
I will finish it.とI will have finished it by six.は、どちらも未来の話です。それなのに、なぜ後者にはhave+過去分詞が必要なのでしょうか。
結論から言うと、will doはこれから起こることへの見込み・意思を表し、will have doneは未来の基準点に先回りして「その時にはすでにこうなっている」と結果を見る形です。
しゅみすけ(大山俊輔)
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willとwill have doneの違いを一言でいうと?
| 形 | 中心となる見方 | 典型的な意味 |
|---|---|---|
| will+動詞の原形 | 今から未来を見る | 〜するだろう/〜するつもり |
| will have+過去分詞 | 未来の時点に立って振り返る | その時までには〜し終えているだろう |
I will finish itは「これから終える」
I will finish the report tonight.
今夜、そのレポートを終えます。
話し手は今にいて、今夜行うことを見ています。意志や見込みが中心であり、未来のある時点で完成品を持っている景色までは明示していません。
She will arrive at six.
彼女は6時に到着するでしょう。
6時ごろ起こる到着を予測しています。willは学校で未来形と呼ばれることがありますが、単に未来の時刻を作るだけでなく、今の判断・見込み・意思を示します。
I will have finished itは「未来では完了済み」
I will have finished the report by six.
6時までには、そのレポートを終えているでしょう。
話し手の視点は一度6時へ先回りします。そして6時から振り返り、「レポートが完成した結果をすでに持っている」と予測しています。
By the time you arrive, I will have cooked dinner.
あなたが着くころには、夕食を作り終えているでしょう。
未来の基準点は「あなたが到着する時」です。その時点より前に料理が完了し、到着時には夕食が用意された状態になっています。

未来完了形はなぜhave+過去分詞になる?
完了形のhaveは、ある基準点で「結果・経験・継続した状態を持っている」と見る形です。
- have done:今、その結果を持っている
- had done:過去の時点で、その結果を持っていた
- will have done:未来の時点で、その結果を持っているだろう
つまり未来完了形は、完了形の前にwillを置き、基準点を未来へ移したものです。現在完了形と過去完了形の違いは、have doneとhad doneを基準点で理解する記事でも確認できます。
未来完了形の3つの使い方
1.未来の期限までの完了・結果
We will have completed the project by Friday.
金曜日までにはプロジェクトを完了しているでしょう。
金曜日という未来の締切から、完成した結果を見ています。
2.未来の時点までの経験・回数
By next month, I will have visited all five branches.
来月までには、5つの支店すべてを訪れたことになります。
来月の時点で、訪問経験のリストが完成している景色です。
This will be the third time I have met her.のように別の自然な言い方もあります。未来完了形だけが正解というわけではありません。
3.未来の時点までの継続期間
Next April, I will have lived here for ten years.
来年4月で、ここに住んで10年になります。
来年4月へ先回りし、そこまで積み上がった10年間を振り返っています。動作の継続を強く見せる場合は、I will have been working here for ten years.のような未来完了進行形も使えます。
byとuntilの違いに注意
未来完了形はbyとよく使われます。byは「その時点までのどこかで完了」、untilは「その時点までずっと継続」です。
I will have finished it by six.
6時までには終えているでしょう。
I will work until six.
6時まで働きます。
I will have finished it until six.とすると、finishという一度の完了と「6時まで継続」がかみ合いません。「締切までに」ならby、「その時刻までずっと」ならuntilを選びます。
しゅみすけ(大山俊輔)
will finishとwill have finishedで意味が変わる例
I will finish the book tomorrow.
明日、その本を読み終えます。
明日に行うこと・意思を述べています。
I will have finished the book by tomorrow.
明日までには、その本を読み終えているでしょう。
明日という基準点では読了済みだと予測しています。前者は未来の行動、後者は未来時点の結果へ焦点があります。
She will leave at five.
彼女は5時に出発するでしょう。
She will have left by five.
彼女は5時までには出発しているでしょう。
後者は、5時に確認すれば彼女はもうそこにいない、という状態まで伝えます。
未来完了形を使わなくても伝わる場面は多い
日常会話では、未来完了形を無理に使わず、単純な表現で自然に伝えられることもあります。
I’ll finish it before six.
6時より前に終えます。
It’ll be ready by six.
6時までには準備できます。
どちらもI will have finished it by six.に近い状況を表せます。未来完了形は、未来の基準点での結果・経験・期間をひとまとまりで見せたいときに特に便利です。
日本人が間違えやすいポイント
- 未来の話ならwill have doneを使う:未来の行動や予測だけならwill doで十分です。
- haveを「持つ」と逐語訳する:ここでは基準時点に結果・履歴があると捉えます。
- byとuntilを入れ替える:期限までの完了はby、時点までの継続はuntilです。
- 未来完了形は確実な予定だと思う:willを含むため、あくまで話し手の予測・見込みである場合もあります。
- 未来完了形を使わないと高度に話せないと思う:beforeやbe readyなどの基本表現でも十分伝えられます。
会話では「未来のいつを基準にする?」と考える
未来完了形を使う前に、未来の基準点を一つ置きます。
- by tomorrow(明日までに)
- by the end of this week(今週末までに)
- by the time you arrive(あなたが到着するころまでに)
- in ten years(10年後には)
そして、その地点で「何が完了済みか」「どんな経験が積み上がっているか」「どのくらい続いているか」を振り返ります。
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ:未来のゴールから振り返るのがwill have done
will doは今から未来の行動・意思・見込みを見る形。will have doneは未来の基準点に先回りし、その時までに持っている完了結果・経験・継続を振り返る形です。
未来完了形を「〜してしまっているだろう」という訳だけで覚えず、未来の締切地点から振り返る景色を思い浮かべましょう。
英語の時制と相の全体像は、英語の時制はいくつある?も参考になります。未来完了形の仕組みを体系的に深掘りする場合は、be-rize.comの未来完了形とは?will have+過去分詞を感覚で理解するをご覧ください。
現在形・過去形・進行形・完了形・未来表現の疑問は、中間親記事「英語の時制・時間表現の「なぜ?」一覧」からまとめて確認できます。










