
I’m not in a position to … は、「私の立場では〜できません」「現時点では〜する立場にありません」と伝える英語表現です。
単に能力がなくて I can’t. と言うのではありません。権限・役割・情報・状況が十分でないため、判断、約束、コメントなどを控えるときに使います。ビジネスでは、無責任に答えず、かといって冷たく突き放しもしない便利な境界線の引き方です。
しゅみすけ(大山俊輔)
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I’m not in a position to … の意味
be in a position to do は、「〜できる立場・状況にある」という意味です。これを否定した be not in a position to do で、「〜できる立場・状況にない」となります。
- I’m not in a position to approve this.
私にはこれを承認できる権限がありません。 - We’re not in a position to make a decision yet.
私たちはまだ決定できる状況にありません。 - She isn’t in a position to comment on the matter.
彼女はその件についてコメントできる立場にありません。
ポイントは、主語に能力がないとは言っていないことです。今の役割や条件では行動できない、と範囲を限定しています。
形と語順:後ろには動詞の原形
基本形は次のとおりです。
主語 + be not in a position to + 動詞の原形
- not in a position to decide(決められる立場にない)
- not in a position to guarantee(保証できる状況にない)
- not in a position to disclose(開示できる立場にない)
ここでの to は不定詞なので、後ろは名詞ではなく動詞の原形です。「〜についての立場」という my position on the issue とは別の形です。
よく使う3つの場面
1. 自分に決定権がない
I’m not in a position to authorize a refund.
私には返金を承認する権限がありません。
顧客対応や社内調整で、権限の範囲を明確にする用法です。続けて Let me check with my manager.(上司に確認します)のような代案を添えると、より親切です。
2. 情報が不足していて判断できない
We’re not in a position to draw a conclusion at this stage.
現段階では結論を出せる状況にありません。
調査中、交渉中、検討中など、結論を急ぐべきでない場面に合います。この場合は「権限がない」よりも「判断材料がそろっていない」が中心です。
3. 公にコメント・約束できない
I’m not in a position to discuss the details.
私の立場では詳細をお話しできません。
守秘義務や正式発表前の案件などで使えます。ただし、理由をぼかす表現でもあるため、必要なら until the review is complete(審査が完了するまで)のように期限や条件を添えましょう。
似た表現との違い

I’m not in a position to …
役割、権限、情報、現状をまとめて示せる、比較的フォーマルで中立的な表現です。相手を責めず、自分ができる範囲を限定します。
My hands are tied.
「私にはどうしようもありません」。規則、上層部の決定、契約など、外部の制約によって動けないことを強調します。詳しくはMy hands are tied の意味と使い方で解説しています。
That’s above my pay grade.
「それは私の権限外です」。担当や役職の範囲外だと伝える口語表現で、職場ではやや軽い・ユーモラスな響きになることがあります。詳しくはabove my pay grade の意味とニュアンスをご覧ください。
I can’t …
最も直接的です。理由は文脈任せになるため、ビジネスではぶっきらぼうに聞こえることがあります。一方、緊急時や簡潔さが必要な場面では適切です。
丁寧にする言い方と代案の添え方
この表現自体は丁寧ですが、「できない」で会話を止めるより、次の一手を添えると協力的になります。
- I’m afraid I’m not in a position to confirm that yet.
申し訳ありませんが、まだそれを確認できる状況にありません。 - I’m not in a position to approve it, but I can forward your request.
私には承認権限がありませんが、ご要望を転送することはできます。 - We’re not currently in a position to commit to a date.
現在のところ、日程を確約できる状況ではありません。 - I’m not in a position to comment until the investigation is complete.
調査が完了するまではコメントできる立場にありません。
currently、yet、until … を加えると、「永久に無理」ではなく、現時点での制約だと明確にできます。
しゅみすけ(大山俊輔)
会話例
承認を求められたとき
A: Can you approve the additional budget today?
今日、追加予算を承認してもらえますか?
B: I’m not in a position to approve it myself, but I’ll ask the finance director.
私自身には承認権限がありませんが、財務部長に確認します。
正式発表前に質問されたとき
A: Is the company planning to close the branch?
会社はその支店を閉鎖する予定ですか?
B: I’m not in a position to comment on that at the moment.
現時点では、その件についてコメントできる立場にありません。
確約を求められたとき
A: Can you guarantee delivery by Friday?
金曜日までの納品を保証できますか?
B: We’re not in a position to guarantee that yet, but we’ll update you tomorrow.
まだ保証できる状況ではありませんが、明日進捗をご連絡します。
よくある間違い
position を「意見」とだけ訳す
position には「立場・状況・地位」の意味があります。この表現では通常、「意見」ではなく、何かを実行できる条件や権限を指します。
責任逃れの決まり文句として使う
何でもこの表現で断ると、曖昧に逃げている印象になります。可能なら、誰なら対応できるか、いつなら答えられるか、自分に何ができるかを添えましょう。
日常の小さな誘いに使う
友人からの食事の誘いに I’m not in a position to join you. と言うと、必要以上に堅く大げさです。日常の誘いなら I can’t make it. や I’ll sit this one out. のほうが自然です。
まとめ
I’m not in a position to … は、「能力がない」のではなく、今の立場・権限・情報・状況では〜できないと伝える表現です。
- 形は be not in a position to + 動詞の原形
- 判断、承認、確約、コメントを控える場面で便利
- My hands are tied. は外部の制約を強調
- above my pay grade は権限外を表す口語表現
- but I can … で代案を添えると協力的
まずは I’m not in a position to approve it, but I can ask my manager. のように、「できないこと+できること」を一組で覚えておくと、実際の仕事ですぐ使えます。











