
talk someone out of doing は「人を説得して〜するのをやめさせる」という意味です。力ずくで止めるのではなく、理由を話し、相手の考えを変えさせるところがポイントです。
たとえば She talked me out of quitting my job. は「彼女は私を説得して、仕事を辞めるのを思いとどまらせた」。最初は辞めようと思っていた人が、会話の結果、その行動から離れたことを表します。
この記事では、語順、なぜout ofを使うのか、persuade someone not toやstop someone fromとの違い、日常で使える例文まで解説します。
- 意味:人を説得して〜するのをやめさせる
- 形:talk+人+out of+名詞・動名詞
- ニュアンス:話によって相手の気持ち・判断を変える
- 反対表現:talk someone into doing(説得して〜させる)
Contents
talk someone out ofの意味
talk A out of B は「Aを説得してBをやめさせる」「AにBを思いとどまらせる」という定型表現です。
Aには説得される人、Bにはやめる行動・計画・考えが入ります。
I talked him out of the plan.
私は彼を説得して、その計画を思いとどまらせました。
My sister talked me out of buying the expensive bag.
姉は私を説得して、その高価なバッグを買うのをやめさせました。
日本語訳では「やめさせた」となりますが、命令や禁止ではありません。説明、助言、忠告などによって相手自身が考え直した、という響きがあります。
なぜout ofで「やめさせる」になる?
talk は「話す」。out of は、ある場所・状態の「外へ」という方向を表します。
相手が「これをしよう」という考えの中にいるところから、話によってその考えの外へ連れ出すイメージです。
talk(話して)+ A(人を)+ out of B(Bの外へ)
→ Aを話して説得し、Bをする考えから離れさせる
実際に場所の外へ動かすわけではありません。「行動するつもりだった状態」から「しない状態」への心理的な移動です。

しゅみすけ(大山俊輔)
基本の語順はtalk+人+out of+doing
最もよく使う形は次のとおりです。
talk+人+out of+動名詞(-ing)
They talked us out of driving in the storm.
彼らは私たちを説得して、嵐の中を運転するのをやめさせました。
Can I talk you out of going alone?
一人で行くのを考え直してもらえないかな。
out ofの後ろに動詞を置くときは、to不定詞ではなく-ing形にします。ofは前置詞だからです。
× talk me out of to buy it
○ talk me out of buying it
out of+名詞も使える
行動を表す名詞なら、-ing形でなくても使えます。
She tried to talk him out of the trip.
彼女は彼を説得して、その旅行を思いとどまらせようとしました。
No one could talk her out of her decision.
誰も彼女を説得して、その決意を変えさせることはできませんでした。
人の位置を間違えない
説得される人はtalkの直後に置きます。
talk+me/him/her/us/them+out of …
Tom talked me out of it.
トムが説得して、私はそれをやめました。
× talk out of me doing it のような語順にはしません。また、一度話題に出た計画なら、out of itで簡潔に表せます。
I was going to send an angry email, but my coworker talked me out of it.
腹を立てたメールを送ろうとしていましたが、同僚に説得されてやめました。
場面別の自然な例文
買い物・お金
My friend talked me out of buying a phone I didn’t need.
友達に説得されて、必要のないスマートフォンを買うのをやめました。
I almost signed the contract, but my lawyer talked me out of it.
契約書にサインするところでしたが、弁護士に説得されてやめました。
仕事・キャリア
She talked him out of quitting before he found another job.
彼女は彼を説得して、次の仕事が決まる前に辞めるのを思いとどまらせました。
My boss tried to talk me out of transferring to another department.
上司は私を説得して、別部署への異動をやめさせようとしました。
No one could talk her out of starting her own business.
誰も彼女を説得して、起業を思いとどまらせることはできませんでした。
旅行・安全
The hotel staff talked us out of hiking because of the weather.
ホテルのスタッフに天候を理由に説得され、私たちはハイキングをやめました。
I talked my parents out of taking the last train and called them a taxi.
私は両親を説得して終電に乗るのをやめさせ、タクシーを呼びました。
恋愛・人間関係
Her friends tried to talk her out of texting her ex.
友達は彼女を説得して、元恋人にメッセージを送るのをやめさせようとしました。
You won’t talk me out of marrying him.
あなたが何を言っても、彼との結婚を思いとどまらせることはできません。
日常生活
I was going to throw the chair away, but Dad talked me out of it.
その椅子を捨てるつもりでしたが、父に説得されてやめました。
She talked her son out of staying up all night.
彼女は息子を説得して、徹夜するのをやめさせました。
talk someone into doingとの違い
talk someone into doing は反対方向の表現で、「人を説得して〜させる」です。
| 表現 | 意味 | 考え方 |
|---|---|---|
| talk A into doing | Aを説得して〜させる | 行動する状態の中へ |
| talk A out of doing | Aを説得して〜するのをやめさせる | 行動する考えの外へ |
She talked me into applying for the job.
彼女に説得されて、私はその仕事に応募しました。
She talked me out of turning down the job.
彼女に説得されて、私はその仕事を断るのをやめました。
前者は「しない」から「する」へ、後者は「する」から「しない」へ気持ちを変えます。既存記事では、persuade・convince・talk intoの違いを詳しく解説しています。
persuade someone not toとの違い
persuade A not to do も「Aを説得して〜させない」です。意味はtalk A out of doingと非常に近く、置き換えられる場面が多くあります。
We persuaded him not to drive home.
私たちは彼を説得して、車で帰るのをやめさせました。
We talked him out of driving home.
私たちは彼を話して説得し、車で帰るのをやめさせました。
talk … out of は会話を重ねて気持ちを変えた響きがあり、日常会話で自然です。persuade は「説得に成功した」ことをやや一般的・中立的に表します。
stop someone from doingとの違い
stop A from doing は「Aが〜するのを止める・妨げる」です。必ずしも説得したとは限りません。
The police stopped him from entering the building.
警察は彼が建物に入るのを制止しました。
これは物理的な制止、規則、状況による阻止でも使えます。一方、The police talked him out of entering the building. なら、警察が理由を話し、本人が入るのをやめたという意味です。
stop=行動を止める、talk out of=話して判断を変えさせるという違いです。
convinceとの違い
convince は基本的に「正しいと納得させる」「考えを信じさせる」です。行動をやめさせる形にするなら、次のように表せます。
She convinced me that it was a bad idea.
彼女は、それがよくない考えだと私を納得させました。
その結果として行動をやめたことまで一言で表すなら、She talked me out of it. のほうが直接的です。
try to talkとtalkedの違い
talked A out of … と言えば、通常は説得に成功し、相手がやめたことを示します。
I talked her out of going.
私は彼女を説得して、行くのをやめさせました。
説得を試みたものの、成功したか分からない、または失敗したならtry to talkを使います。
I tried to talk her out of going, but she wouldn’t listen.
私は彼女を説得して行くのをやめさせようとしましたが、彼女は聞き入れませんでした。
Someone tried to talk me out of it, but I went anyway.
ある人が私を説得してやめさせようとしましたが、それでも私は行きました。
よくある間違い
out ofの後ろにto不定詞を置く
× She talked me out of to quit.
○ She talked me out of quitting.
ofは前置詞なので、後ろは名詞または動名詞です。
説得される人を省略する
× She talked out of buying it.
○ She talked me out of buying it.
誰を説得したのかをtalkの直後に入れます。ただし文脈によって目的語が明らかな特殊な場合を除き、基本構文では人が必要です。
talk someone to not doとする
× He talked me to not go.
○ He talked me out of going.
○ He persuaded me not to go.
talkを使うならout of doing、persuadeならnot to doという形を選びます。
単に「やめろと言った」と混同する
I told him not to go. は「行かないよう彼に言った」だけで、相手が考えを変えたかは分かりません。
I talked him out of going. は、話した結果、相手が行くのをやめたところまで含みます。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
この表現がすぐに出てこなくても、次のような短い英語で伝えられます。
- I told him not to do it.(私は彼にしないよう言いました)
- I asked her to think again.(私は彼女に考え直すよう頼みました)
- I explained why it was a bad idea.(なぜよくない考えなのか説明しました)
- He changed my mind.(彼が私の考えを変えました)
- She helped me decide not to go.(彼女のおかげで行かないと決めました)
My friend said it was too dangerous, so I decided not to go.(友達に危険すぎると言われたので、行かないことにしました)のように、理由と結果を二文で伝えても十分です。
関連表現
- talk A into doing:Aを説得して〜させる
- persuade A not to do:Aを説得して〜させない
- stop A from doing:Aが〜するのを止める・妨げる
- discourage A from doing:Aに〜しないよう勧める、意欲をそぐ
- change someone’s mind:人の考えを変える
- think twice:よく考える、考え直す
話し合って決める場面では、talk overの意味とtalk about・talk throughとの違いも役立ちます。英熟語を関連づけて学びたい方は、英語表現の記事一覧も活用してください。
まとめ
talk A out of doing は「Aを説得して〜するのをやめさせる」です。
- 話すことで相手の判断を「する」から「しない」へ変える
- 語順はtalk+人+out of+名詞・動名詞
- out ofの後ろに動詞を置くなら-ing形にする
- talk A into doingとは反対方向
- stop A from doingと違い、会話による説得が中心
- 説得を試しただけならtry to talk A out of doingを使う
She talked me out of it. は「彼女に説得されてやめた」を自然に表せる便利な一文です。衝動買い、危険な計画、退職など、考え直した経験と結びつけて覚えてみましょう。









