
take to は、最もよく使われる意味では「人・物を好きになる」「〜になじむ」です。特に、最初から自然に好感を持ったり、意外なほど早く慣れたりするニュアンスがあります。
She took to the new puppy immediately.
彼女はその新しい子犬をすぐに気に入りました。
さらに、take to doingで「〜する習慣がつく」、take to the streetsで「街頭へ繰り出す」のような用法もあります。一方、take me to the stationのtoは、句動詞take toとは別の仕組みです。
この記事では、take toの意味のつながり、語順、like・get used toとの違い、自然な例文と間違いやすいポイントまで解説します。
Contents
take toの基本イメージ
take toには、ある人・物・行動・場所のほうへ自然に向かい、そこになじむ感覚があります。
- 人や物のほうへ気持ちが向く → 好きになる
- ある行動へ向かう → 習慣として始める
- ある場所へ向かう → そこへ出ていく・逃げ込む
日本語訳は異なっても、「そちらへ向かい、定着する」という方向でつながっています。
しゅみすけ(大山俊輔)
意味1:人・物を好きになる、気に入る
take to + 人・物は、「〜を好きになる」「〜に親しみを感じる」です。
I took to my new coworkers right away.
私は新しい同僚たちをすぐに気に入りました。
The children quickly took to their new teacher.
子どもたちは新しい先生をすぐに好きになりました。
He never really took to city life.
彼は都会の暮らしをどうしても好きになれませんでした。
Our cat hasn’t taken to the new food yet.
うちの猫はまだ新しい餌を気に入っていません。
人間関係だけでなく、場所・仕事・食べ物・趣味・生活環境などにも使えます。
take toとlikeの違い
likeは「好きである」という状態を広く表します。take toは、「出会った・試したあとで、好きになる」という変化に焦点があります。
- I like her.
私は彼女が好きです。 - I took to her immediately.
私は彼女に会ってすぐ好感を持ちました。
take toには、「相性がよくて自然になじんだ」という響きがあります。ただし、恋愛感情とは限りません。友人・同僚・先生・動物への親しみにも使えます。
take toとget used toの違い
get used toは「〜に慣れる」であり、好きかどうかは問いません。
I got used to the early mornings, but I never took to them.
早起きには慣れましたが、好きにはなれませんでした。
慣れて快適になるなら両方が近づくこともありますが、take toは好意・親しみ、get used toは慣れに焦点があります。

意味2:take to doingで「〜するようになる」
take to + 動名詞は、「〜する習慣がつく」「しだいに〜するようになる」という意味です。新しく始めた行動が繰り返されるニュアンスがあります。
She took to walking before breakfast.
彼女は朝食前に散歩する習慣を始めました。
He has taken to cooking on weekends.
彼は週末に料理をするようになりました。
My neighbor’s dog has taken to barking at night.
隣人の犬は夜に吠えるようになりました。
Tom took to checking his phone during every break.
トムは休憩のたびに携帯電話を確認するようになりました。
良い習慣にも使えますが、「困った癖が始まった」と少し批判的に述べる場面でもよく使われます。
take to doingとstart doingの違い
start doingは、単純に行動を開始したことを表します。take to doingは、その行動が習慣化したり、本人が自然にその行動へ向かうようになったりする点を強調します。
He started running yesterday.
彼は昨日ランニングを始めました。
He has taken to running every morning.
彼は毎朝ランニングをするようになりました。
意味3:ある場所・手段へ向かう
take toは、人々・動物・乗り物などが特定の場所や環境へ移ることにも使われます。いくつかは定型表現としてよく使われます。
take to the streets
「街頭へ繰り出す」「路上で行動する」です。抗議・祝賀・お祭りなど、集団で外へ出る場面に使います。
Thousands of fans took to the streets to celebrate.
何千人ものファンが祝うために街へ繰り出しました。
People took to the streets to demand change.
人々は変化を求めて街頭に出ました。
take to the air / water
take to the airは「飛び立つ・放送を始める」、take to the waterは「水上へ出る」という意味です。
The first planes took to the air at sunrise.
最初の飛行機は日の出とともに飛び立ちました。
The boats took to the water early in the morning.
船は早朝に水上へ出ました。
take to the hills
「丘や山へ逃げ込む」、転じて「急いで逃げる」という表現です。
When the storm approached, the hikers took to the hills for shelter.
嵐が近づくと、ハイカーたちは避難場所を求めて丘へ移動しました。
take to one’s bed
病気やショックで「床につく・寝込む」という、やや古風な表現です。
She took to her bed with a high fever.
彼女は高熱で寝込みました。
take A to Bとは別の構造
take to + 人・物と、take A to Bは語順も意味も異なります。
- She took to him.
彼女は彼を好きになりました。 - She took him to the station.
彼女は彼を駅へ連れて行きました。
1つ目ではtake toがまとまりで、himは好意の対象です。2つ目ではtakeの目的語がhim、to the stationが行き先です。
場所へ連れて行くtakeの使い方は、guide・show around・take to・directの違いでも比較しています。
場面別の自然な例文
仕事・人間関係
The whole team took to our new manager.
チーム全員が新しいマネージャーに好感を持ちました。
I didn’t take to the software at first, but now I love it.
最初はそのソフトを好きになれませんでしたが、今は気に入っています。
家庭・暮らし
Our daughter has really taken to her piano lessons.
娘はピアノのレッスンをすっかり気に入っています。
The rescue dog took to our family surprisingly quickly.
保護犬は驚くほど早く私たち家族になじみました。
旅行・新生活
She took to life in Spain almost immediately.
彼女はスペインでの生活をほぼすぐに気に入りました。
I never took to the local breakfast, but I enjoyed the coffee.
現地の朝食は好きになれませんでしたが、コーヒーは楽しみました。
よく使う否定形・疑問形
not take to
He didn’t take to his new school.
彼は新しい学校になじめませんでした。
強い嫌悪というより、「どうも好きになれない・しっくりこない」という柔らかい言い方です。
Have you taken to …?
Have you taken to your new job?
新しい仕事は気に入りましたか。
ただし日常会話では、Do you like your new job?のほうが簡単で一般的です。
日本人が間違えやすいポイント
1.take toの後ろに動詞の原形を置かない
toは不定詞のtoではなく前置詞なので、動作を続けるなら動名詞にします。
○ She took to reading at night.
× She took to read at night.
2.「連れて行く」と語順を混ぜない
○ I took to her.(彼女を好きになった)
○ I took her to lunch.(彼女を昼食へ連れて行った)
目的語がtakeとtoの間に入るかどうかで、意味が変わります。
3.単に「好き」を言うだけならlikeでよい
take toは「好きになった」という変化や、相性よくなじんだ感覚を出します。以前から好きなものについて中立的に話すならlikeが自然です。
4.take to doingを一回だけの行動に使わない
take to doingは、繰り返す習慣・傾向に向いています。一度だけ始めたことならstart doingを使いましょう。
簡単な英語で言い換えるなら
- start to like …:〜を好きになり始める
- feel comfortable with …:〜になじむ
- start doing … regularly:定期的に〜し始める
- go out into …:〜へ出ていく
I took to my new teacher.
→ I started to like my new teacher.
He has taken to walking at night.
→ He has started walking at night regularly.
しゅみすけ(大山俊輔)
take toのまとめ
- take to + 人・物は「〜を好きになる・〜になじむ」
- 最初から自然に好感を持つ、早くなじむニュアンスがある
- take to doingは「〜する習慣がつく」
- take to the streetsなど、特定の場所へ繰り出す用法もある
- take toのtoは前置詞なので、動詞はdoingにする
- take A to Bは「AをBへ連れて行く」という別構造
take toを「気持ちや行動がそちらへ向かい、定着する」と捉えると、好意・習慣・移動の意味を一本につなげて理解できます。
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