
英語を読んだり聞いたりしていると、単語はどれも知っているのに、文全体の意味がつかめないことがあります。その原因の一つが、英語は複数の単語がまとまって一つの意味や働きを作ることです。
たとえば、breakは「壊す」、downは「下へ」ですが、break downになると「故障する」「感情的に崩れる」「細かく分けて説明する」などの意味を持ちます。また、be proud ofは「~を誇りに思う」、at leastは「少なくとも」という一まとまりの表現です。
この記事では、英熟語・句動詞・イディオム・定型表現・重要構文の違いを整理しながら、日常会話と仕事で本当に使える表現を体系的に紹介します。
Contents
英熟語とは?
英熟語は、二つ以上の単語が結びつき、一まとまりの意味や文法的な働きを持つ表現の総称として使われます。
| 表現 | 意味 | 種類 |
|---|---|---|
| turn on | 電源を入れる | 句動詞 |
| out of the blue | 突然・思いがけず | イディオム |
| be proud of | ~を誇りに思う | 形容詞+前置詞 |
| according to | ~によれば | 前置詞を含む熟語 |
| as soon as possible | できるだけ早く | 定型表現 |
| prevent A from doing | Aが~するのを妨げる | 動詞構文・語法 |
学校英語では、これらをまとめて「英熟語」と呼ぶことがあります。ただし、厳密には成り立ちや働きが異なります。種類を知っておくと、丸暗記ではなく、表現同士のつながりが見えやすくなります。
しゅみすけ(大山俊輔)
句動詞・イディオム・定型表現の違い

句動詞|動詞に前置詞・副詞が加わる
句動詞は、動詞に前置詞または副詞が加わって、一つの動詞のように働く表現です。
- give up:諦める
- look after:世話をする
- set up:設置する・準備する・設立する
- work out:運動する・解決する・うまくいく
句動詞は、動詞と前置詞・副詞が持つコアイメージをつなぐと理解しやすくなります。b-cafe.netでは、句動詞を一語ずつ、意味・語順・類似表現との違いまで解説しています。
イディオム|直訳だけでは意味を推測しにくい
イディオムは、単語をそのまま訳しても、本来の意味が分かりにくい慣用表現です。
- break the ice:場の緊張をほぐす
- under the weather:体調がよくない
- get the ball rolling:物事を始める
- the bottom line:最終的な結論・最終損益
文化的な比喩を含むものも多いため、「なぜその意味になるのか」という背景と場面を一緒に覚えるのが効果的です。
前置詞を使った熟語|前置詞まで含めて一つ
英語では、動詞や形容詞によって後ろに続く前置詞が決まることがあります。
- agree with 人:人に賛成する
- apply for 物・職:~に申し込む
- be interested in:~に興味がある
- be responsible for:~に責任がある
日本語では同じ「~に」「~を」と訳せても、英語では前置詞が異なります。単語だけでなく、後ろに何が続くかまでセットで覚える必要があります。
定型表現|会話や文章の型として使う
定型表現は、会話や文章で繰り返し使われる決まった言い回しです。
- as soon as possible:できるだけ早く
- as far as I know:私の知る限り
- to be honest:正直に言うと
- for the time being:当分の間
定型表現は、文を一から組み立てずに済むため、英会話の流暢さを高める「使い回せる部品」になります。
重要構文・語法|単語と文の形を一緒に覚える
英熟語の一覧には、次のような文の型もよく含まれます。
- allow A to do:Aが~することを許す
- prevent A from doing:Aが~するのを妨げる
- be likely to do:~する可能性が高い
- It takes A 時間 to do:Aが~するのに時間がかかる
これらは一つの熟語というより、単語の使い方を決める「文の骨組み」です。単語の意味だけでなく、語順まで含めて覚えるのがポイントです。
英熟語を覚えるメリット
聞き取りが楽になる
知っている単語を一語ずつ処理するのではなく、at the momentやas a resultを一まとまりとして認識できると、英語の処理速度が上がります。
英会話で文を作りやすくなる
I’m looking forward to …やWould you mind …?のような型を持っていると、必要な部分だけ入れ替えて話せます。
自然な組み合わせが身につく
日本語から一語ずつ訳すと、意味は通じても不自然な英語になることがあります。英熟語や定型表現をまとまりで覚えることで、英語らしい組み合わせをそのまま使えるようになります。
英熟語の覚え方|丸暗記だけにしない5つのコツ
- 意味ではなく場面と一緒に覚える
- 前置詞・副詞のコアイメージを見る
- 短い例文を一つ声に出す
- 似た表現との違いを比べる
- 自分の恋・仕事・日常に置き換える
たとえば、be proud ofなら、辞書の例文だけで終わらせず、I’m proud of what I did.(自分がしたことを誇りに思います)のように、自分が実際に言いそうな内容へ変えてみましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
英熟語・定型表現を種類別に学ぶ
このコーナーでは、英熟語を次の種類に分けて、総合一覧と個別解説を順次整備していきます。
- 句動詞:基本動詞+前置詞・副詞
- 英語イディオム:直訳では分かりにくい慣用表現
- 前置詞を使った英熟語:at・in・on・for・of・withなどを含む表現
- 形容詞+前置詞:be proud of・be interested inなど
- 動詞+前置詞・重要語法:apply for・agree with・prevent A from doingなど
- 会話の定型表現:to be honest・as far as I knowなど
- 重要構文:be likely to・It takes A to doなど
まとめ
英熟語は、複数の単語を一つの意味・働きとして使う表現の総称です。その中には句動詞、イディオム、前置詞を使った熟語、定型表現、重要構文などが含まれます。
大切なのは、単語を一つずつ訳すことではなく、場面・語順・ニュアンスを含めた一まとまりとして理解することです。まずは、自分が日常や仕事で使いそうな表現から、一つずつ声に出して使ってみてください。







