early. | どんな行動を提案したか |
| suggest+that節 | She suggested that we leave early. | 誰が何をする案か |
| suggest+名詞+to+人 | She suggested the plan to me. | 提案内容を誰へ示したか |
つまり、英語の基本順序は次のようになります。
提案する人 → suggest → 提案内容 → 必要なら受け手
She suggested the plan to me.では、the planがsuggestの直接目的語です。meはtoを通して追加される受け手であり、suggestの直後に置かれる相手ではありません。
学校文法ではどう説明される?
学校文法では、suggestは「人を二つ目の目的語として取る第4文型SVOOでは使わない」と説明できます。
- give me an idea:SVOO(人→物)
- tell me the answer:SVOO(人→内容)
suggest me an idea:この意味ではSVOOにしない- suggest an idea to me:SVO+to+人
giveやtellは、「受け手へ物・情報を渡す」という出来事を作りやすい動詞です。受け手を動詞のすぐ後ろへ置けます。一方、suggestは「ある内容を候補・案として差し出す」ことへ焦点があります。まず案そのものを目的語にします。
これは「suggestの後ろに人を置いてはいけない」という文字列だけの禁止ルールではありません。その人が提案の受け手なのか、それとも提案・推薦される対象そのものなのかで構造が変わります。
suggest meが不自然になる景色
Can you suggest me a good restaurant?を、英語の語順どおりに読んでみます。
suggestの直後にmeがあると、meが「提案内容」または「候補として挙げられる対象」の席へ入りそうになります。しかし、言いたいのは「私を候補として推薦して」ではなく、「私にレストランを提案して」です。
そのため、提案内容であるa good restaurantを先に置きます。
- Can you suggest a good restaurant?
- Can you suggest a good restaurant to me?
会話の状況から「誰への提案か」が明らかな場合、to meは省くほうがすっきり自然です。相手に質問している時点で、提案の受け手が自分だと分かるからです。

suggestの代表的な4つの形
1.suggest+名詞:案そのものを置く
- He suggested a different route.
彼は別のルートを提案しました。 - Can you suggest a good book?
何かよい本をすすめてもらえますか。 - She suggested several improvements.
彼女はいくつかの改善案を出しました。
名詞は、提案として差し出すアイデア・選択肢です。受け手を明示するなら、後ろへto+人を加えられます。
He suggested a different route to us.
彼は私たちに別のルートを提案しました。
2.suggest doing:行動を一つの案として出す
- I suggest taking a taxi.
タクシーで行くのがよいと思います。 - She suggested meeting after lunch.
彼女は昼食後に会うことを提案しました。 - They suggested waiting a few days.
彼らは数日待つことを提案しました。
doingは、行動をひとまとまりの案として扱います。ただし、この形だけでは誰がその行動をするのかを明示しません。文脈上、話し手を含む人たちが行うと分かる場面でよく使われます。
3.suggest that+主語+動詞:行動する人まで示す
- I suggest that we take a taxi.
私たちはタクシーで行くのがよいと思います。 - She suggested that he talk to his manager.
彼女は彼が上司に相談するよう提案しました。 - They suggested that the meeting be postponed.
彼らは会議を延期するよう提案しました。
that節を使うと、「誰が何をする案なのか」を一つの文として入れられます。特にアメリカ英語では、suggest that he talkのように、三人称単数でも動詞の原形を使う形が一般的です。イギリス英語ではshouldを伴う形も使われます。
She suggested that he should talk to his manager.
4.suggest+疑問詞節:方法や選択肢を示す
- Can you suggest where we should go?
どこへ行けばよいか提案してもらえますか。 - Could you suggest how I can improve this?
どう改善できるか教えてもらえますか。
whereやhowから始まるまとまり全体が、suggestされる内容になります。
しゅみすけ(大山俊輔)
I suggest you take …はなぜ正しい?
I suggest you take a taxi.を見ると、「suggestの直後にyouがあるから、suggest+人も正しいのでは?」と思うかもしれません。
このyouは、suggestの直接目的語ではありません。that you take a taxiという節のthatが省略され、youが節内の主語になっています。
- I suggest that you take a taxi.
- I suggest you take a taxi.
どちらも「あなたがタクシーに乗る」という提案内容を後ろへ置いています。I suggest you a taxi.のyouとは文の中で座っている席が違います。
人がsuggestの直後に来ても正しい場合がある
人そのものを候補として推薦・提案する場合は、suggestの目的語に人を置けます。
- I suggest Maria for the role.
その役にはマリアを推薦します。 - Who would you suggest as the next team leader?
次のチームリーダーには誰を推薦しますか。
ここでのMariaやwhoは「提案を受ける人」ではなく、候補として提案される内容そのものです。したがって、suggestの直後に置いても矛盾しません。
「人の後ろは禁止」とだけ覚えると、この正しい用法まで間違いだと判断してしまいます。重要なのは、人という形ではなく、その人が文の中でどんな役割を持つかです。
suggest to doが不自然になる理由
suggestの後ろへ行動を置くときは、通常to doではなくdoingまたはthat節を使います。
She suggested to leave early.- She suggested leaving early.
- She suggested that we leave early.
to doは、主語がこれから行う意図や方向を表す動詞と結びつきやすい形です。しかしsuggestは、主語自身の予定を述べるというより、ある行動を案としてテーブルへ載せます。そのため、行動をまとまりとして扱うdoingや、提案内容を文にするthat節が合います。
これは学習者が理解しやすい基本的な見方です。すべての不定詞・動名詞の選択を一つのイメージだけで断定できるわけではないため、最終的には動詞ごとの自然な型も例文で確認してください。
suggest・recommend・advise・tellの違い
| 動詞 | 焦点 | 代表的な形 |
|---|---|---|
| suggest | 案・可能性を差し出す | suggest doing / suggest that … |
| recommend | 良い選択としてすすめる | recommend a book / recommend doing |
| advise | 相手のために助言する | advise someone to do |
| tell | 相手へ情報・指示を届ける | tell someone to do |
人を直接置いて「その人に〜するよう言う」と表したいなら、adviseやtellが構造に合います。
- I advised him to wait.(私は彼に待つよう助言しました)
- I told him to wait.(私は彼に待つよう言いました)
- I suggested that he wait.(私は彼が待つことを提案しました)
tellは指示として強く聞こえることがあり、adviseは相手の利益を考えた助言、suggestは一つの案という響きが中心です。
会話でよく使う自然な言い方
- What do you suggest?
どうするのがいいと思う? - What would you suggest?
何をおすすめしますか。 - Can you suggest somewhere quiet?
どこか静かな場所をすすめてもらえますか。 - I suggest we start early.
早めに始めるのがいいと思います。 - Do you suggest booking in advance?
事前に予約したほうがよいですか。 - Could you recommend a good restaurant?
よいレストランをおすすめしてもらえますか。
店・本・ホテルなどを「おすすめして」と尋ねる日常会話では、recommendも非常によく使われます。suggestは選択肢や案を出してもらう感覚、recommendは経験や評価に基づいて良いものをすすめてもらう感覚が出やすい表現です。
迷ったときの3秒判定
- suggestの次に、何を提案するか置けている?
- 行動ならdoingかthat+主語+動詞になっている?
- 受け手を明示するなら、提案内容の後ろへto+人を置いている?
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ:suggestは「受け手」より「アイデア」を先に見せる
- suggest me+物は、提案の受け手を直接目的語にしているため不自然
- suggestの直後には、名詞・doing・that節など提案内容を置く
- 受け手を明示するときは、suggest+名詞+to+人にする
- I suggest you take …のyouは、that節内の主語
- 人そのものを候補として推薦する場合は、suggest Mariaのように人を目的語にできる
- 人へ直接助言するなら、advise someone to doも使いやすい
suggestを「提案する」という日本語訳だけで覚えると、suggest meを作りやすくなります。英語では、誰に言ったかより先に、どんな案を差し出したかを見せる動詞だと捉えてみてください。名詞・doing・that節という複数の形が、一つの景色につながります。
動詞が目的語を直接取るかどうかという大きな仕組みは、b-cafe.netの英語はなぜ自動詞・他動詞を分ける?目的語へ「動きが届く」仕組みで解説しています。
recommendの文型や自然な語順は、be:RIZEのrecommendの意味・使い方|recommend doing・that節とrecommend toの間違いも参考にしてください。










