
学生時代以来、久しぶりに英語を学び直したい。でも、単語・文法・発音・リスニングのどこから始めればよいのか分からない——。大人のやり直し英語では、こうした迷いがよく起こります。
結論から言えば、学校英語を最初から全部やり直す必要はありません。大切なのは、英語を使いたい場面を決め、中学英語の骨格を整理し、基本語・音・会話を順につなぎ直すことです。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
大人のやり直し英語とは?
大人のやり直し英語とは、学生時代に学んだ英語を、現在の目的に合わせて再構築する学習です。試験のための暗記へ戻るのではなく、旅行、仕事、趣味、海外の人との交流など、自分が使う場面を基準に学びます。
「最初からやり直す」というより、知識を使うために並べ直すと考えるとよいでしょう。
| 学校での学習 | 大人の学び直し |
|---|---|
| 試験範囲を順番に学ぶ | 使う目的から逆算する |
| 正解を選ぶ | 自分のことを伝える |
| 難しい内容へ進む | 基本を素早く使えるようにする |
| 全員が同じ教材を使う | 必要な場面を優先する |
何から始める?大人のやり直し英語5ステップ

1.英語を使いたい場面を決める
最初に教材を買うのではなく、英語で何ができるようになりたいかを決めます。「英語を話せるようになりたい」だけでは広すぎるため、場面まで具体化します。
- 海外旅行でホテルやレストランを利用したい
- 外国人のお客様へ簡単に案内したい
- オンライン会議で自己紹介と進捗報告をしたい
- 字幕なしで海外ドラマを少し理解したい
目的が決まると、必要な単語と練習が絞れます。
2.中学英文法の骨格を整理する
会話の土台として、まず主語と動詞、基本時制、疑問文、否定文、助動詞を確認します。文法用語をすべて暗記するより、短い文を自分で作れることを優先します。
I work in Tokyo.
私は東京で働いています。I went there yesterday.
昨日そこへ行きました。Can I use this?
これを使ってもいいですか。
中学英語から始める理由は、既存記事の大人が中学英語からやり直した方が効率が良い理由でも詳しく解説しています。
3.難しい語彙より基本語を使えるようにする
大人は語彙不足を感じると、難しい単語帳へ進みがちです。しかし、日常会話の多くは get、take、make、go、come、put、have などの基本動詞で組み立てられます。
知らない一語が出ても、知っている語で説明する力が重要です。「延期する」が出なければ We will do it next week. と言えます。
基本動詞と前置詞が組み合わさる句動詞も、会話で使える語彙を増やす入口になります。
4.音を聞き、まねて、声に出す
文字で分かる英語と、耳で分かる英語は同じではありません。短い音声を使い、意味を確認したうえで、音のまとまり、強弱、リズムをまねます。
- 短い英文を読む
- 音声を聞く
- 一文ずつまねる
- 文字を見ずに言う
- 自分の内容へ一部を変える
聞き流すだけで終わらず、自分の口を動かすことがポイントです。
5.短く伝え、人とのやり取りに使う
最後は、準備した英語を実際の往復に使います。最初から長く話す必要はありません。主語と動詞を先に言い、相手の反応を見ながら情報を足します。
I went to Kyoto.
京都へ行きました。I went to Kyoto with my sister last weekend.
先週末、姉(妹)と京都へ行きました。
日本人が知識を持ちながら会話で止まる背景は、日本人はなぜ英語を話せない?で整理しています。
大人のやり直し英語で優先したい内容
| 分野 | 最初に優先する内容 | 後回しでもよいもの |
|---|---|---|
| 文法 | 語順・時制・疑問文・助動詞 | 細かな例外や高度な分析 |
| 単語 | 基本動詞・身近な名詞・形容詞 | 使用場面のない難語 |
| 発音 | 通じる音・強弱・音のつながり | ネイティブそっくりの再現 |
| リスニング | 短く内容が分かる音声 | 理解できない長時間の聞き流し |
| 会話 | 自分の話・質問・聞き返し | 暗記した長いスピーチ |
年代別に学び方を変える必要はある?
年齢によって英語を諦める必要はありません。ただし生活環境は違います。
- 30代・40代:仕事や家庭の隙間に短い練習を置く
- 50代:目的と経験を生かし、自分の話を教材にする
- 60代以降:速度より継続を優先し、音・会話・交流を楽しむ
大人には、経験が豊富で話題を持っている、目的を理解して学べる、自分に必要な内容を選べるという強みがあります。
やり直し英語で失敗しやすい5つのパターン
- 教材を増やしすぎる:一冊を使い切る前に次へ移る
- 最初から完璧を目指す:基礎の復習だけで何か月も話さない
- 難しい単語へ逃げる:基本語を素早く使う練習が不足する
- 聞くだけで終わる:音読や自分の発話につながらない
- 目的と教材が合わない:旅行目的なのに試験問題だけ解く
しゅみすけ(大山俊輔)
独学・アプリ・英会話教室はどう使い分ける?
文法の整理、単語の復習、音読は独学やアプリでも進めやすい部分です。一方、予定外の質問へ答える、言い換える、伝わったか確認する練習には人とのやり取りが役立ちます。
school.b-cafe.netでは、英語は独学と英会話教室のどちらがいい?、独学してから英会話教室へ通うべき?で、目的別の選び方を解説しています。
最初の練習順を具体的に知りたい方は、英語を話せるようになりたいけど何から始める?も参考にしてください。
よくある質問
大人は中学英語からやり直すべきですか?
多くの場合、中学英語の語順・時制・疑問文から確認するのが効率的です。ただし教科書を最初から丸暗記せず、自分が使う短い文へ変えて練習します。
単語と文法はどちらを先に勉強しますか?
完全に分けず、基本文型へ必要な単語を入れて同時に使います。I want …、I need …、I went … などの骨格に、自分の語彙を入れる方法が実践的です。
一日何時間勉強すればよいですか?
長時間を時々行うより、毎日15〜30分でも接触を続ける方が習慣を作りやすくなります。週に何度かは声を出し、人との会話も加えるとよいでしょう。
何歳からでは遅いですか?
始める目的がある限り、遅すぎる年齢はありません。若い人と同じ速度を目指すより、自分の経験、興味、生活に合った内容で継続することが大切です。
まとめ
大人のやり直し英語は、学校英語をすべて最初から学び直すことではありません。目的を決め、中学文法の骨格、基本語、音、短い発話、実際のやり取りを順につなぎ直す学習です。
大人には、すでに知識と人生経験があります。足りない部分だけを補い、学んだ英語をすぐ自分の話へ変えることで、過去の勉強を「使える英語」へ育て直せます。
日本人の英語学習を歴史・苦手な理由・女性の学び・大人の学び直しから見渡すには、日本人と英語|歴史・苦手な理由・大人の学び直しをご覧ください。










