
It worked! と言われて、「それは働いた?」と一瞬戸惑ったことはありませんか? このworkは「働く」ではなく、「うまくいった」「効果があった」という意味です。
しゅみすけ(大山俊輔)
先に結論をいうと、workの中心には「持っている役割や機能を実際に果たす」という見方があります。
- 人が役割を果たす → 働く
- 機械が役割を果たす → 動く・機能する
- 方法や計画が役割を果たす → うまくいく
- 薬が役割を果たす → 効く
日本語では主語に合わせて訳を変えますが、英語ではどれもworkで表せます。ここでは、学習者が使い分けやすくなる見方として、この共通点を具体例から確かめましょう。
Contents
学校英語ではworkをどう習う?
学校では、名詞のwork=仕事、動詞のwork=働くから習うことが多いでしょう。
I work at a bank.
私は銀行で働いています。
もちろんこれは基本です。ただ、「人が仕事をする」だけに意味を固定すると、次の文が理解しにくくなります。
This machine doesn’t work.
この機械は動きません。
The medicine is working.
薬が効いています。
My plan worked.
私の計画はうまくいきました。
機械も薬も計画も、人間のように仕事へ出かけるわけではありません。それぞれが期待された働きをしているかを見ているのです。
workの意味は「役割を果たす」でつながる

1.人がworkする:役割を果たして働く
She works for an IT company.
彼女はIT企業で働いています。
人が主語なら、任された仕事を行い、組織や社会の中で役割を果たす場面です。この用法が、日本人学習者に最もなじみのある「働く」です。
2.機械がworkする:本来の機能を果たす
Does the air conditioner work?
そのエアコンは動きますか?
My key isn’t working.
私の鍵が使えません。
機械・道具・設備が主語なら、「本来するはずの働きをする」が「動く」「作動する」「使える」になります。
The light is on, but the printer isn’t working.
ランプはついていますが、プリンターは動いていません。
ここでworkは、単に物理的に動くことだけを表しません。鍵のように大きく動かない物でも、目的を果たせればworkします。
3.方法や計画がworkする:望む結果につながる
Let’s try this method and see if it works.
この方法を試して、うまくいくか見てみましょう。
The plan worked better than expected.
その計画は予想以上にうまくいきました。
方法や計画にも「こうなってほしい」という目的があります。その目的どおりの結果が出たとき、英語ではthe method worked、the plan workedと捉えます。
つまり「うまくいく」は、workに突然加わった別の意味ではありません。計画が計画として働き、狙った結果を出したという延長です。
4.薬がworkする:期待された効果を出す
This medicine should work within an hour.
この薬は1時間以内に効くはずです。
The painkiller didn’t work for me.
その鎮痛薬は私には効きませんでした。
薬の役割は、症状をやわらげたり治療効果を出したりすることです。その役割を果たせばwork=「効く」になります。
しゅみすけ(大山俊輔)
It worked! はどんなときに使う?
It worked! は、試したことが狙いどおりの結果を生んだときの短い一言です。日本語では場面によって、次のように訳せます。
- うまくいった!
- 成功した!
- 効いた!
- 直った!
- 通じた!
機械を直したとき
A: Try restarting it.
再起動してみて。
B: It worked! The screen is back.
直った! 画面が戻ったよ。
方法を試したとき
A: Did the new study method help?
新しい勉強法は役に立った?
B: Yes, it worked. I remembered more words.
うん、うまくいったよ。前より単語を覚えられた。
暗証番号や鍵を試したとき
A: Try 0426.
0426を試してみて。
B: It worked. The door is open.
通った。ドアが開いたよ。
日本語訳は違っても、共通しているのは「試したものが目的を果たした」ことです。
workとsucceedの違いは?
どちらも「成功する」と訳せますが、焦点が違います。
| 語 | 焦点 | 自然な例 |
|---|---|---|
| work | 方法・仕組み・物が望む効果を出す | The plan worked. |
| succeed | 人・試みが目標を達成する | She succeeded in solving it. |
The strategy worked.
その戦略はうまく機能しました。
We succeeded with the strategy.
私たちはその戦略で成功しました。
workは「それが使える方法だったか」に目が向きやすく、succeedは「目標を達成したか」に目が向きやすい表現です。ただし実際の文脈では、どちらでも同じ出来事を別の角度から描ける場合があります。
workとwork outの違いは?
workだけでも「うまくいく」を表せます。work outは、問題や状況が進んだ末に、解決したりよい結果に落ち着いたりする流れを表すことがあります。
This solution might work.
この解決策は使えるかもしれません。
I hope everything works out.
すべてうまく収まるといいですね。
前者は「この方法が効果を出すか」、後者は「状況全体が最終的によい結果になるか」という違いです。
会話でよく使うworkの形
Does that work for you?「それで都合はいい?」
How about three o’clock? Does that work for you?
3時はどうですか? 都合はいいですか?
提案した時間や方法が、相手の条件に合って役に立つかを尋ねています。単なる「動作」ではなく、相手にとって実用的かどうかを見るworkです。
That won’t work.「それではうまくいかない」
We can’t finish by Friday with two people. That won’t work.
2人では金曜日までに終えられません。それでは無理です。
方法・予定・条件が目的を果たせないと判断するときに使います。言い方によっては強く響くため、柔らかくするならI’m not sure that will work.(それでうまくいくか分かりません)も便利です。
make it work「何とか機能させる」
We don’t have much time, but we’ll make it work.
時間はあまりありませんが、何とかうまくやります。
自然にうまくいくのを待つのではなく、調整や努力によって「役割を果たせる状態にする」という表現です。
日本人学習者が間違えやすいポイント
「うまくいった」を何でもIt worked.にしない
試した方法・道具・計画が成功したならIt worked.が自然です。一方、試験に合格した、競技で優勝したなど、人の達成をいうならI passed.、I won.、I succeeded.など、具体的な動詞が自然です。
workは自動詞で使える
「この方法はうまくいく」は、This method works.です。日本語の「効果を出す」につられて目的語を足す必要はありません。
× This method works the problem.
○ This method works.
○ This method solves the problem.
人が主語でも「働く」とは限らない
His charm worked on everyone.
彼の魅力はみんなに効きました。
work on+人では、その人に影響や効果を及ぼす意味になることがあります。「彼の魅力が全員に作用した」という見方です。
まとめ:workは「役割を果たす」
- 人が役割を果たす → 働く
- 機械が役割を果たす → 動く・機能する
- 方法や計画が役割を果たす → うまくいく
- 薬が役割を果たす → 効く
しゅみすけ(大山俊輔)
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