practice to doが不自然なのはなぜ?practice doingになる理由とpractiseとの違い

practice to doではなくpractice doingを使う理由を示すアイキャッチ

「英語を話す練習をしています」と言いたくて、I practice to speak English. としていませんか。

practiceは「練習する」、to speakは「話すこと」と訳せるため、日本語から作ると自然に見えます。しかし、標準的な英語では、practiceの後ろに練習する行動を置くときはto doではなくdoingを使います。

  • I practice to speak English.
  • I practice speaking English.
    私は英語を話す練習をしています。

practiceは、上達したい活動を何度も実際に行う動詞です。doingで「繰り返す活動」をひとかたまりの対象にし、その活動そのものを反復します。

しゅみすけ(大山俊輔)

practiceの後ろでは「これから何をする予定?」ではなく、「何を何度もやっている?」と考えてみましょう。その答えが行動ならdoingです。

結論:practiceの後ろに行動を置くならdoing

練習する対象 自然な形
技術・競技 practice+名詞 practice tennis
曲・動作 practice+名詞 practice the song
行動 practice+doing practice speaking
人を相手に試す practice on+人 practice on a friend
  • She practices the piano every day.
    彼女は毎日ピアノを練習します。
  • She practices playing the piano every day.
    彼女は毎日ピアノを弾く練習をします。
  • Let’s practice this dialogue.
    この会話文を練習しましょう。
  • Let’s practice ordering at a restaurant.
    レストランで注文する練習をしましょう。

practice doingは活動を繰り返して上達する形だと示す図

practiceとpractiseは何が違う?

文法の前に、綴りを整理しておきましょう。

地域 名詞 動詞
アメリカ英語 practice practice
イギリス英語 practice practise
  • 米:I practice speaking English.
  • 英:I practise speaking English.
  • 共通の名詞:Speaking takes practice.

この記事では検索でよく使われるアメリカ式のpracticeを中心に書きますが、イギリス式の動詞practiseでも後ろはdoingです。

学校文法ではどう説明される?

学校文法では、practice/practiseは「動名詞を目的語に取る動詞」と説明されます。動名詞とは、動詞に-ingを付け、文中で名詞のように働かせる形です。

  • practice doing:標準的な形
  • practice to do:通常使わない

answering questions全体が、「何を練習するのか」に答える目的語です。

We practiced answering interview questions.
私たちは面接の質問に答える練習をしました。

このルールは正確です。ただ、「practiceの後ろは-ing」とだけ暗記すると、なぜtry to answerはよくてpractice to answerは不自然なのかが見えにくいままです。ここでは学習者が理解しやすい見方として、反復の景色から考えます。

practice doingが見せる景色

practiceは、知識として考えるだけでなく、技術を身につけるために同じ活動を繰り返す動詞です。

  • practice pronunciation:発音という技術を繰り返す
  • practice the presentation:プレゼンを何度も通す
  • practice introducing yourself:自己紹介する活動を繰り返す

doingは、話す・書く・聞く・弾くといった動きを、一つの練習対象としてまとめます。そのため、名詞をpracticeの後ろへ置くのと同じように、活動全体を置けます。

名詞を練習する 活動を練習する
practice English practice speaking English
practice the speech practice giving the speech
practice your serve practice serving

doingはここで「今まさに進行中」を表すだけではありません。反復する活動を、practiceが扱える対象にしています。

なぜpractice to doではないの?

to不定詞は、これから向かう行動、目的、意図と結び付きやすい形です。

  • want to speak:話す方向へ気持ちが向く
  • plan to speak:話す方向へ計画を立てる
  • try to speak:話すことを実現しようとする

practiceは、行動へ向かう意思を表すのではなく、その行動を実際に何度も行います。そのため、繰り返す活動そのものをdoingで対象化する形が定着しています。

表現 中心となる動き
plan to speak 話すことへ計画を向ける
try to speak 話すことを実現しようとする
practice speaking 話す活動を繰り返す

ただし、doingとto doの選択を一つのイメージだけですべて断定できるわけではありません。動詞ごとに定着した語法もあるため、practice doingという型を例文と一緒に覚えましょう。

しゅみすけ(大山俊輔)

try to doは「できるように試みる」、practice doingは「その動作を繰り返して磨く」です。成功させたい一回と、上達のための反復を分けてみましょう。

practice doingとtry to doの違い

  • I tried to pronounce the word.
    私はその単語を発音しようとしました。
  • I practiced pronouncing the word.
    私はその単語を発音する練習をしました。

try to pronounceは、その場で発音を成功させようとする試みです。practice pronouncingは、発音を上達させるために何度も繰り返します。

practice doingとlearn to doの違い

learnは「できるようになる」という変化、practiceは「繰り返して磨く」という過程に焦点があります。

  • I’m learning to drive.
    私は運転を習っています/できるようになろうとしています。
  • I’m practicing driving.
    私は運転の練習をしています。

初心者として能力を身につけている全体を言うならlearn to drive。教習所などで実際の運転を反復している場面ならpractice drivingが合います。

practice doingとpractice forの違い

practice doingは練習する活動を示し、practice for+名詞は練習の目的となる本番を示します。

  • I’m practicing answering questions.
    質問に答える練習をしています。
  • I’m practicing for a job interview.
    就職面接に向けて練習しています。
  • I’m practicing answering questions for a job interview.
    就職面接に向けて質問に答える練習をしています。

英会話でよく使うpractice doingの例文

  • I practice speaking English every morning.
    毎朝、英語を話す練習をしています。
  • Let’s practice introducing ourselves.
    自己紹介の練習をしましょう。
  • We practiced ordering food in English.
    英語で料理を注文する練習をしました。
  • Try practicing in front of a mirror.
    鏡の前で練習してみてください。
  • She practices listening without translating.
    彼女は訳さずに聞く練習をしています。
  • You need to practice using this expression in conversation.
    この表現を会話で使う練習が必要です。

「練習するために」はto practiceで正しい

I joined the class to practice speaking English.
英語を話す練習をするため、そのクラスに参加しました。

このtoはpracticeの目的語ではありません。「何のために参加したか」という目的を文全体へ足しています。

  • I joined the class:クラスに参加した
  • to practice…:練習するために
  • practice speaking…:話す活動を練習する

つまり、to → practice → doingは役割の異なる要素が並んだ正しい形です。

日本人がpractice to doを作りやすい理由

1.doingもto doも「~すること」と訳せる

日本語訳だけでは同じに見えますが、英語では前にある動詞によって自然な型が決まります。

2.練習の「目的」を強く意識する

「話せるようになるために練習する」と考えるとtoを置きたくなります。しかしpracticeの直後は目的ではなく、実際に繰り返す活動を置く場所です。

3.to practiceとpractice toを混同する

I study to practice speaking.のtoは「練習するために」です。practiceの後ろにはspeakingが続いています。

よくある間違いを直してみよう

  • I practice to write emails.
    I practice writing emails.
  • She practices to play the piano.
    She practices playing the piano.
  • Let’s practice to introduce ourselves.
    Let’s practice introducing ourselves.
  • We practiced to answer questions.
    We practiced answering questions.

迷ったときの3秒判定

  1. practiceの後ろに技術・曲・競技を置く? → practice+名詞
  2. practiceの後ろに繰り返す行動を置く? → practice+doing
  3. 「練習するために」と目的を足す? → to practice+名詞/doing

しゅみすけ(大山俊輔)

会話では「I practice doing… every day.」をひとかたまりで覚えると便利です。speaking、listening、writingなどを着せ替えれば、自分の学習習慣をすぐ話せます。

まとめ:practiceはdoingで表した活動を反復する

  • practice/practiseの後ろに行動を置くならpractice doing
  • practice to doは標準的な英語では通常使わない
  • doingは繰り返して磨く活動をひとかたまりにする
  • 米語は動詞・名詞ともpractice、英語は動詞practise・名詞practice
  • try to doは実現の試み、practice doingは上達のための反復
  • to practice doingのtoは「練習するために」という目的

practice doingを使うときは、doingで活動を一つの反復メニューにし、practiceが何度も回して上達させる景色を思い浮かべてください。すると、practice Englishpractice speaking Englishが同じ仕組みとしてつながります。

アメリカ英語とイギリス英語の綴り・単語・文法の違いは、b-cafe.netのイギリス英語とアメリカ英語の違いで詳しく紹介しています。

不定詞と動名詞の全体的な使い分けは、be:RIZEの不定詞と動名詞の使い分け|to do・doingを取る動詞と意味の違いも参考にしてください。

参考:British Council: Verbs followed by the ‘-ing’ formCambridge Dictionary: practice

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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