hope me toが不自然なのはなぜ?hopeとwant・expectの語順の違い

hope me toが不自然な理由を解説するアイキャッチ

「私はあなたに来てほしい」を英語にしようとして、I hope you to come. と言いたくなることはありませんか。

日本語では「あなた来てほしい」と、人を先に置きます。しかし、標準的な英語では hope+人+to do という形は通常使いません。

  • I hope you to come.
  • I hope you will come.
  • I hope you can come.
  • I want you to come.

結論から言うと、hopeは「人をある行動へ向ける」というより、「こうなってほしい」という場面全体を思い描く動詞です。自分がすることなら hope to do、別の人がすることまで言うなら hope+主語+動詞 という節を置きます。

しゅみすけ(大山俊輔)

「hopeの後ろに人を置いてはいけない」とだけ覚えるより、「誰が何をする場面を望んでいる?」と考えるほうが自然な形を選びやすくなります。

結論:hopeの後ろには「望む場面」を置く

言いたいこと 自然な形 見えている景色
自分が行くことを望む I hope to go. I=goなので主語を繰り返さない
あなたが来ることを望む I hope you will come. you will comeという場面
あなたに来てほしい I want you to come. youをcomeへ向ける
あなたが来ると予想する I expect you to come. youがcomeすると見込む

hopeの基本形は次の3つです。

  • hope to do:主語自身が〜することを望む
  • hope (that) 主語+動詞:〜という出来事を望む
  • hope for+名詞:物事・結果を望む

一方、want/expect+人+to do では、人がto doの意味上の主語になります。「人→これからの動作」という並びが作れる動詞です。

hopeは場面を思い描きwantとexpectは人を動作へ向けることを示す図

学校文法ではどう説明される?

学校文法では、動詞ごとに後ろへ取れる形が異なる「語法」として説明されます。

  • hope to do:hopeの目的語になるto不定詞
  • hope that S V:hopeの目的語になるthat節
  • want O to do:目的語O+to不定詞
  • expect O to do:目的語O+to不定詞

この整理は正確で大切です。ただ、「hopeはSVOCを取らない」と型だけ覚えると、会話の途中で使い分けに迷いやすくなります。そこで、ここでは学習者が理解しやすい見方として、hopeは希望する出来事を一つの場面として後ろへ置くと捉えてみます。

hope me toが不自然になる景色

I hope you to come. を作るとき、日本語話者の頭では「私は望む→あなたに→来ることを」と並んでいるかもしれません。

しかし英語の hope は、通常 you を目的語として受け取り、その人を to come へつなぐ型を持ちません。別の人の行動を望むなら、you comeyou will come という小さな文をそのままhopeの後ろへ置きます。

  • I hope you can come.
    あなたが来られるといいな。
  • I hope she gets the job.
    彼女がその仕事に決まるといいな。
  • We hope the weather will improve.
    天気がよくなることを願っています。

太字部分はそれぞれ「誰がどうなるか」を含む一つの場面です。thatを入れても構いません。

I hope that you can come.

会話ではthatが省かれることが多いため、表面上は hope you… と人が直後に見えます。ただし、このyouはhopeの目的語として単独で置かれているのではなく、you can come という節の主語です。

hope to doはなぜ正しい?

I hope to see you soon. は自然です。では、なぜ hope you to come は不自然なのに、hope to see は正しいのでしょうか。

hope to do では、hopeする人とto doを行う人が同じです。

  • I hope to see you.=見るのはI
  • She hopes to study abroad.=留学するのはshe
  • We hope to finish today.=終えるのはwe

主語が同じなので、to doの前へもう一度人を置く必要がありません。主語が変わるなら、小さな文を作ります。

  • I hope she can study abroad.
  • We hope the team finishes today.

しゅみすけ(大山俊輔)

hopeの主語と次の動作をする人が同じならto do。違うなら「人+動詞」の小さな文。この二択から始めると迷いが減ります。

hopeとwantの違い:場面を望むか、人への希望を示すか

I hope you can come.I want you to come. は、日本語ではどちらも「あなたに来てほしい」と訳せます。ただし、相手への向き合い方が違います。

英文 中心 会話での響き
I hope you can come. あなたが来られる場面への希望 相手の都合を残した、やわらかな願い
I want you to come. あなたに来てもらいたいという自分の意思 希望を相手へ直接向ける。文脈により強く響く
I’d like you to come. あなたに来てもらいたいという希望 wantより丁寧でやわらかい

たとえばパーティーへ招待するときは、次のように使い分けられます。

  • I hope you can come to the party.
    パーティーに来られるといいな。
  • I’d like you to come to the party.
    あなたにパーティーへ来ていただきたいです。
  • I want you to come to the party.
    あなたにパーティーへ来てほしい。

want が失礼なわけではありません。ただ、相手の行動への自分の要求が前に出やすいため、依頼や招待では I’d like you to…I hope you can… のほうが場面に合うことがあります。

hopeとexpectの違い:願いか、見込みか

expectexpect+人+to do を取れますが、hopeとは意味も異なります。

  • I hope he will win.
    彼が勝つことを願っている。
  • I expect him to win.
    彼が勝つだろうと見込んでいる。

hopeの中心は「そうなってほしい」という願いです。expectの中心は、根拠や状況から「そうなるだろう」と予想することです。

さらに、相手へ直接 I expect you to be on time. と言うと、「時間どおりに来ることを当然求める」という要求・基準の響きが出ることがあります。単なる願いの言い換えではありません。

日本人がhope me toを作りやすい3つの理由

1.「人に〜してほしい」の日本語順に引っ張られる

日本語の助詞「に」を英語の目的語に置き換え、hopeの直後へ人を置きたくなります。しかし、英語では日本語の助詞を一語ずつ置換するのではなく、動詞が取る型を選ぶ必要があります。

2.want O to doを先に覚えている

I want you to help me. が使えるため、意味の近いhopeにも同じ型を当てはめたくなります。ところが、意味が似ていても後ろの組み立て方は同じとは限りません。

3.hope you…のyouを目的語だと思う

I hope you understand. ではhopeの直後にyouがあります。しかし、youは you understand という節の主語です。「hope+人」の証拠ではありません。

会話で使えるhopeの自然な型

hope to do:自分の予定・願い

  • I hope to see you again.
    またお会いできればと思います。
  • We hope to open the new store in spring.
    春に新店舗を開けたいと考えています。
  • She hopes to become a designer.
    彼女はデザイナーになりたいと願っています。

hope+文:別の人や物事についての願い

  • I hope you feel better soon.
    早くよくなるといいですね。
  • I hope everything goes well.
    すべてうまくいくことを願っています。
  • We hope your trip is going well.
    旅行が順調であることを願っています。

hope for+名詞:望む結果を名詞で置く

  • We’re hoping for good weather.
    よい天気になることを願っています。
  • She hopes for a quick recovery.
    彼女は早い回復を願っています。
  • Let’s hope for the best.
    最善の結果を願いましょう。

この考え方が使える別の動詞

「日本語訳が近い動詞でも、後ろに取る景色は違う」という考え方は、ほかの動詞にも使えます。

動詞 代表的な型
hope hope to do / hope S V I hope she comes.
want want O to do I want her to come.
expect expect O to do / expect S V I expect her to come.
ask ask O to do I asked her to come.
suggest suggest doing / suggest S V I suggested that she come.

大事なのは「〜してほしい」「〜することを望む」という和訳だけで動詞を入れ替えないことです。単語を覚えるときは、意味と一緒に短い型まで覚えましょう。

迷ったときの3秒判定

  1. 次の動作をするのは、hopeしている本人? → hope to do
  2. 別の人・物事についての願い? → hope (that) S V
  3. 相手にしてもらいたい意思を直接示す? → want / would like O to do

しゅみすけ(大山俊輔)

会話では「I hope you can…」をひとかたまりで持っておくと便利です。相手の都合を残しながら、「そうなったらうれしい」という気持ちを自然に伝えられます。

まとめ:hopeは人ではなく「こうなってほしい場面」へつなぐ

  • hope+人+to do は標準的な英語では通常使わない
  • 自分がすることなら hope to do
  • 別の人がすることなら hope (that) 主語+動詞
  • hope you… のyouは、hopeの目的語ではなく節の主語
  • want O to do は相手への希望、expect O to do は見込み・期待を表す

I hope you to come. を避けるコツは、「hopeの次に誰を置くか」ではなく、自分がどんな場面の実現を望んでいるかを考えることです。you can come という完成した小さな景色をhopeの後ろへ置けば、自然な英語になります。

似た語順の疑問は、b-cafe.netのsuggest meが間違いになるのはなぜ?suggestの語順を「提案内容が先」で理解でも解説しています。

hopeとwishの意味の違いをさらに整理したい方は、be:RIZEのhopeとwishの違い・意味をコアイメージで解説|使い分けと例文も参考にしてください。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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