英語の句と節とは?phrase・clauseの違いと見分け方を例文で解説

英語の句phraseと節clauseの違いを主語と動詞の有無で示した図解

英語の参考書で「名詞句」「副詞節」「関係詞節」などの言葉を見て、急に難しく感じたことはありませんか。けれども、句と節は難しい文法項目の名前ではありません。どちらも、複数の単語を一つのまとまりとして扱うための見取り図です。

最も大切な違いはシンプルです。句(phrase)は、基本的に主語+動詞の組み合わせを持たないまとまり。節(clause)は、主語+動詞を含むまとまりです。この違いが分かると、長い英文も単語の列ではなく、意味のあるブロックに分けて読めるようになります。

この記事でわかること
  • 英語の句(phrase)と節(clause)の違い
  • 単語・句・節・文の関係
  • 名詞句・形容詞句・副詞句の働き
  • 名詞節・形容詞節・副詞節の働き
  • 主節と従属節の見分け方
  • 長い英文を意味のまとまりで読む方法

英語の「句」と「節」の違いは主語+動詞の有無

種類 基本的な特徴
単語 word 一つの語 coffee
句 phrase 複数語のまとまり。主語+動詞の組み合わせを持たない in the morning
節 clause 主語+動詞を含むまとまり when I wake up
文 sentence 一つの完結した内容を伝える I drink coffee in the morning.

in the morning には名詞 morning がありますが、「誰がどうする」という主語+動詞はありません。そのため句です。一方、when I wake up には主語 I と動詞 wake up があるため節です。

なお、節の定義では「動詞を含むこと」を中心に説明する文法書もあります。実際には命令文のように主語が表面に出ない形もありますが、初心者の段階では主語+動詞が見えたら節の可能性が高いと考えると整理しやすくなります。Cambridge Dictionaryでも、節は動詞を含み、典型的には主語・動詞句・必要に応じて補語から成ると説明されています。

英語が単語から句・節・文へと長くなる仕組みを示した図解

英語は単語を句にし、句を節の中へ組み込んで長くなる

英語の長い文は、最初から巨大な一文として作られているわけではありません。単語がまとまりを作り、そのまとまりが別のまとまりへ組み込まれていきます。

I drink coffee in the morning when I have time.

  1. coffee:単語
  2. in the morning:前置詞から始まる句
  3. when I have time:主語+動詞を持つ節
  4. I drink coffee:文の中心となる節

中心は I drink coffee. です。そこへ「朝に」「時間があるとき」という情報を足しています。この組み立て方は、前の記事英語はなぜ後ろから修飾する?日本語との語順の違いで扱った「中心を先に示し、説明を足す」感覚ともつながっています。

しゅみすけ(大山俊輔)

長い英文を一語ずつ追うと、途中で何と何がつながっているのか分からなくなります。前置詞から始まるまとまり、主語と動詞を持つまとまりというように、小さなブロックへ分けてみてください。英文の骨格と追加情報を区別しやすくなります。

句(phrase)は文の中で一つの品詞のように働く

句は複数の単語からできていますが、文の中では名詞・形容詞・副詞など、一つの役割を担当します。

名詞句|人・もの・こととして働く

  • the woman in the red dress(赤いドレスを着た女性)
  • my best friend(私の親友)
  • to learn English(英語を学ぶこと)

The woman in the red dress is my teacher. では、The woman in the red dress 全体が主語です。中心となる名詞は woman ですが、前後の単語も含めて一つの名詞句を作っています。

形容詞句|名詞の特徴を説明する

  • full of flowers(花でいっぱいの)
  • very kind to everyone(誰にでもとても親切な)
  • ready to leave(出発する準備ができた)

The garden is full of flowers.full of flowers は、庭がどのような状態かを説明しています。

副詞句|動作の時・場所・方法などを足す

  • in the morning(朝に)
  • at the station(駅で)
  • with great care(細心の注意を払って)

She spoke with great care. では、with great care が「どのように話したか」を加えています。

節(clause)にも名詞・形容詞・副詞の働きがある

節は主語+動詞を含むため、句よりも多くの情報を持てます。それでも文の中では、一つの名詞・形容詞・副詞のように働くことがあります。

名詞節|文の一部を「こと」として置く

I know that she is busy.
私は、彼女が忙しいことを知っています。

that she is busy には主語 she と動詞 is があり、全体が know の目的語です。詳しくはbe:RIZEの名詞節とは?that・whether・疑問詞を「文を名詞として置く」感覚で理解するで確認できます。

形容詞節|前の名詞を説明する

The woman who lives next door is a doctor.
隣に住んでいる女性は医師です。

who lives next doorthe woman を説明する関係詞節です。仕組みはbe:RIZEの関係代名詞とは?who・which・thatを「後から足す」感覚で例文解説にもつながります。

副詞節|時・理由・条件などを足す

I’ll call you when I arrive.
到着したら電話します。

when I arrive は「いつ電話するか」を示しています。ほかにも because は理由、if は条件、although は譲歩を表します。詳しくはbe:RIZEの副詞節とは?時・理由・条件を表す接続詞と見分け方で整理できます。

主節は単独で文になれ、従属節はほかの節に支えられる

節は、主節(main clause)と従属節(subordinate clause)にも分けられます。

I stayed home because it was raining.

部分 種類 理由
I stayed home 主節 単独でも内容が完結する
because it was raining 従属節 becauseから始まり、主節へ理由を加える

Because it was raining. だけでも会話では答えとして使われますが、文法構造としては「何が雨だったからなのか」を主節に依存しています。一方、I stayed home. はそれだけで完結します。

句と節を見分ける3ステップ

  1. 動詞を探す:時制を持つ動詞や助動詞+動詞を確認する
  2. その動詞の主語を探す:誰が・何がその動作や状態を担うかを見る
  3. まとまり全体の役割を見る:人・もの・ことなのか、名詞の説明なのか、時・理由・条件なのかを判断する
まとまり 主語+動詞 判定
after lunch なし
after we had lunch we+had
the book on the desk なし
the book that she bought she+bought 節を含む名詞句

最後の例が大切です。the book that she bought 全体は名詞句ですが、その内部に that she bought という節があります。句と節は排他的な箱ではなく、大きな句の中へ節が入ることもあります。

長い英文はスラッシュで意味のまとまりに分ける

The woman / who was sitting by the window / told me / that the train was delayed.

  1. The woman:中心となる人
  2. who was sitting by the window:その女性の説明
  3. told me:私に話した
  4. that the train was delayed:話した内容

自然な日本語へ直す前に、英語が出てきた順番で「女性 → 窓際に座っていた → 私に話した → 電車が遅れていることを」と受け取ります。文型や語順の土台は、親記事英語の基本・構造とは?語順・主語・時制・冠詞・助動詞を「なぜ?」から理解するで全体を確認できます。

よくある質問

句には動詞が絶対に入らないのですか?

to study Englishstudying English のように動詞由来の形が入る句はあります。ただし、主語と時制を持つ動詞がそろった通常の節にはなっていません。「動詞らしい語があるか」だけでなく、主語+時制を持つ動詞の組み合わせを見るのがポイントです。

節は必ず文になりますか?

主節は単独で文になれますが、because I was tiredwhen she arrived のような従属節は、通常、ほかの節と組み合わせて使います。

phraseとidiomは同じですか?

同じではありません。phraseは文法上の「語のまとまり」という広い概念です。idiomは、単語を直訳しただけでは全体の意味が分かりにくい慣用表現を指します。

句や節を、追加・対比・理由・条件などの関係でつなぐ仕組みは、英語の接続詞とは?and・but・because・ifの働きと使い方で続けて確認できます。

まとめ|句と節が分かると長い英文の設計図が見える

  • 句は、基本的に主語+動詞の組み合わせを持たない単語のまとまり
  • 節は、主語+動詞を含むまとまり
  • 句と節は、名詞・形容詞・副詞のような役割を持てる
  • 主節は単独で完結し、従属節は主節へ説明を加える
  • 大きな句の中に節が組み込まれることもある
  • 長文は単語ではなく意味のブロックで前から理解する

句と節は、暗記するための用語ではありません。英文を「どこまでが一つの意味か」に分けるための道具です。主語と動詞を探し、残りのまとまりが何を説明しているかを見るだけで、長い英文の構造はかなり見通しやすくなります。

参考資料

形容詞・副詞が何を説明する部品なのかは、英語の形容詞と副詞が対象の輪郭と出来事の見え方を分ける仕組みもご覧ください。

節の中心動詞と、時制を持たない動詞由来の部品の違いは、to不定詞・動名詞・分詞の共通構造も参考にしてください。

英語の前置詞がなぜ名詞の前に置かれるのか、日本語の助詞との語順比較から知りたい方は、英語はなぜ前置詞を名詞の前に置く?日本語の助詞との語順の違いもご覧ください。

接続詞がなぜ必要なのかを、日本語との語順比較や「次の情報を予告する」という視点から知りたい方は、英語はなぜ接続詞を使う?次の情報との関係を先に示す仕組みもご覧ください。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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