finish to doが不自然なのはなぜ?finish doingになる理由をイメージで解説

finish to doではなくfinish doingを使う理由を示すアイキャッチ

「レポートを書き終えました」と言いたくて、I finished to write the report. としていませんか。

finishは「終える」、to writeは「書くこと」と訳せるので、日本語から組み立てると正しそうに見えます。しかし、標準的な英語ではfinishの後ろに行動を置くとき、to doではなくdoingを使います。

  • I finished to write the report.
  • I finished writing the report.
    私はレポートを書き終えました。

finishは、すでに始まっている活動の最後の部分まで進み、その活動全体を完了させる動詞です。doingで活動全体をひとかたまりにし、それをfinishの「終える対象」として置きます。

しゅみすけ(大山俊輔)

finishの後ろでは「次に何をする?」ではなく、「何を最後までやった?」と考えてみましょう。答えが行動なら、doingで活動全体を置きます。

結論:finishの後ろに行動を置くならdoing

終える対象 自然な形
仕事・課題 finish+名詞 finish the report
食事・飲み物 finish+名詞 finish dinner
行動 finish+doing finish writing
場所・時刻 finish+副詞句 finish at five
  • I finished the book.
    私はその本を読み終えました。
  • I finished reading the book.
    私はその本を読むことを終えました。
  • Have you finished your homework?
    宿題は終わりましたか。
  • Have you finished doing your homework?
    宿題をするのは終わりましたか。

finish doingは活動全体を終点まで完了する形だと示す図

学校文法ではどう説明される?

学校文法では、finishは「動名詞を目的語に取る動詞」と説明されます。動名詞とは、動詞に-ingを付け、文の中で名詞のように働かせる形です。

  • finish doing:標準的な形
  • finish to do:通常使わない

writing the report全体が、「何を終えたのか」に答える目的語になっています。

She finished cleaning the kitchen.
彼女はキッチンの掃除を終えました。

この規則は正確です。ただ、「finishの後ろは-ing」とだけ覚えると、なぜdecide to writeはよくてfinish to writeは不自然なのかが見えません。ここでは学習者が理解しやすい見方として、finishが示す終点から考えます。

finish doingが見せる景色

finishの中心には、始点から続いてきた物事が終点へ到達する景色があります。

  • finish the race:レースの終点まで行く
  • finish the meal:食事の最後まで食べる
  • finish the project:プロジェクトの最後まで進める

行動を終える場合も同じです。doingが「書く」「食べる」「掃除する」といった活動を、始まりから終わりまで含む一つのまとまりにします。finishはそのまとまりの終点へ到達させます。

名詞を終える 活動を終える
finish the report finish writing the report
finish dinner finish eating dinner
finish the cleanup finish cleaning the room

doingはここで「今まさに進行中」という意味だけを表すのではありません。行動全体をfinishが扱える対象にしています。

なぜfinish to doではないの?

to不定詞は、これから向かう行動、目的、意図と結び付きやすい形です。

  • decide to write:書く方向へ決定する
  • plan to write:書く方向へ計画を立てる
  • start to write:書く動きへ入り始める

finishは「これからその行動へ向かう」動詞ではありません。すでに対象となっている活動の最後まで進みます。そのため、活動全体を対象化するdoingが自然な型として定着しています。

表現 見せる動き
plan to clean 掃除することへ計画を向ける
start to clean 掃除する動きへ入る
finish cleaning 掃除という活動の終点へ到達する

ただし、doingとto doの選択を一つのイメージだけですべて断定できるわけではありません。動詞ごとに定着した語法もあります。イメージは理解の手掛かりにし、finish doingという型を例文ごと覚えてください。

しゅみすけ(大山俊輔)

planやdecideは、これからの行動へ矢印を向けます。finishは逆に、すでに走っている活動をゴールまで運ぶ感じ。この向きの違いが分かると、doingを選びやすくなります。

finish doingとstop doingの違い

どちらも活動を終わらせますが、終わり方が違います。

表現 中心となる意味
finish doing 予定された最後まで完了する finish reading the book
stop doing 続いている活動をやめる stop reading the book
  • I finished reading the book.
    私はその本を最後まで読みました。
  • I stopped reading the book.
    私はその本を読むのを途中でやめました。

finishには「必要なところまでやり切った」という完了があります。stopは、その活動がそこで続かなくなったことを表し、最後まで済んだとは限りません。

finish doingとbe done doingの違い

会話では、特にアメリカ英語でbe done doingもよく使われます。

  • I finished cleaning the kitchen.
    キッチンの掃除を完了しました。
  • I’m done cleaning the kitchen.
    キッチンの掃除はもう終わりました。

finish doingは「完了する」という動作を表し、be done doingは「もう終わった状態」に焦点を当てます。会話ではAre you done using this?(これ、使い終わりましたか)のような形も便利です。

finish doingとfinish withの違い

finish with+名詞は、その物・人・用事との関わりを終える形です。

  • I’ve finished writing the report.
    レポートを書く作業を終えました。
  • I’ve finished with the report.
    そのレポートについての用事は終わりました。
  • Are you finished with the printer?
    プリンターはもう使い終わりましたか。

finish doingは活動に焦点を当て、finish with somethingはその対象をもう必要としない状態に焦点を当てます。

会話でよく使うfinish doingの例文

  • I just finished eating.
    ちょうど食べ終わったところです。
  • Have you finished packing?
    荷造りは終わりましたか。
  • Let me finish speaking.
    最後まで話させてください。
  • She finished getting ready early.
    彼女は早めに支度を終えました。
  • We need to finish preparing for the meeting.
    会議の準備を終える必要があります。
  • I’ll call you when I finish working.
    仕事が終わったら電話します。

finishの後ろに名詞だけを置ける場合

行動をdoingで言わなくても、対象の名詞だけで十分伝わる場合があります。

  • finish the report=レポートを仕上げる
  • finish the book=本を読み終える/書き終える
  • finish dinner=夕食を食べ終える

finish the bookは文脈によって「読み終える」にも「書き終える」にもなり得ます。どの行動か明確にしたいときは、finish reading the bookfinish writing the bookとdoingを使います。

日本人がfinish to doを作りやすい理由

1.doingもto doも「~すること」と訳せる

日本語訳だけを見ると、どちらを置いても意味が通りそうです。しかし英語では、前の動詞によって続く自然な型が異なります。

2.finishを「次の行動へ移る合図」と捉える

「仕事を終えて帰る」のように次の行動が意識されると、toを置きたくなります。しかしfinishの直後は、次の行動ではなく、終えた対象を置く場所です。

3.目的を表すtoと混同する

I stayed late to finish the report.のtoは、「レポートを終えるために」という目的です。finish to writeという構造ではありません。

to finish doingはなぜ正しい?

I stayed late to finish writing the report.
レポートを書き終えるため、遅くまで残りました。

最初のtoは「何のために遅くまで残ったか」を表します。その後ろに動詞finishがあり、finishの目的語としてwriting the reportが続きます。

  • I stayed late:私は遅くまで残った
  • to finish…:終えるために
  • finish writing…:書く活動を終える

つまり、to → finish → doingは役割の異なる要素が並んでいる正しい形です。

よくある間違いを直してみよう

  • I finished to eat dinner.
    I finished eating dinner.
  • She finished to clean the room.
    She finished cleaning the room.
  • Did you finish to pack?
    Did you finish packing?
  • Let me finish to explain.
    Let me finish explaining.

迷ったときの3秒判定

  1. 「何を終えた?」の答えが物・課題? → finish+名詞
  2. 「何を終えた?」の答えが行動? → finish+doing
  3. 「終えるために」と目的を足す? → to finish+名詞/doing

しゅみすけ(大山俊輔)

会話では「I just finished doing…」をひとかたまりで覚えると便利です。eating、working、cleaningなどを着せ替えるだけで、「ちょうど~し終えた」がすぐ言えます。

まとめ:finishはdoingで表した活動を終点まで運ぶ

  • finishの後ろに行動を置くならfinish doing
  • finish to doは標準的な英語では通常使わない
  • doingは始まりから終わりまでを含む活動全体を対象化する
  • finish doingは最後まで完了、stop doingは活動の中止
  • be done doingは終わった状態に焦点を当てる
  • to finish doingのtoは「~を終えるために」という目的

finish doingを使うときは、doingで活動全体を一本のコースにし、finishがその終点まで進む景色を思い浮かべてください。すると、finish the reportfinish writing the reportが同じ仕組みとしてつながります。

finish・end・completeなどの語彙としての違いは、b-cafe.netの「終了する」は英語で?finish・end・complete・wrap upの違いで解説しています。

不定詞と動名詞の全体的な使い分けは、be:RIZEの不定詞と動名詞の使い分け|to do・doingを取る動詞と意味の違いも参考にしてください。

参考:British Council: Verbs followed by the ‘-ing’ formCambridge Dictionary: finish

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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