
英語で人や物の特徴を説明するとき、X is YとX has Yのどちらを使えばよいのでしょうか。
- She is kind.(彼女は親切です)
- She has a kind heart.(彼女は優しい心を持っています)
- She is blue-eyed.(彼女は青い目をしています)
- She has blue eyes.(彼女は青い目をしています)
日本語ではどちらも「彼女は〜です」「彼女は〜をしています」と訳せるため、形だけを暗記すると迷いやすくなります。しかし、英語が見せている景色は同じではありません。
X is Yは、XそのものをYという状態・性質・立場として直接描きます。X has Yは、XとYを分けたうえで、XがYを備えている・自分の領域に持っていると描きます。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
結論:isはXを直接描き、hasはXの持つ要素を取り出す
| 形 | 英語が見せる景色 | 例 |
|---|---|---|
| X is Y | XをYとして直接説明する | Lisa is kind. |
| X has Y | XがYを備えている・持っている | Lisa has a kind heart. |
Lisa is kind.では、話し手はLisaを見て「kindな人」として描いています。kindはLisaから切り離された物ではなく、Lisaの性質を直接表す形容詞です。
一方、Lisa has a kind heart.では、Lisaとa kind heartを別々に置き、Lisaの内側にある特徴としてa kind heartを取り出しています。どちらも彼女の優しさを伝えますが、前者は本人への直接的な評価、後者は彼女が備えている内面的な特徴に焦点があります。
学校文法ではどう説明される?
学校文法では、isはbe動詞、hasは一般動詞haveの三人称単数現在形と習います。
- Lisa is kind.:SVC(主語+動詞+補語)
- Lisa has a kind heart.:SVO(主語+動詞+目的語)
SVCでは、補語Cが主語Sの説明になります。Lisa is a teacher.ならLisaとa teacherは同じ人物を指し、Lisa is kind.ならkindがLisaの性質を説明します。
SVOでは、目的語Oは主語とは別の参加者です。Lisa has a dog.のLisaとa dogは同じものではありません。Lisaの領域にa dogがいる、つまりLisaが犬を飼っているという関係をhaveが作ります。
この文型説明は正しいのですが、会話の最中に「これはSVCかSVOか」と分析するだけでは、形をすぐに選べないことがあります。そこで、主語を直接塗るように描くのがis、主語の持つ中身を一つ取り出すのがhasと考えると使い分けやすくなります。
isの景色:Xそのものへ説明を重ねる
X is YのYには、名詞・形容詞・場所などが置かれます。それぞれ文法上の働きには違いがありますが、共通するのはXについて直接情報を重ねていることです。
名詞なら、Xの正体や分類を示す
- Maya is a designer.(マヤはデザイナーです)
- This is my bag.(これは私のバッグです)
- Ken is the team leader.(ケンがチームリーダーです)
この場合は、XとYが同じ人・物を指します。よく「S=C」と説明される、分かりやすいタイプです。
形容詞なら、Xの状態や性質を直接描く
- The room is bright.(その部屋は明るいです)
- Tom is tired.(トムは疲れています)
- This soup is hot.(このスープは熱いです)
形容詞の場合の「=」は、数学の完全な同一関係ではありません。Tomとtiredが同じ物という意味ではなく、今のTomをtiredという状態で捉えるという関係です。ここでは学習者が構造をつかみやすい見方として、「XをYとして直接説明する」と考えます。
hasの景色:Xの領域にあるYを見せる
X has Yのhaveは、手で所有する物だけに使うわけではありません。家族、身体的特徴、予定、経験、問題など、主語と関係の深い要素を主語の領域へ置くことができます。
- She has a sister.(彼女には姉妹がいます)
- He has brown hair.(彼は茶色い髪をしています)
- We have a meeting today.(今日は会議があります)
- I have a problem.(困ったことがあります)
- The house has three bedrooms.(その家には寝室が3つあります)
どの文でも、主語と目的語は別の要素として捉えられています。houseとthree bedroomsは同一ではありません。家という全体の中に、寝室が3つ備わっているという「全体と部分」の関係です。

同じ場面でもisとhasで切り取り方が変わる
人の外見を説明する
| isで直接描写 | hasで特徴を取り出す |
|---|---|
| She is tall. 彼女は背が高い |
She has long legs. 彼女は脚が長い |
| He is blue-eyed. 彼は青い目をしている |
He has blue eyes. 彼は青い目をしている |
| She is beautiful. 彼女は美しい |
She has a beautiful smile. 彼女は笑顔が美しい |
He is blue-eyed.はblue-eyedという形容詞で本人を直接描写します。He has blue eyes.はeyesという身体の一部を取り出して、その特徴を説明します。日本語訳はほぼ同じでも、英語の組み立て方が違います。
場所や物を説明する
- The room is bright.:部屋全体をbrightと描く
- The room has large windows.:部屋が備えるlarge windowsを示す
- The hotel is convenient.:ホテル全体をconvenientと評価する
- The hotel has a free shuttle.:ホテルの設備・サービスを取り出す
会話では、最初にisで全体像を伝え、続けてhasで根拠や具体的特徴を加えると自然です。
Our new office is really comfortable. It has large windows and a quiet lounge.
新しいオフィスはとても快適です。大きな窓と静かなラウンジがあります。
しゅみすけ(大山俊輔)
日本人が間違えやすい理由
日本語の「〜は」「〜がある・いる」は、文脈によって英語のisにもhasにも対応します。
- 彼は青い目です → He has blue eyes.
- この家は庭があります → This house has a garden.
- 彼女は親切な人です → She is kind.
日本語の文末だけを見て、「です=is」「あります=there is」と一語ずつ置き換えるとうまくいきません。英語では、先に次のどちらの景色を見せたいかを決めます。
- 主語そのものを説明する → is
- 主語が持つ特徴・部分・関係を取り出す → has
よくある不自然な英文
| 不自然になりやすい形 | 自然な形 | 理由 |
|---|---|---|
| She has blue eyes. | sheとeyesは同一ではなく、eyesは身体の一部 | |
| This house has a big garden. | houseとgardenは別の要素 | |
| He is kind. | kindは名詞ではなく、本人を描く形容詞 | |
| The room is bright. | brightは部屋の状態を直接説明する形容詞 |
ただし、Yを名詞に変えればhasが使える場合があります。
- He is kind. → He has a kind personality.
- The room is bright. → The room has good natural light.
- She is confident. → She has a lot of confidence.
形を入れ替えただけなので、意味とニュアンスが完全に同じになるとは限りません。isは直接的な描写、hasは性質を名詞化して一つの要素として取り出すため、後者のほうが説明的に聞こえることがあります。
会話では「isで全体、hasで詳細」と組み合わせる
A: What’s your new apartment like?
新しいアパートはどんな感じ?
B: It’s small, but it’s bright. It has two large windows and a nice balcony.
小さいけれど明るいよ。大きな窓が2つと、素敵なバルコニーがあるんだ。
最初のIt’s small / bright.で部屋全体の印象を伝え、次のIt has …で具体的な設備を加えています。英会話では、この二つを競合する表現として選ぶだけでなく、情報を広げる組み合わせとして使うのが実用的です。
迷ったときの3秒判定
- YはXの正体・状態・性質か? → X is Y
- YはXとは別の人・物・部分・特徴か? → X has Y
- まず全体像を言い、その理由を足したいか? → isの文+hasの文
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ:isとhasは、主語を見る距離が違う
- X is Yは、Xの正体・状態・性質を直接説明する
- X has Yは、XとYを分け、XがYを持つ・備える関係を描く
- 名詞を使うSVCではXとYが同じ人・物を指すことが多い
- 形容詞を使うSVCでは、YがXの状態や性質を説明する
- 外見や設備は、日本語訳が似ていてもisとhasで切り取り方が変わる
- 会話ではisで全体像、hasで具体的な特徴を足すと話を広げやすい
isとhasを日本語の「です」「持っています」だけで覚えるのではなく、主語そのものを描いているのか、主語の中から一つの特徴を取り出しているのかを見てみてください。英文の形だけでなく、話し手がどこへ焦点を当てているのかが見えやすくなります。
文の骨格をさらに整理したい方は、be:RIZEの英語の5文型とは?SV・SVC・SVO・SVOO・SVOCを骨格からわかりやすく解説もご覧ください。
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